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こぼしたお茶で世界をつくる

こんにちは。デザインを学ぶ大学院生、1010です。まっさらな紙にお茶をこぼした時って絶望的な気持ちになりますよね。今日はそんな時でもゆる〜く擬似創造主になれる、世界の一端の作り方をご紹介します。

用意するもの

用意するものはこちら。

・賞味期限切れのお茶
・SIGNO 0.38mm (紺色)
・コピー用紙

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※ペンはSIGNOの茶色/紺色/ワインレッドがおすすめ。普通のボールペンでもできはします。

※食べ物を粗末にするのは推奨できかねますので、賞味期限切れだと気が軽いでしょう。口はつけてない方が衛生的に心配がないですね。お茶ではなく謎の汚い水で作った場合はこちら↓

世界の作り方

1.お茶をこぼす

不慮の事故でお茶をこぼしましょう。「やばいやばい」と言いながら慌ててチャプチャプ触ったりしてもいいでしょう。お茶を触った後はしっかり手を洗ってください。

「やばいやばい💦💦」とか言いましょう

2.乾かす

一晩放置して乾かします。時間がない方はドライヤーを使うこともできますが、ドライヤーだと等高線みたいなのが勝手に出てきてしまいます。好みですが、ない方が世界を考えやすいかもしれません。


乾きました。だいぶ島っぽい。

3.出てきたシミの外縁をなぞる

外縁をなぞって島っぽくします。どこか他の国と隣り合っていてもいいですが、すると気候を考えるときに隣の国の地形も考えなければいけないので、今回は島にします。大きさは適当ですが、南北で気候の変化が大きくて面白いので今回はユーラシア大陸くらいにしました。

4.名前をつける

名前をつけます。クルッとした紙みたいな飾りで囲むとなお良いです。今回はルイボネシアと名づけました。-iaとつくと、国名みがありますね。他にも、-nesiaとつくと、南の方の島群っぽくなったり、-icaとつくと、赤道の下っぽくなったりします。もちろん漢字を使って〜国とか、〜王国とか、〜共和国とかそれっぽい名前をつけても良いでしょう。

ルイボネシア、思ったよりスペルが短くて右側が余ったので、右側に方位磁針を添えてみました。手癖で書いたら北が上になってしまったので、この島はとりあえず赤道より上にあることとします。
地球のどこら辺に置くかをこのタイミングでしっかり決めても良いと思います。ただ、全てを決めすぎるとこの後気候を考えるときに正解不正解ができすぎて考えづらくなってしまうので、私はこのタイミングでは一旦置いておきます。

5.地形を考える

地形を考えていきます。ルールがないと考えづらいので、一つだけルールを考えました。

ルール:色の濃いところを山脈とします。

これさえ決まれば後はなんとかなります。

①山を描く。
色の濃いところに山のマークを書いていきます。丸めの孤島には火山とかを描いてもいいですね。その山の噴火でできたんだなあ…と想像できます。

②川を決める
川は山から海に向かって流れます。好きなだけ流しましょう。二手に分かれたりしてもいいです。カーブすると、ちょっと幅が広くなったりしてもいいですね。

山と川ができました。

③人が住むところを決める
人が住むところに印をつけます。このときの手がかりをいくつか紹介します。
都市の出来やすい場所
・海の近く(港)
・海峡
・都市と都市の間(交通拠点)
・山地と平野の境目
村落の出来やすい場所
私は村落は割と自由に置いています。ただ平野のど真ん中とか森のど真ん中とかにはないでしょう。川沿いの山の上とか、交通の便が悪そうな小さめの島に置いてみました。

④鉄道を走らせる
先ほど印をつけたところを鉄道で結びます。このとき、地図上の最短距離ではなく、平坦そうなところに沿って作るといいでしょう。島の外縁とかは必然的に平坦になりがちです。山を跨ぐ必要がある際はトンネルを作ると良いですね。港町とかの大きい都市に鉄道を集中させると、交通拠点感が出ますね。

