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クリエイターのためのアイデア集

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クリエイターのためのテクニック&ヒント大全集!!!
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2021年11月の記事一覧

敵組織にスパイを潜入させる

◆概要【敵組織にスパイを潜入させる】は、創作の技術の1つである。 このテクニックには3つの価値がある。 まず、「主人公が活躍するシーン」と「スパイが動き回るシーン」を交互に描けば、ストーリーが単調になるのを防げるはずだ。途中で飽きて離脱してしまう読者・鑑賞者を減らす効果があるだろう(価値1)。 また、スパイが敵に見つかりそうになったり正体がバレそうになったりするシーンを描けば、読者・鑑賞者をハラハラドキドキさせられる(価値2)。 さらに、スパイが次第に真実に近づいてい

硬派なキャラが素朴な夢を語る

◆概要【硬派なキャラが素朴な夢を語る】は、創作の技術の1つである。 硬派なキャラが、まるで子どものような素朴な夢を語る……普段とのギャップが、読者・鑑賞者を虜にするだろう。 また、会話相手との心の距離が縮まっているのを示唆することもできる。 ◆事例研究◇事例:ドラマ「イカゲーム」(第6話) ▶1 ジヨン(デスゲームの参加者の1人)が、セビョク(同じく参加者の1人)に訊いた「このゲームに勝ったら、あんたは賞金を何に使うの?」。 セビョクはにこりともせずに言った「弟と

生きるのに不向きな不器用キャラ

◆概要【生きるのに不向きな不器用キャラ】は、キャラクター類型の1つである。 それは「クズ野郎 + 情けなさ」と整理できるだろう。 「クズ野郎」は往々にしてヘイトを集めてしまうものだ。だがそこに「情けなさ」を足すと、読者・鑑賞者が同情心を抱いたり、「自分と同じだ」と共感したりして好意を持ってくれるようになる。 したがって、皆から好かれるキャラを作りたい時にはクズ野郎に「情けなさ」を追加してみよう。 ◆事例研究◇事例:ドラマ「イカゲーム」 主人公ギフンはクズ野郎である。

「デスゲームの参加者=緑色」、「運営スタッフ=ピンク色」とイメージカラーを設定する

◆概要【「デスゲームの参加者=緑色」、「運営スタッフ=ピンク色」とイメージカラーを設定する】は「色、イメージカラー」に関するアイデア。 ◆事例研究◇事例:ドラマ「イカゲーム」 ▶1 「イカゲーム」の参加者(デスゲームに挑戦する人たち)は、揃って緑色のジャージーを着ている。一方、運営スタッフは全員ピンク色のつなぎ姿だ。 つまり、【参加者サイド = 緑色】【運営サイド = ピンク色】というイメージカラーが設定されているのだ。 ▶2 そして、イメージカラーが設定されてい

作中でキャラが死ぬ場合、その死にざまを暗示するエピソードを事前に描いておく

◆概要【作中でキャラが死ぬ場合、その死にざまを暗示するエピソードを事前に描いておく】は、創作の技術の1つである。 読者・鑑賞者が後から振り返った時に、「あっ!序盤のあのエピソードは、この死にざまをほのめかしていたのか!」「へぇ、よくできているなぁ!」と感嘆し、「もう1度最初から見てみようかな」「これは誰かに話したくなるなぁ」とワクワクしてもらうのが狙いである。 ◆事例研究◇事例:ドラマ「イカゲーム」 まずは、サンウというキャラ。 彼は第2話で、浴槽に寝そべって練炭自殺

まんまと敵に懐柔される善人

◆概要【まんまと敵に懐柔される善人】は、キャラクター類型の1つである。 これはじつにおいしいキャラだ。 第1に、<まんまと懐柔される = 純朴>ということで、「間抜けでかわいい奴だ」と読者・鑑賞者から好意を持ってもらえるだろう。 第2に、「やつは敵に寝返りやがった」と仲間から誤解されることで彼は孤立し、精神的にも戦力的にもピンチに追い込まれるだろう。その結果、読者・鑑賞者は彼に同情したり、「1人で勝てるのだろうか?」と心配したりしてくれるはずだ。 つまり、「まんまと敵

物語が単調だと感じたら、別ジャンルの要素をひとつまみ加える

◆概要【物語が単調だと感じたら、別ジャンルの要素をひとつまみ加える】は、創作の技術の1つである。 それがどれほど面白い物語でも、お約束通りの展開が続けば読者・鑑賞者は飽きてしまうものだ。そこで、この「別ジャンルの要素をひとつまみ加える」というテクニックの出番である。 ◆事例研究◇事例:映画「燃えよドラゴン」 映画「燃えよドラゴン」はカンフーアクション作品だ。主人公(リー)やその仲間が格好よく戦い、敵をぶちのめすシーンが見どころである。 だが、それだけではない。 じつ

標的が「孤島で3年に1回開催される武術大会」にしか姿を見せないので、その大会にエントリーせざるを得ない

◆概要【標的が「孤島で3年に1回開催される武術大会」にしか姿を見せないので、その大会にエントリーせざるを得ない】は「標的が特別な場所にしか現れないので接触するのが大変」に関するアイデア。 なお、「特別な場所にしか現れない標的と接触すべく、主要キャラが四苦八苦する」というのは様々な作品に登場する展開である。 標的がそこにしか現れないのだから仕方がない!主人公たちは、普段なら近寄りたくもないような場所に潜入したり、奇妙な場所で戦ったり、荒唐無稽な課題をこなしたりする。いかにも