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【デザイナー向け】 はじめての青色申告で引っかかったトラップ5つ
今どき確定申告なんて、クラウド会計ソフトさえ使えば、数時間ぐらいでパパッと済むものだと思っていた。まさかあんなにも時間がかかるとは。
来年こそは1日でパパッと済ませたいので、昨日会った人の顔も忘れるぐらい記憶力が低下している来年の私に向けて、今回陥った数々のトラップについてメモしておく。
● 使ったツール(Mac)
・MFクラウド会計
・e-Taxサイトorソフト
・確定申告書作成コーナー(サイト)
・紙とペン
● 全体の流れ
[ MFクラウド ]決算書づくり・所得金額を算出する
⓪ データの取り込み(毎月こまめにやっておく)・住所とかの設定
① 経費の仕訳(自動仕訳はあんまり正確じゃなかったので)
② 引かれた源泉所得税を入力
③ 売上高を入力
④ 家事按分を設定(一度設定したら、次年度以降は自動で適用される)
A:[ MFクラウド ]PC/スマホアプリで入力*→スマホアプリで提出
5)ホーム画面に記載の流れに沿って、確定申告情報入力ページにいく
6)申告情報や還付金振込口座、医療費や保険等の控除を入力
7)「所得の内訳」に、取引企業ごとに源泉徴収合計額を入力
*データは自動で連携されるので、PC/スマホどっちで入力してもOK
8)はじめて申告する人は、マイナンバーカードとe-Taxのアカウントをひも付ける(公式の解説どおりに)
※ e-Taxのアカウントは税務署に行って発行しないといけないので注意
※ マイナンバーカードの読み取りは、スマホの上部を写真の上部に合わせて、カードの中央に置くと一発で読み取りできる。
B:[ 国税庁サイト ]Macでe-Taxを使う場合(面倒なので非推奨)
5)e-Taxに登録(ここがネック)
6)e-Taxか確定申告書作成コーナーサイトで、MFクラウド側でできたデータを書き写す
7)確定申告書作成コーナーサイトで医療費明細を入力
8)国民保険料・年金などの支払い額合計を入力
9)e-Taxで提出。できない場合は紙に書き写す(最後の峠)
10)医療費明細と別紙記入した場合の用紙をプリント
11)身分証をコピーして専用用紙に貼り付け
12)郵送
トラップ1: 経費の仕訳は完全に自動でやっておいてはくれない
仕事用の口座とプライベートの口座を分けていないので、経費の仕訳の前に、まずはどれを経費にするか、自分で選択しないといけない。
普段からマネーフォワードの家計簿アプリのほうで、ある程度事業経費のカテゴリを分けていたので、その辺は問題なかった。
問題は、あらかじめ自動的にセットされていた収支の区分(交通費とか雑費とか売上)があまり合っていないので、ここを一個一個直さないといけないことだった。じゃがりこが売上高にカテゴライズされていたり、スタバが旅費交通費になっていたりする。
そこで区分を選ぶのも結構迷った。
Adobeも郵便も通信費だったり、スマホやPCは値段によって一括償却資産(数年分に分割して落とせる)にできたり、売掛金と売上高の使い分けだったり。
一度直して設定すれば、次に読み込んだデータからは正しく自動反映されていた。
トラップ2: 報酬も手入力で付け足さないといけない
普通に生きていれば、銀行振込の報酬は自動で取り込まれているので、クラウド会計使えばやっぱりラクだったんだな〜と思いきや、そうでもなかった。
なぜ、付け足さなければいけないのか、理由は2つ。真実は1つ。
・青色申告だから。
・報酬から源泉所得税を引いてるから。
青色申告は「発生主義」というポリシーがあるらしく、報酬が振り込まれた日と、報酬が「発生(確定)」した日を別々にするらしい。
一方、白色申告は「現金主義」というやつで、報酬が振り込まれた日を「報酬が発生した日」とみなせるらしい。給料をもらっている人だと皆この考え方だと思う。
白色申告だと控除額が青色よりもかなり少ないので、青色のポリシーをのむことにする。したがって、自動取得された振込金額とは別に、報酬が「発生(確定)」した日を追加入力しないといけない。
具体的には、
左側(借方)が「売掛金」、右側(貸方)が「売上高」で、
源泉所得税が引かれる前の、税込金額を入力する。
misocaを使っていれば、請求書一覧の右に載っている金額。(これは途中まで気づかなかった)
日付は、納品した日を設定。
覚えていなければ、月末請求翌月払いの場合は締め日の月末にしておく。MFクラウドではうまくできなかった&よくわからなかったけど、できれば年度内の 12月中に納品 → 1月に報酬が振り込まれた 案件も含めておく。
余力があれば、自動取得された報酬(借方が「普通預金」、貸方が「売掛金」)の摘要(てきよう)欄に、「○○月分 回収」とかって書いておくと、専門用語に慣れなくてもなんとなく分かった気になれる。
*
あともう一つは、源泉所得税。
取引先や請求の仕方によっては、これを引いていないこともあるけど、私の場合はほとんど引いて請求していたので、ここも追加入力。請求書をあさる。
区分は「事業主貸」。
右側の区分("貸方")は「売掛金」をセレクト。
日付は、報酬が振り込まれた日と同じ日に設定。
こっちのが仕組みがわかりやすかったので、上に書いた売上高の入力は後にして、先にこっちをバーっとやると進んだ気になれる。
ちなみに一応こっちは入力しなくても問題はないけど、そうすると引いた分は返ってこないっぽい。
トラップ3: 経費で落とせる割合が決まってない