⑤(あれば)砂漠や熱帯雨林を配置する
大き目の大陸にしたので、北から南までで結構気候が違います。例えば、今回は赤道より北にある島にしたので、北から赤道までの気候を見ると、地球はざっくり寒帯-冷帯(亜寒帯)-温帯-乾燥帯-熱帯の順に分かれています。ざっくり。日本人の直感に合わせて、北が寒い、南が暖かい、で大丈夫です。熱帯雨林は赤道上にあるでしょう。
・熱帯雨林の少し北
は砂漠になりがちです。他にも、砂漠ができる要因として、
・寒流のそば
・山の風下
・大陸の真ん中
などが挙げられます。わかりやすくサボテンをかきましたが、本来サボテンが生える砂漠と生えない砂漠があります。たしか。

後から調べたら気候ごとに成因が決まってました。これも結構まちがっている。

⑥名前をつける
できた山や川や町や森に好きなように名前をつけましょう。好きにでいいですが、例えば温帯の都市ならヨーロッパや日本っぽい名前、北の方ならアラスカ、南の方だと南国っぽい要素を語尾に入れるといいですね、入れなくてもいいです。
名前をつけるとき、地図には大文字で、セリフ(爪のあるアルファベット)体で書き込むといいです。爪つけるだけでそれぽくなります。

ひとまず島が完成です。

⑥文化を考える
さて、ここまで来まして、そこに住む人々の文化を考えます。例として四つ考えてみました。

最北、Mt.0の麓に住む北方民族。北に位置して寒いので植物が育たず、衣類は狩猟で得たものの比較や毛皮が中心。大きな山への自然崇拝があって、象徴的なマークが衣類に入っている。

①Mt.0 villageの住人

ルイボネシア最大の都市、オミナトシティに住む人たち。海の近くなので海運が盛んで、船の男が多い。かつてあった海軍の名残で、海の男たちはセーラー服を着ている。※軍があるということは、他にも国があることを示唆したりしますね。私は平和な世界がいいので、この地図が書かれた100年前には世界の軍縮が済み、完全に軍が無くなったこととします。

②オミナトシティの住人

ルイボネシア南東、熱帯雨林の近くに位置するコミナトタウンは蒸し暑く、麻がよく取れるので、花や果実で染めた色鮮やかな麻地のワンピースが流行している。

③コミナトタウンの住人

キャメルビレッジは砂漠と海に挟まれた町。海は寒流が流れていて、雨があまり降らない。砂漠でもタフなラクダをたくさん飼っている。砂に埋もれてしまった遺跡があり、調査員がたくさんいる。

④キャメルビレッジの住人

例えば、火山の近くは地質が火山灰なので痩せた土地、稲が育ちにくい土地になりやすいです。例えば、北の険しい山脈の向こうには、大昔の登山家が一度だけ出会った龍が眠っているかもしれません。例えば、列島には地震が多いので、そこに立つ家はレンガでは作れません。例えば、山あいの村は、長いこと人が踏み入れないので、閉鎖的な考え方が主流になっていて、馴染むにはある儀式が必要になるかもしれません。同じものを食べるとか、卵を孵らせるとか、髪を切るとかいう儀式でしょうか。でも儀式を経れば家族同然に扱ってくれたりして。

いくらでも想像できます。手がかりは現実にあります。

レッツビー擬似創造主

高校時代は地理選択でした。あれから6年。うろ覚えの知識でもこれだけ作れました。(忘れていたこともありましたが)架空の世界を考えるとき、一から何か想像するのもいいですが、何かルールを一つ決めて、そこから何かしら根拠をつけて世界を作ると、一本芯の通った世界が作れる気がしています。地形だけでなく、気候や文化が、自分の頭から片足踏み外して定まっていく感じが面白いですし。
うろ覚えだったので間違っているところもありますが、正しかろうが正しくなかろうが許されるのが、創作ってものの懐の深さだと思います。

そういえば、創造主の英訳はcreatorって単語ですね。良いゆるクリエイターライフを!

#クリエイターフェス

参考サイト

・古地図のディティール

・砂漠の分布の覚え違い発覚


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