帰り道を探していた。

頭上には星。風にゆられる錆びた電波塔。
地上には砂。地平線の彼方、さらにその先まで。

休むことなく歩き続けた。
身も心もとうの昔に風化した。

それでも私は歩き続けた。



【帰る場所などもうないというのに】

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眠れない夜に

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