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【出産】男の十月十日・番外編~奥さんに聞いてみる~

男性からみた出産の何たるかというのは簡便に書くことができたので、当事者中の当事者である奥さんにいろいろQ&A形式で、興味本位で聞いてみた。

――お産を終えての感想はありますか。
「お産の経験は母子ともに健康だったせいもあると思うけど、経膣出産でよかったなと思う。でもやっていたときは腹を切ってほしいと思った。みんなお母さんはこれをやっていてすごいなとも思った。あと出てきたときに赤ちゃんが生きていたのか…って感じがした。それが何よりも不思議だった」

――一時子宮口が4~5cmで広がらない時間帯がありました。
「半日かけて子宮口が広がらなかったことにはブチ切れだった。昼、夕の内診で股のなかに手を入れられてしまいかなり痛かったのだが、あれでだいぶ進んだんだと思う」

――印象的だったことはありますか。
「妊婦の言う『腰が痛い』という意味がどういうことなのかよくわかった。陣痛の痛みには様々な表現があるけど、イメージは『自転車のパーツがキレイにはまっているものが突然力いっぱい伸ばされたり崩れちゃったりして変な形になっちゃう感じ』(注:おそらく、あるべき場所にあるべきものがある状態が乱されていくニュアンスを指しているとみられる)だった」
「あと、皮膚の柔らかさとかも印象的だった。ふさふさしてるなとか、うわーって感じ」

――お産の瞬間のことは覚えていますか。
「出産の瞬間に涙が出たとかいう人もいるけど、正直『?』って感じだった。出る直前、いきむときには足が閉じられない感じとか赤ちゃんの頭がハマった感じがあった。最後のほうは股のところでもにょもにょとしていたものがあったので、早く出してあげないとなと思った。あと赤ちゃんを産んで股が多分割けるんだろうなと思ったけど、まあいいやって感じ」

――激しい陣痛があることがわかっていて、二人目の子供を、などと考えられるものでしょうか。
「陣痛が来ているときに二人目とか三人目とか考えられるのはすごいなと思った。でも、終わりよければすべてよし的なところもあって、出てきたらカワイイ、生きてるし世界平和だねって気持ちになった。陣痛があるから子供を産むのはもう絶対嫌だ、って気持ちではないのが不思議だね」(了)

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