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【光る技術!】ドライアイに悩んでいる人向けの目薬の新技術を確立 ライオン

 日用品大手のライオンは、このほどミネラルオイル(流動パラフィン)を目薬に配合する新しい製剤化技術を開発した。目薬を差した瞬間に瞳全体にベールのようにさっと広がり、しっとり滑らかな差し心地を実現したという。ライオンは今後も、「ドライアイ(目の渇き)といった不快な目の症状を改善するための研究を重ね、情報を発信していく」としている。

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 ドライアイに悩んでいる人は多く、推定2200万人とされる。これまで同社は角膜の傷に着目し、角膜修復成分であるビタミンAの研究を行うほか、ドライアイの改善技術の開発に取り組んできた。しかし、目薬ユーザーの中には、目薬をさしてもなかなかうるおいが持続しないと悩んでいる人は少なくない。そこでライオンは、ミネラルオイルを配合することで、これまでにない、しっとりなめらかな差し心地でうるおい感を実現するという新たなアプローチで、研究を進めることにしたという。

 研究を進めていくと、ミネラルオイルを目薬に配合する際、単純に界面活性剤を使って溶解させると、点眼後、ミネラルオイルは涙の中で溶けたままの状態が続き、瞳の上でうまく広がらないことがわかった。そこで、ライオンは界面活性剤の種類や配合量、製造方法を見直すことで、ミネラルオイルは目薬に配合された状態で透明に溶けた状態を保ち、点眼した後は涙の最外層に移行して広がりやすくなる新技術「点眼剤製剤化技術」の開発に成功した。





 

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