家賃とかを全額経費にできるわけないことは、なんとなく知っていたけど、じゃあ何%にしたらいいのかがわからなかった。
まあ家の使い方なんて人によるし、第3者が決められないのはわかる。でも、できることなら多めに引いておきたい。ただ、多すぎで税務署に指摘されるのも嫌なので、皆どれぐらいにしてるのか調べたら、バラバラだった。(3割〜6割ぐらい)
どこかのサイトで見た「その場所がなくても生活できるかできないか」という基準はわかりやすかった。
家全体が仕事場だったり、起きてる間はずっと仕事してるタイプの人(私)は、それでもボーダーラインが曖昧だったので、24時間のうちの睡眠時間の割合+@(食事とかお出かけとか)をもとに計算してみた。
トラップ4: オンラインで完結できない
MFクラウドでは入力が終わったら、決算書も確定申告書にも自動で反映してくれる。Windowsならここで終われたかもしれないが、Macユーザーはまだまだ終われない。終わりがはじまり。
なぜなら、ここでできたデータを、e-Taxにエクスポートできないから。
いったんMFクラウドでxtx形式とかいうファイルをダウンロードして、e-Taxでアップロードすると、e - T a x が 問 題 な く 使 え れ ば 、ここで終われる。
国税局のサイトに載っているガイドによると、このファイルをアップするには、PCのセットアップを色々しないといけないらしい。javaをインストールして、キーチェーンで何かの許可をいくつかセッティングしないといけない。
この時はまだ、何がなんでもデータをエクスポートしたかったので、ガイドの通りにがんばった。
そして、もっと大きな問題があったことに気づいていなかった。
もっと大きな問題、それは、e-Taxで申告を完了させるにはまずIDとパスワードが必要で、これをアクティベート(使える状態)させるには税務署に足を運んで認証をもらわないといけないことだった。
ICカードリーダーを持っていれば、税務署に出向かなくても、マイナンバーカードの読み取りでいけるらしい。
ICカードリーダーなんてデフォルトで持ってるはずがないし、1年に1回のために持ちたくもない。
バグの不整備を利用して強行突破できる方法はないか、いろいろ試してみたものの、無理だった。
ここでようやく、オンラインで完結させることを諦めた。
仕方がないので印刷で妥協することにした。
トラップ5: クラウドでの計算が間違っていた
ひとまずMFクラウドで出た数字を、「確定申告書作成コーナー」の直接書類に入力する式のページで1個1個入力する。
サイトのダサさがモチベーションを下げる。入り口と時々挟まれるページはフラットデザインになっていて、若干モチベーションをチャージできる。
後で、MFクラウドでダウンロードした申告書をそのまま印刷すればよかったんじゃ、、と気づいたけど、計算がだいぶ違っていたので(医療費控除のとこ:MFクラウドではこの部分は手動計算)、結果的には入力し直してよかった。
入力画面はダサいものの、意外と自動計算してくれる。MFクラウドで出したデータをそのままアップしていたら、還付金なしで申告していたところだった。
面倒な医療費明細集計は、割とマシなUIのフォームで入力できたので助かった。
あとは印刷するだけ。
と思いきや、決算書を作らないといけなかった。
これはMFクラウドで出した決算書を直接印刷でも大丈夫そうだな、と思って、年明けに届いた確定申告書一式が入った封筒を改めて見たら、全様式が入っていた。(当たり前)
結構きれいな厚みのある紙質だったので、せっかくならここに手書きでもいいかな、となぜか思った。インク代をケチったっていうのもある。
というわけで、「確定申告書作成コーナー」で印刷用にダウンロードしたものとMFクラウドで出した決算書を、今度は紙に書き写すことに。
埋める欄は全部ではないので、意外とサクッと完了した。
医療費明細票と別紙に添付する源泉所得税の内訳用紙は、さすがにめんどくさくなって、普通にプリントした。
*
こうして、手書き+印刷+コピーした書類を郵送して、一応完了した。
書類に問題があればどうなるのかはまだわからないけども、無事に受理されることを信じたい。
以前友人に、確定申告どれくらい時間かかる?と質問した時に、2時間ぐらいかな〜、と言われたことが今となっては信じられない。
また、仕訳や発生主義式の売上の書き方について、いちいち質問に答えてくれた元CFO的な知人に感謝したい。
・かかった時間:5〜6日間ぐらい(1日数時間ぐらい)
・来年から目指す時間:1日
・今後の対策:
① 仕訳を毎月こまめにやっておく(−2日分)
② あらかじめ税務署に行って、e-TaxのID認証をしておく(−1日分)
③ 確定申告書は最初からe-Taxで入力する(−1日分)
もし、誤っている箇所やもっと良い方法(税理士に丸投げ以外で)をご存知の方がいれば、お気軽にコメントくださいm(_ _)m
今年は自分で申告してみようという方があれこれつまずかないよう、参考にしてもらえたらいいなと思います。
注)当方は税金の専門家ではないため、記述内容が間違っている可能性があります。また、特定企業のサービス利用を非推奨する意図はありません。
各ツール・サイトに関しては、2019年3月現在の仕様を元にしています。
追記)2021年2月あたりにマネーフォワードのアプリがリリースされ、直接確定申告できるようになったので、e-taxを経由しなくてもよくなりました。🙌
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