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本の感想文、漫画も含みます。
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記事一覧

劉慈欣「三体Ⅱ 黒暗森林」

2024/07/12読了。  久しぶりにどっぷりSFに浸かることができ、幸せな読書体験だった。  主…

ひしがた❖
10日前
4

米澤穂信「冬季限定ボンボンショコラ事件」

2024/06/23読了。  気軽に読み始めて、ぐいぐい読み進めて、それでも最後はやっぱりほろ苦い…

ひしがた❖
4週間前
4

小川洋子「ことり」

 2024/06/09読了。  小鳥の言葉を聴き取ることができるが人の言葉を話せなくなった兄と、そ…

ひしがた❖
1か月前
5

森絵都「風に舞い上がるビニールシート」

2024/05/29読了。  すごく面白かった、全部の短編で引き込まれた。最後に位置する表題作がや…

ひしがた❖
1か月前
1

小川洋子「完璧な病室」

 2024/05/18読了。  小川洋子初期の短編集4つ。孤児院を経営する両親の元に生まれた人物二人…

ひしがた❖
2か月前
5

ホリー・ジャクソン「自由研究には向かない殺人」

 4/29、ゴールデンウィーク前半最後の日に読了。だいぶ前(2ヶ月くらい前?)、南の国にいる…

ひしがた❖
2か月前
2

斜線堂有紀「本の背骨が最後に残る」

 南国の本読み仲間からの餞別を、昨日読了。  人間が本となる表題作と、それに対応する最後の一編に挟まれると、それぞれの短篇たちが全て、十または綴、あるいは別の本が語った物語のようにも感じた。  目や手足を、肉体を失うことについて繰り返し、この短編集では描いている。身体を損なうグロテスクさ、痛みに苦悶する登場人物たち、を、通勤電車内でリアルに想像して、何度か気分悪くなった。  短編はこんな感じの物語だった。 ・生きたまま焼かれて死ぬ本 ・肉体が死ぬと魂も失われることを知る

阿部智里「烏は主を選ばない」

 八咫烏シリーズ第二作目。職場の昼休みに本を読んでしまったのは初めてだ。第一作に並び、キ…

ひしがた❖
5か月前
1

「三体」劉慈欣

面白かった!これはエンタメSFとしてずば抜けている。 文革に始まる、文化に対する、権力と暴…

ひしがた❖
6か月前
2

桐野夏生「メタボラ」

 大晦日に読了。  ヘッダーは渡嘉敷島の写真をお借りした。    あまりにも、私の仕事や生…

ひしがた❖
6か月前
2

アンソニー・ホロヴィッツ「メインテーマは殺人」(山田蘭 訳)

 昨日機上で夢中になって読み、帰宅後も読んで、読み終わってすぐ寝た。  めちゃくちゃ読み…

ひしがた❖
7か月前
3

年休と週末

 1日年休を取って、夫と週末を過ごした。  大まかな記録。 木曜日  仕事を終えて飛行場ま…

ひしがた❖
7か月前
5

宇佐美りん「推し、燃ゆ」

 宇佐美りん天才的だなぁと思った。  読みやすいのにひどく痛い。抽象的なのにわかりみが深…

ひしがた❖
7か月前
1

原田マハ「花々」

 原田マハさんは、沖縄県の離島を舞台に、女性主人公のやさしくて切ない物語を多く書いている、気がする。私の母はマハさんの小説に最近はまっているようで、読み終わった本を私にくれたので、読んでみた。  サガリバナ、デイゴとねむの花、などなど、物語には多様な花々が登場する。島暮らし2年目でも私はサガリバナを見たことが無いので、やっぱりサガリバナが一番印象に残った。  物語は、2人の全く境遇の違う女性が、それぞれ出会い、居場所を探して南の島を旅する、というものだ。表向きは、成子のビ