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役割の鎧を脱ぐ

私たちは普段、いくつもの顔を持っています。

職場では職場の顔。
銀行員、先生、公務員、保育士、営業マン、販売員といった職業人らしい顔もあれば、職場の中で上司や先輩、後輩といった立場の顔もあるでしょう。
 
一方で、家に帰れば家庭の顔もあります。
特に、子どもがいる人は父親、母親としての顔がありますから、親としての体面を保つために、親らしく振舞う時間が長くなります。
反対に、親と同居している人は、親に子ども扱いされて煩わしく思うことがあると思えば、高齢になった親を世話する立場に回っている人もいるでしょう。
 
役割の顔をする時間が短ければ、単なる立場と割り切れるかもしれせんが、役割として過ごす時間が長くなるほどに、どの顔が自分の素顔で、どの顔が役割のお面だか、自分でもわからなくなってきます。
 
身に着けているのはお面だけではありません。
いつの間にか、周囲からの攻撃や世間体から自分を守るために重い鎧を身に着けて、全身を役割の鎧で覆うようになります。

その役割をもっともらしくこなすうちに、鎧を着ていることすら忘れてしまっている人もいるのではないでしょうか。
 
「若い時にはもっと違う自分がいたはず。」
そんな風に思ったら、いつもと違う場所に出かけてみましょう。

いつもの場所、いつもの人々の前だといつもの役割を演じてしまうという人も、いつもと違う場所に出かけて、初めての人たちと話をするときには、いつもの役割を演じる必要がありません。
いつもと違う場所に出かけると、素の自分を思い出しやすくなるでしょう。

いつものお面や鎧を脱ぎ捨てて、素の自分を取り戻したら
いつもの人との関係性もちょっと違ったものになるかもしれません。

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