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アドベンチャーあひろ号

あひろ様のホロスコープを読ませていただきました。
ご本人の許可を得ましたので、こちらにUPさせていただきます😀

普通にホロスコープを読まれている方には、なんじゃこりゃ?の世界である事をご了承ください🤓


「本日は宇宙旅客機アドベンチャーあひろ号へご乗車いただきありがとうございます。
これから、皆様を神秘とロマンの世界へとご案内いたします。
あひろ号は決まった航路はございません。
船長の気分次第となっておりますことをご了承ください。

わたくし、案内役の水星、と申します。
以後お見知りおきを

では、これから皆さまの快適な船旅をサポートいたします乗組員を紹介します。

まずは、この船の船長の太陽を・・・・。

あれ?

どこ行ったんだ?」

水星はきょろきょろと辺りを見回したが、太陽は見当たらないようだった。

「大変申し訳ございません。
船長の紹介は、のちほどとさせていただきます。

気を取り直しまして、まずは、機関長の冥王星、1等機関士の天王星をご紹介いたします。
どちらも真面目で、きっちりとした仕事ぶりが、他の乗組員のお手本ともなっております。
時に脱線しがちな船長を暖かい目で見守り、導いてくださる頼りになる方々です。

次に2等機関士の火星をご紹介します。
とても、威勢の良い方でスリルや冒険が好きなところが玉に瑕。
好きなタイプの方をみつけると、仕事そっちのけになってしまうのですが、今回のお客様の中には幸い・・・な方はいらっしゃらないようですので、ご安心くださ・・・。

ちょ、ちょっと!ちょっと!

なにやってんの、火星!」

どうやら、火星はものすごい目力で誰かを睨みつけているようだ。
その視線の先を追っていくと・・・。

小さな子が泣きじゃくっている。
この子は月、この船のマスコットだ。
隣りで料理長の木星が、月を一生懸命慰めていた。

「ったくよぉ、お前はいつもそうやって、あちこち手をつけて、どれもこれも中途半端じゃねぇか!
もっと一つの事を追求してから、他の事やれよ!」

火星のあまりの勢いに、月はますます泣きじゃくって、木星にしがみつく。

「怖いよぉ・・・」
「月ちゃん、怖い事はないのよぉ、だから泣かないでね」
「そーやって、木星が甘やかすから、ダメなんだよ!
木星は、皆のお母さんなんだから!
お前が独り占めしていいわけじゃないからな!」

火星の怒りは収まらない。

ドン!

突然机を叩く音がした。

「水星よ、とっととなんとかせい。
お客様がこまっておるじゃろが。
まったくお前は、それくらいの事も気が付かんのか!!
お客様ファーストの精神を忘れたか?」

航路を読んでいた土星が、いきなり水星に怒声を浴びせた。

『ひゃぁ、飛んだとばっちりを食っちゃったよ・・。
火星たちは一旦放って置くか・・・』

「皆さま、大変お見苦しいところをお見せしまして、申し訳ございません。

引き続き、ご紹介させていただきます。
こちら、サービス担当の金星です。
皆さまの船旅が快適で楽しくなるよう、常に努力を怠らない、とてもストイックな方です。
皆さまもきっと、この船旅にご満足いただける事を保証いたします」

「お~、ごめん、ちょっとトイレ行ってたわ」

そこまで、紹介したところで船長が戻って来た。

「うわぁ、顔が真っ赤ですよ!
さては、また飲んでますね???」

水星は太陽にぐいぐい顔を近づけた。
「やっぱ、酒臭い!」

「いやぁ、海王星がさぁ、いい酒あるっていうから」
「ダメじゃないですか、飲酒運転なんかしちゃ!」
水星は賢明になんとかしようと考え始めた。

「はーい、こちらどうぞぉ~。
遠慮なくどんどん飲んでくださいねぇ」

海王星がお客様に飲み物を配っていた。

「はいどーぞ!
あひろ号特製どぶろくでーす。

一口飲んだら、神秘の世界。
二口飲んだら、ロマンの世界。
三口飲んだら、夢の世界。

燃料代も節約できて、飲酒運転にもならなくて、皆がハッピー!」

周りを見ると、乗組員も水星以外は全員酔っぱらっている。
どうやら、今回も航海は中止のようだ。

「皆さま、これに懲りずにまたアドベンチャーあひろ号をご利用ください」


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