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みんな違って、みんないい 一度きりの人生だからこそ、自分の納得する自分でいたい

MANGO株式会社が所属しているセプテーニグループでは、グループ横断のLGBT&アライ(※)ネットワーク「SEPALLY RAINBOW(セパライ レインボー)」を組成し、「SOGIについてひとりひとりが理解を深め、すべての社員にとって働きがいの高まる職場を共につくる。」をミッションに掲げ、取り組みを推進しており、東京レインボープライドへの参加やワークショップの開催、社外講師による講演などを行っています。

今回、セプテーニグループのダイバーシティ月間2023にあわせて、当社も独自のダイバーシティ研修を開催し、性的マイノリティーであることを公表されているヴィアマテラス宮崎の齊藤 夕眞(さいとう ゆうま)選手にお越しいただき、ご講演いただきました。

※ アライ:LGBTQ+に代表される性的マイノリティを理解し支援するという考え方、あるいはそうした立場を明確にしている人々を指す言葉

まずはLGBTQ+についての基礎知識から

研修の最初は、LGBTQ+に関する基礎知識から始まりました。セプテーニグループでの研修や、普段の生活の中でなんとなく知っていると思っていたことも、齊藤選手自身の体験を交えて語っていただくことでよりリアルに、かつ身近に感じられます。

統計では日本人の13人に1人はLGBTQ+とも言われており、とても身近なことであることや、LGBTQ+の当事者からのカミングアウトは相互に信頼関係が醸成されているからこそ個人にまつわる話を開示できていることなど、一つひとつ丁寧に話していただきました。

齊藤選手のジェンダーの気づきの始まり

LGBTQ+の基礎知識の次は、齊藤選手自身のこれまでのライフログとともに、その時々での実体験を交えた話に移っていきます。幼少期は、常識や普通を知らないからこそ自分らしく生きていたと言います。
しかし、小学校高学年となると身体の変化により、性別の事実を感じざるを得なかったことや、思春期には学校生活でいじめられないよう社会の普通を理解した上で女子に見えるようにふるまっていたことなど、当時の感情や想いをお話いただきました。

そんな中、進学先の高校でLGBTQ+という言葉の存在と知識を得たこと、そしてサッカーを通じた学びの中で、自分の生きていきたい方向性が見えてきたと言います。そして、ご家族へのカミングアウトについてのお話をしていただきました。

自分らしくあるために

14歳から世代別日本代表に選ばれ、18歳でなでしこジャパンに選出されるなど、約10年もの間女子サッカー界で活躍していた齊藤選手は男性として生きていくために26歳で現役を引退します。
そのときに、現在の名前の「夕眞」に改名し、一時的に男性ホルモンの投与を受けるなどしました。男性の容姿に近づいていき、今までの悩みが解消されていく一方で体調不良に悩まされ、この状態を抱えつづけることへの不安も膨らんでいく中、あらためて、どういう状態が自分らしいあり方なのか、ということを模索し続けたと言います。
それと同時に、もう一度サッカーをしたいという想いを抱くようになり、ホルモン投与をやめ女子サッカー界に現役復帰することを決意します。

ヴィアマテラス宮崎との出会い

再び女子サッカー界に現役復帰を決意するも、一度引退したことへの撤回に対する周囲からの意見、1年間のブランクからの復帰、今の自分を受け入れてもらえるのかといった悩みにぶつかります。そんな中で、現在の自分のすべてを受け入れてくれる場所に巡り合います。それが、現在所属するチームのヴィアマテラス宮崎であり、ホームタウンである新富町でした。

最後に、今回の講演のまとめとして、こんなメッセージで締めくくられました。

「人との違いすべてがあなたの個性。何より自分の素敵な個性を大切にして、自分を大事にすること」

ダイバーシティ研修を終えて

講演終了後の質疑応答では、ダイバーシティの浸透度、親としての子どもとの接し方、復帰時にヴィアマテラス宮崎を選んだ背景など、事前に届いていた質問に移れないほど積極的に質問が飛び交いました。
また、研修後のアンケートには「自分らしさを大切にすることは、相手の自分らしさも大切にすることであり、それが多様性のスタートだと思った」「子どもの考えや個性を尊重して、子どもと一緒に成長していこうと思った」「次回のホーム戦は、家族で応援に行きます!」といった気づきや、応援メッセージがたくさん寄せられました。

今回の研修を通じて、それぞれが「自分らしさとは何か」ということを考えるきっかけになり、またLGBTQ+だからではなく人としてあるべき姿勢を再認識する機会となりました。

これからも、齊藤選手、そしてヴィアマテラス宮崎を応援していきたいと思います。

齊藤選手、誠にありがとうございました!

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