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読まれつづけるために

ポール・オースターの本で、

『その本が完全に理解されたとき、その本は死ぬ』

という(ような)文章を読んだことがあります。

つまりある本が読まれつづけるのは、完全には理解できない『なにか』があるから、ということになります。


最近たくさん本を読んでいます。

どれもこれも面白く、たのしく、興味深く読みました(脱落した本もあり…)。

が、すべてメルカリで売ってしまいました。

つまらないから、ではありません。

もう一度読みたい、あるいは、手元に置いておきたいと思わなかったからです。


すべてを理解できたというつもりは毛頭ありませんが、離したくない!と思わせる強い「なにか」もなかったようです。


ネット時代の文章は、わかりやすさやキャッチーであることが最低条件と言われます。

わかりにくいとサクッとスクロールされ、容赦なく飛ばされてしまう。

いかに早くつかんで、ながく止まらせるか、が勝負なのです。


そのネットの文章術が紙の本にも適用されているのかもしれません。

はやく、わかりやすく、ながく。

その結果、一度の読書にしか耐ええない文章があふれてきたのかも。


以前『書店主フィクリーのものがたり』という小説を読みました。

5ページほど読んで、どうやらこの小説とは合いそうにない…と断念しました。

カバンにしまい、しばらくたつと、小説の主人公のことが頭にチラついてきてしょうがないのです。

変だなぁ…と思いつつ、またページをめくっていくと今度はしっかり物語に引き込まれていきました。

最初に読んだとき、合わない…と思った文章のクセもいい意味でくせになってきました。

そして、読み終えたとき、あぁ…久しぶりにいい小説に出会えたなぁと心から思えたのです。


さて、文章のなかにある『完全に理解できない何か』とは何か?

それはたぶん、そのひと自身。

そのひと自身の感覚から出た、そのひとの味のある言葉。

僕はミュージックラフターだから、自分の音楽や革製品を見て考えてみる、

この音や声に、革作品に自分の味はあるかなと。


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