助産師のつぶやき
妊娠中の異常② ~切迫早産・早産~
100smile助産師です。
妊娠中の異常(産科の病気)についてお話しします。
今回は、切迫早産・早産です。
●切迫早産
早産になりそうな状態のことです。
具体的には、規則的におなかがはる、子宮の入口が開きそうになっている状態です。
●早産
妊娠22週以降37週未満の出産のことです。
早産には自然早産と人工早産があります。
【自然早産】
陣痛が自然に起こり、出産が避けられなくなって早産となります。自然早産の原因は、羊水と赤ちゃんを包んでいる膜や子宮の入口あたりが何らかの原因で感染することによって起こります。
【人工早産】
お母さんや赤ちゃんを助けるために、医療介入により早産させることです。
例えば、妊娠高血圧症候群の妊婦さんの血圧が上昇して、これ以上妊娠を継続することはお母さんの体に負担がかかる場合などがあります。
【どのくらいの人がかかるの?】
早産率は5%前後で、近年、妊娠32週~36週の早産が増えています。
【どんな人がかかりやすいの?】
・早産をしたことがある人
・糖尿病、高血圧がある人
・低栄養、妊娠中の体重増加が少ない人、妊娠前のやせ体型
・高度な肥満
・ストレス
・子宮奇形、子宮筋腫、子宮内膜症がある人
・子宮の手術歴(円錐切除術など)
・喫煙、大量のアルコール摂取
・歯周病
・多胎
・羊水過多
・前期破水
・前置胎盤、低置胎盤(胎盤の位置の異常)
・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんが生まれる前に胎盤がはがれる)
などが早産のリスク要因です。
【治療法】
安静と子宮収縮抑制剤(おなかのはり止め)や抗菌薬の内服または点滴です。また、妊娠34週未満の場合、赤ちゃんの肺の成熟や頭蓋内出血予防を目的として、お母さんにステロイドの注射をすることがあります。
【予防】
ストレスを避けて、心身ともに無理のない生活を心がけましょう。おなかのはり、出血、おりものの変化(水っぽい、臭いが気になる、いつもと色が違う)などがあれば主治医や助産師に相談しましょう。
★参考文献★
1)日本早産学会編集:早産のすべて基礎から臨床,DOHaDまで.第1版.株式会社メジカルビュー社.東京.2021.
2)公益社団法人 日本産科婦人科学会ホームページ
https://www.jsog.or.jp/modules/about/index.php?content_id=16
産科婦人科診療ガイドライン2020-産科編 2020-〈2022年2月13日閲覧〉
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