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【育児】私が幼年期のときにやってた遊びを娘もやり始めた件

私は小さな頃、父親と遊ぶ時には決まって「膝飛行機」「飛行機ブーン」という名がつく遊びをしていた。
これは子供が親のすねに腹ばいになり、親が足をぐいっと上げると子供の体が飛行機のように宙に浮いて子供が楽しいという遊びである。クルマ遊びに飽きると、大体はテレビを見ていた父親のすねにダイブして体を浮かせてもらいよく楽しんだものだった。

この間眠る前に娘と布団で遊んでいたところ、おもむろに膝を曲げて寝転がっている私の足に手をかけてグッと内側に力を入れてきたことがあった。私も素直に膝を閉じると、娘はなんと在りし日の私のように、私のすねに体を預けてきたのである。
このときもちろん私は「飛行機ブーン」の遊びをかましてやり娘はケラケラと笑っていたわけだが、この時なんとも不思議な心持ちになったのである。

子供の頃は単に楽しいから父親に「飛行機ブーン」をせがんでいただけの私であるが、いざ親として「飛行機ブーン」をやる立場になってみると、「足で持ち上げる分には結構子供って軽いな」とか「子供がニヤニヤしながら足で持ち上げるのを待っている様子ってこんな風景なのか…」などと色々なことを考えている。
数十年の時を経て蘇った「飛行機ブーン」を自分がやる側になると、セピア色になった私の記憶の中でキャッキャと笑う自分と父親の姿を思い出して、ひとり遠い目をしてしまうのである。

歳を重ねるごとに幼年期の思い出は一歩一歩今の自分から遠ざかるように感じ、そしてその日々の風景を忘れてしまう。
しかし遠く遠くに行ってしまったと思いがちな自分自身の幼年期の一コマは、育児をしているちょっとした瞬間に、目の前の彩り豊かな視界に突然現れるのだろうと思う。

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