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緑の指は持ち合わせていない

フジテレビ「ボクらの時代」
阿川佐和子さん、鈴木亮平さん、宮沢氷魚さんの回を拝見した。
お三方、お優しい物言いでお上品。
とても心地のいい回でした。
緑がたくさんあるご自宅についてお話しする宮沢さんに対して
阿川佐和子さんが「緑の指をお持ちなんですね」とおっしゃっていた。

緑の指=園芸上手を指す言葉。
海外では、植物を育てる才能を、
英語で「緑の指をもっている」というそうだ。

わたくしは、緑の指は持ちあわせていない。

前置きが長くなりましたが
今日は「緑の指」で思い出したエピソードを綴り、
みなさまに笑っていただければと思う。

2021年12月、
約1か月、オーナーがロサンゼルスを留守にするからと
犬3匹(今は2匹になってしまった)のお世話のために
ひとりロサンゼルスへ。

初めて犬3匹との生活への緊張と不安。
車を運転することができないので
1度の買い出しで食事のやりくりなどを考え
気持ちの余裕などは1ミリもなく、シッター生活がスタートした。

犬たちとは仲良くなり、
1月中旬に無事帰国となったわけだが、
世の中はコロナ再感染が上昇し、
帰国の際はホテル隔離6日間が強制適用されていた。

わたしと入れ替えで
日本からお母さま(78歳)を連れて
オーナーがロサンゼルスに戻ってきた。
オーナーからシッターの御礼電話を隔離中のホテルで受ける。

「ちなみに観葉植物が枯れているけど、
 もしかしてお水をあげなかった??」
そう聞かれた私はとっさに
「え?枯れてた?いや、枯らしてないけどな~」と答える。
(ちなみにオーナーとは同じ年で元々友達である)

植物に水をあげたのか?あげてないのか?の記憶はなく
要は…観葉植物の存在が頭にないのである。
わたしには植物が見えていなかったということになる。

「これはお水を一回もあげてなかったと思うな。
 植物があれば普通は水をあげるものでしょ?って思うけど
 母が「お願いしなければ、興味がない人にはわからないわよ。」と
 言うのでともこさんには伝えておけばよかったね」と言われる。

電話を切った後、わたしは茫然とした。
ごめんなさい・・・ときちんと誤ったのか?もわからない。
自分が悪いことをしたのか?
それすら、よくわからなかった。

確かに、犬のアレコレは沢山教えられていたが
1度も観葉植物の話はしなかった。

感情が乱れたまま、
わたしが滞在する前、
3カ月間、
犬シッターをしていたオーナーのスタッフに電話をかける。

「Nちゃんは観葉植物にお水をあげていた?」
「頼まれてはないですけど、うちにも植物はいっぱいあるので
 お水はあげてました」

Nちゃんからそう聞いて・・・・
ようやく、犯人は自分だと確信する。

わたしは、観葉植物には眼中なく、
そこに生き物がいるというのに見えなかった。、
気がつかずに
観葉植物を枯れさせてしまったという罪に気が付いたのです。

気付いてからは
隔離中のアパホテルで号泣した。

それは、ホテルの寂しいエネルギーを感じ取ってなのか?
冷えたお弁当ごはんのせいでもあるのか?
隔離中は強制禁酒。
その禁酒のつらさなのか?
そんなネガティブなエネルギーも
もしかしたら影響しているかもしれないが
なぜだが、涙が止まらなかった。

たまたま泣いているときに、
カブトムシ、めだか、家庭菜園、観葉植物などなど
生き物をいっぱい飼っている友人から電話がある。
「恥を承知で報告するけど…」と話を聞いてもらう。

友人は、「一生懸命見ていても殺してしまうこともあるし、
経験がないから仕方ないよ。でも、これからは緑が目に止まる。
変わるんだからいいじゃん」と明るく言ってくれて、また泣いた。

きちんとオーナーに謝りたい。

なぜ、自分が犯人ではないという態度をとったのか?
これが本当に恥ずかしすぎる。

電話をかける前に
確認するかのように
携帯カメラロールを振り返ってみると
なんと、、、、、
わたしがBLACKPINKのyoutubeを見ながら
踊っているインスタストーリー用動画のその奥に
緑の色がキラキラと輝く観葉植物が写っていた。
(TOPの写真です)

犯人はワタシという決定的証拠。
植物が見えなかったのだから・・まるでホラーです。

初めての犬たちとの暮らし。
犬たちをシャンプーするという課題も
youtubeを見ながら見様見真似で悪戦苦闘。
亡くなってしまったチワワちゃんは
餌をあげるときに警戒し、噛もうとするので、毎日ヒヤヒヤ。
更には友人が突然亡くなるという訃報も届き、
青空いっぱい広がるロサンゼルスの美しい景色の中にいても
気持ちは落ち着かず、不安定だったのです。

いや、それも言い訳。
(どんだけ、言い訳するのか。笑)

ただただ、わたしには、植物に水をやるという意識がなかったのだ。
人間的に欠落している!
これにはほんとに落ち込んだ。

ちなみに我が父は
盆栽庭があるほど趣味が庭師である。
そんな父から「盆栽にお水をあげて」と頼まれたことは一度もない。
だから、毎日、緑を眺めていたけれど、
盆栽・庭の植物たちのお水を心配したことは一度もなかった。

子離れし、娘にいっさい頼らない親とはゆえ、
「お水やり」の課題を与えてくれてもよかったのかもと親のせいにもした。
(ひどい)

気持ちが落ち着いてから
改めてオーナーにお詫びをし、
それからというものお泊り代行するときは、
家の中に、生き物がいないか?!を確認し、
確認した後は、
お水の量・お水をあげる回数も聞くようにしている。

生き物にお水をあげることができなかった
欠落している自分を恥じた約1年前の出来事でした。

みなさんは、緑の指を持ち合わせていますか?

あ~~~恥ずい。
でも、書いちゃった。
緑の指はないけど、これからはお水はあげます。あげますとも。

最後までお読みいただきありがとうございました。
生き物は大切に(って、あたしだけか‥笑)

この木です😭

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