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021\\\ スプーンを曲げる子供たち

映画マトリクスでのワンシーンのお話し。主人公のネオは預言者オラクルの家に呼ばれます。そこには特殊な能力を持つ子どもたち(スターウォーズに出て来るような衣装を着た宇宙人みたいな子供)がいます。

その中にスプーン曲を曲げる子供がいました。その子供はネオにスプーンを曲げるところを見せています。その子供はネオ言います。「スプーンを曲げようとしたら曲がらないよ。自分が曲がればスプーンも曲がるよ」と。

このワンシーンを観た時、これはオーラの世界だ!と思ったのです。自分から開かせて外に出したオーラ体は、目の前の持っているスプーンに自然に重なります。このスプーンも、自分のオーラ(分身オーラ)としてつながります。


オーラの世界では自他の区別は薄れます。自分と他者との明確な境界線はぼやけて「グレー」な曖昧な状態となるのです。自分のオーラは持っているスプーンにかぶって包み込みますからね。

だから自分が、スプーンに向かって「曲げてやろう」なんて思えば、そこですでに調和は乱れます。「ひとつ」だったものが分裂するわけです。

しかし、スプーンを曲げようとしないで、「自分が曲がる」と思ってそのように自分の身体を曲げれば、(映画の中では)ネオが持っているスプーンは曲がるのです。

ひとつのオーラ空間の中では自他の区別が薄くなっていますので、自分が曲がる=スプーンが曲がる、という連動は自然です。


ぼく自身はスプーンを曲げた経験はありませんが、ヒーリングの中では、同じようなことはよくあります。

たとえば、相手の方が、「ここが不調なのですー」ということをぼくに伝えてきます。はい、わかりました、と言って、ぼくがその人のその不調の場所に直接エネルギーを送ってヒーリングするかと言えば、それはしません。

その代わりぼくは、その人が言う「ここが不調なのです」と同じ場所を「自分の同じ場所に向けて」エネルギーヒーリングをするのです。それだとセルフヒーリングになってしまいそうですが、しかしなぜかその人のその場所にエネルギーが伝わっているのです(相性にもよりますが)。

相手にしてあげたいことを自分に向けておこなう。曲げたいスプーンを曲げるよりも自分の身体を曲げてみる。あのシーンとどこか同じ(似ているところがあります)です。


クウキの神様 アリの山ふたつ

もちろん、ぼくとその方とは「オーラで同調させてある」という前提です。この「同調」というところが大切なことです。ぼくとその方は「他人どうし」です。本来ならばそう簡単に同調などはありえません。違う人間どうしですからね。

しかし、両者をつなぐ「共通言語としてのオーラ」があれば、両者は同調いたします。両者をオーラ空間で包んでしまえば、「ひとつ」になっていますから。

そうなれば、相手に向けてエネルギーを送るよりも、自分の同じ場所にエネルギーを送れば、そのまま相手の方に反映いたします。中には「同調そのものが出来ない」という人もいますので、そのあたりは100%ではありませんが。


これは、武術の技を練習している時にも、よくあったことです。ぼくが少しだけやっていた練習とは、肉体と肉体を激しくぶつけ合う格闘技的なものではありません。自分のオーラ体を呼吸法を用いて相手につなげて同調させてから技を出すというものです。

その時も、「相手を飛ばしてやる~」なんて思うと、それはまるで伝わりません。肉体と肉体をぶつけ合う格闘技系の世界ならばそれは通用しますけれど、身体のチカラを完全に抜ききっておこなう「オーラな武術」です。それではダメです。やればやるほど相対的(自他を分けて分裂した状態)になってしまいます。

ですから、相手の存在のことはあまり気にしないようにして、とにかく呼吸法を用いて自分の身体の中の「気圧」を強めて「体内オーラを膨張させる」をします。そして、「自分がわざと崩れるようなアンバランスな姿勢をとるようにする」と、それが相手に伝わります。「自分のスプーンを曲げる」と相手のスプーンも曲がるのです(100%ではありませんが)。


その結果、相手の人は崩れたり、軽くポ~ンと(飛ぶまではいかないにしても)後ろに行ったり、浮いてしまったり、倒れたりはいたします。

これはうまくいけばいくほど「武術感覚の無い技」に感じるのです。自分のパワーが相手に伝わって、相手を圧倒する気の武術!という感じはまるでなくて、「あれ? どうして? どうしたの?」というくらいに素っ気ない動作で終わります。武術と言葉では言っていますが、武術感はまるでありません。

これならヒーリングも武術(その練習内容としての武術のことですが)は同じだと、なんだか安心したものがありました。どちらもオーラ体コミュニケーションなのです。このような、自他の区別が薄れているような状態とは、とても面白いものなのですよ。

★呼 吸 法 ワ ン ダ ー ラ ン ド///★

つづく


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