見出し画像

マーケティングで避けられない概念「PMFの教科書」_2024/03/19

マーケティングをやっていると、信じられないくらい沢山の3文字の略語に出会う。LTV、CVR、MQL、KPI、CPAなどなど…大体全部の概念が英語圏発祥なので仕方がないとはいえ、会話で「LTVもCVRも高いので、CPAもっと上げられるのではないですかね?」とか話してると、自分のことを随分いけ好かないやつだなと思う。一体何を喋ってる???

とはいえ、そんな中でも好きな概念も少しある。
わたしはPMF(Product Market Fit)が結構好き。この本、良い本だと思う!

新規事業やスタートアップでよく使う概念なんだけど、BtoBで細々と長くやってる事業でも当てはまるものはあると思う。

PMF(Product Market Fit:プロダクトマーケットフィット)
顧客のニーズを満たす商品で、正しい市場(潜在的な顧客がたくさんいる市場)にいること

「新規事業を成功させる PMFの教科書」翔泳社 栗原 康太

これだけ読んでも「は???」って感じだな。

PMFが起きると、それまで大きな岩を押しながら山を登っていたのが、山頂を超えて大きな岩が転がるのを追いかける状態になると表現される。
つまり、そこまでマーケ予算を掛けなくても顧客から問い合わせが殺到し、サーバの増強や人手の補充が急ぎ必要になり、勝手に売れるような感覚になる。たぶん。

「ただの夢じゃん」て気もするんだけど、これは「新規事業をやる時には、プロダクトを時間掛けて作り込んでローンチせず、どんどんプロトでも良いから出して短いサイクルでバーニングニーズを持つ顧客がたくさんいる市場が存在しているかを確かめようね」みたいな考え。恐らく!

バーニンズニーズは髪の毛に火が付いててすぐ消さなきゃいけないような切迫したニーズのこと。説明までカタカナ英語でね。日本語訳してほしいね。

つまり、ターゲットに数人ヒアリングした時に「あ~それね、分かる分かる、あったら欲しいね~」くらいの反応では実際に買ってくれないかもしれない。「できたらすぐに買う!」って言われるニーズかどうかを見極めろ!

あと、マーケットの存在の確認って嘘みたいだけど忘れがちで、すっごく良いプロダクトを開発してもそれをすごく求めてる人が5人しかいなかったら5人にしか売れない。

よく、聞かれた時に「この製品のターゲット市場が製造業なので数百万社います」って業界のサイズ全体を出しちゃうことがあるけど、これはミスリードになっちゃう。私も用語を最近知ったので大変恐縮なのですが、TAM(Total Addressable Market)じゃなくて「実際にアプローチできる顧客の市場規模」SOM(Serviceable Obtainable Market)を示さなきゃいけない。

毎日実務をやってると、4Pの内Promotionをやることが圧倒的に多いのでこのPMFの考えを忘れてしまいがち。なので備忘録的に書かせていただきました。

才流の栗原さんの本は分かりやすく面白いのでオススメでやんす。


この記事が参加している募集

マーケティングの仕事

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?