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心がやさぐれていて、絵本の話がすんなり入ってこなかった

【ワークショップ】絵本『ハリネズミと金貨』を読んで話そう~ゆるっと哲学
【日時】 2024年1月14日 日曜日 14:00-15:30
【参加者】 9人
【ファシリテーター】大久保徳久子 (編集・絵本講座主宰)
【場所】埼玉県越谷市 駅から徒歩5分 カフェあかね.ya

【様子】
絵本を読み、感じたことを語りあいました。その後「問い」を決め、自分の体験や気持ち・考えをシェアしました。


はじめましての方も


今回は、初参加の方が、3人も
来てくれました。

「面白いよ」
「大笑いして帰るのよ」と

勧めてくれた方がいてくれたとのこと。
本当にありがたいです!

やさぐれた心は、この絵本をどう感じる?

テーマ本は、『ハリネズミと金貨』

『ハリネズミと金貨』
作:ウラジーミル・オルロフ
絵: ヴァレンチン・オリシヴァング
訳: 田中 潔  出版社: 偕成社

絵本を読んだ感想を
みなさんに出してもらうと、
驚くほどいろんな気持ちや見方が飛び出しました。

・わたしの心がやさぐれていて、最初すんなりと話が入ってこなかった。

耳を疑うかのような、「やさぐれ」発言!
どんな状態のやさぐれだろう。
やさぐれた心と、絵本の関係は?
疑問で頭がいっぱいになる。

でも、周りを見ると、
ほかに何人も「自分も同じだ」と言わんばかりに
うんうんと深くうなづく人がいるのです。

そのほかは、

・主人公がだまされるのではと思った。
・わらしべ長者のような話なのかな?と最初考えた。

などと、お話の展開について語る人もいれば、

・秋の色あいがとても美しいと感じた。
・最初は寒々しいと感じた絵が、ラストでは温かいと感じた。

と絵から受ける印象を語る方も。

最近の災害や事故を思い出して

・助け合いができる人たちが誇らしい。
・一番弱い人を助けるって、自分だったら、なかなか難しい。

という言葉も聞かれました。

・金貨に価値はないのだ。

という、まっすぐな言葉は、
わたしの心には響きました。


2段階の楽しみ方

この本には、訳者の「あとがき」がついています。

あとがきを読んでからの感想はまた一層深みを増して、
みんなで本を丸ごと味わう体験な気がしました。

実は、冒頭の「やさぐれ発言」も、
この解説を読んでから話し合うと、

なぜに「自分をやさぐれ」と感じてしまうのか
理由が、溶けたようでした。

その秘密は、ここでは伏せておきますので、
もし、この絵本を読む方がいたら、

あとがきを読む前と、
あとがきを読んだ後と
2段階の感想が楽しめるので、ぜひ分けて楽しんで欲しいです。


重い問いに立ち向かう

次に問いを決めて、みんなで話しあいをしていきますが
今回みんなが選んだ問いは、


「いじめはなぜ終わらないのか」。

永遠のテーマである、そのとても重たい問いに、
なんとか言葉を絞り出す作業が続きました。

・いじめを見て見ぬふりをしてる人って・・・。
・自分も気づかないところで、誰かを傷つけていることがあるかも。
・人より優位に立ちたいのか?

過去の記憶を手繰りよせて「私の場合は・・・」と
体験をシェアしてくれる人がいて、
どこか遠い話しているのではなく
ごくごく身近なことだとみんなが感じていたと思います。

どんなに話しても答えなどないけれど、
最後のほうでこんな言葉がありました。

・いくつも居場所を持つことで、救われることがある

ああ、ほんとだ。

いじめに限らず、いくつも居場所を持つと
なにかに固執しなくて済みます。

最近よく耳にする
「第3の居場所」だけでなく、
「山ほどの居場所」を作れば生きやすくなるのかも!

少しだけ、明るい光が見えた気がしました。

一冊の絵本から、こんなに気づきがあるんだ

人数も多かったので、時間を10分ほどオーバーして
イベントは終わり。

・自分を出せた。言いたいことが言えた。
・ふだんは話せないことが話せた。
・安心して話せる場を提供してもらったと感じた。
などの感想がでました。


中でも
・絵本の表面的なお話だけをいままで受け取っていたけれど、一冊の絵本から、こんなに気づきがあるんだと驚いた。
という感想は

とても嬉しく、そう感じてもらえたことが
主催しているわたしたちを
とても励ましてくれるものでした。

閉店したカフェあかね.yaさんから、
また場を変えて
この活動は続いていきます。

またのご参加を心より
お待ちしています。

ありがとうございました。

(とこ)
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ゆるく。そして、ここちよく。

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