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多雪区域で暴風時に積雪荷重がある場合、無い場合【建築士試験】

こんにちは!ゼロ所長です。

今日は多雪区域で暴風時に積雪荷重がある場合、無い場合について考えるね。
こんな問題が出題されることがある。

多雪区域においては、暴風時においても積雪荷重がある場合と積雪荷重が無い場合とを考慮する。

正解は・・・〇となるのだけど、なぜだかわかる?
知識ゼロの人が読んだら意味不明の文章だね。
一緒に考えてみよう。


多雪区域の暴風時に作用する積雪荷重

多雪区域では大雪になるから、暴風時や地震時にも積雪荷重を考慮するよね。多雪区域の詳細は下記を読んでね。

多雪区域における荷重の組合せは下図右側の通り!

長期荷重の組合せ
短期荷重の組合せ

暴風時や地震時には、積雪時の0.35倍の積雪荷重を考慮する

やっぱり積雪荷重を考慮するんかい!って思ったかな?
うん、確かに多雪区域では暴風時にも積雪荷重を考慮する。

だけど、暴風時には積雪荷重を考慮することが必ずしも適切とは限らない。

なに言ってんだこいつ・・・
分かるような、分からないような問題では無いかな?

少し知識がある人ほど 「~積雪荷重が無い場合とを考慮…」の文章が気になる と思う。


順を追って説明しよう!

多雪区域は沢山雪が積もる地域だね。台風と大雪が同時に起こる可能性を考慮して、暴風時においても積雪荷重を考慮する。

ここまでは納得できるよね。

では、なぜ暴風時の計算で「積雪荷重が無い場合」を考慮するのだろうか?

暴風時とは「台風時」と言いえると分かりやすいよね。

台風を経験した方は分かると思うのだけど、風は四方八方とあらゆる方向から吹く。

特に「吹き上げ(ふきあげ)」方向の風荷重に注意が必要だ。

積雪荷重や屋根の重さは重力の方向(鉛直下向き)に作用するんだ。ところが吹き上げ方向の風荷重は、鉛直上向きに作用するね。

互いに逆方向の力なので「積雪荷重を考慮しない方が、吹き上げ力の影響が大きく」なるわけ。

要するに積雪荷重を考慮した上に吹き上げ力を考慮すると、荷重が相殺されるんだ!

積雪荷重はあくまでも「想定」
実際に積もる可能性もあるけど、積雪が全くない時期もあるよね。

そんな時期に「予想外の台風による吹き上げ荷重」が作用することも考えられる。

あらゆる状況を考慮して最悪の荷重ケースで構造設計を行うってことだ。

まとめ

よし。これまでの情報を元に整理しようか。

  • 暴風時は、吹き上げ(ふきあげ)」方向の風荷重に注意が必要

  • 積雪荷重や屋根の重さは重力の方向(鉛直下向き)に作用吹き上げ方向の風荷重は、鉛直上向きに作用

  • 積雪荷重を考慮した上に吹き上げ力を考慮すると、荷重が相殺される

  • 積雪荷重を考慮しない方が、吹き上げ力の影響が大きく」なる

こんなかんじで問題を解けるよ。

参考

最後に参考にした記事を掲載しておくね~。それでは~。

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