ヨットに乗る

昨日(2023年8月3日)、ご近所のブッククラブのメンバーさんたちと連れ立って、地元カムデンハーバーからヨットに乗り、セーリングを楽しみました。

Camden Harbor, Maine

ここにもう3年も住んでるのに、ヨットに乗って付近の海を回ったのは、初めてです。

本日のヨットの船長さんはガスさんです。決まってる!

Lazy Jack II号のキャプテン、Gusさん。

別の船とすれ違いました。絵画に出てくるような、姿の美しい帆船。

今日は午後から少し風が出て、海は結構波があったけど、お天気は良好でした。パーカーを2枚念のために持って行って正解でした。風があったから、船酔いするほど揺れはしなかったけど、沖に出ると潮風が寒いくらいで、フリースか薄いダウンジャケットを持って来ればよかったと思ったぐらい。

2時間ぐらい海風に吹かれてセーリングして、ハーバーに戻ってきました。ハーバーの入り口にはいると、エンジンに切り替え、帆を畳む船長。

カムデンハーバーは良質の自然港で、夏になると、ヨットが多く集まり、Camden Classics という国際ヨットレースも毎年開かれて、本当に綺麗です。

船長によると、ここのハーバー内の海底は深さがさほどなくて、海底の高低のうねりが大きい上に、停泊している船の数も多いので、経験がないと難しい港だそう。ハーバーを出て少し沖に出るとガタンと深くなります。このあたりは、ロブスター漁が盛ん。

帰りは、一緒にセーリングに出かけたご近所さんたちと、屋上から港を一望できるバーに寄り、夕暮れ時のハーバーを見下ろしました。バーの名前は、「The View」。夏の観光客相手の商売ですから、ツーリストプライスで高いです(笑)

Camden Harbor from the rooftop bar of 16 Bay View St 

メイン州カムデン、米北東部ニューイングランド地方の避暑地・観光地として有名な海辺の町。「アメリカで最も美しいスモールタウン」全米ランキングの常連です。「眺め(the view)」以外にはとりたてて何もありませんけど(笑)、遊びに来てください!

余談:お題になってた本について

毎回、お題になってる本を読んできて、各自感想を述べ合ったり、その本の内容について自由にディスカッションしたりするのがブッククラブのはずなんだけど、この日は船遊びと船上でのオシャベリにみんな夢中で、本の話はほとんど出なかった・・・(笑)

でも、今回のお題になっていた本をいちおう紹介しておきます。
Seaworthy』by Linda Greenlaw

本の画像をクリックするとAmazonのページに飛びます。


著者のGreenlaw氏は、大西洋でカジキマグロを追いかける漁船の船長としては、合衆国で唯一、女性の船長です。

実話ベースのヒット映画『The Perfect Storm』(2000)で、ご覧になったことがある方は覚えていると思いますが、行方不明になった漁船と最後に連絡を取った女性船長がいましたよね。

メアリー・エリザベス・マストラントニオが迫真の演技で「メイデー!メイデー!(異常事態発生!)」と叫んだ、あの女性船長は、このGreenlaw氏がモデルになっています。(未見の方にはお勧め映画です!)

実在のGreenlaw氏ですが、あの転覆事故の悲劇のあと、傷心の彼女は30代後半でカジキマグロ漁を去り、その後はメイン州の海岸に近い穏やかな海でロブスター漁をして生計を立てながら沖合から遠ざかっていました。しかし、10年ぶりに再びカジキマグロ漁に出ないかと声がかかり、彼女は悩んだ末に、女性船長として復活することを決意します。10歳よけいに年をとり、体力も落ちている。それでも海に出たいか・・・

その復活の状況をつづったのが、この本『Seaworthy』です。現在は、私たちが昨日周遊した海からさほど遠くない海辺の町に在住しておられるそうです。

40代も後半に入ってから、屈強な海の男達を率いて、ひとりの女性がカジキマグロ一本釣りの漁船船長に就き、大海に出てゆく・・・Greenlaw氏の強靭な意思、海と漁に対する強烈な執着と闘争心に、脱帽した一冊でした。

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