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SEの年収(ある記事から)

 こんな記事を見つけました。

 これを見て高いかどうかは、人それぞれかと思います。
 ちなみに、総務省統計局の発表では、日本人の平均年収は430万ほどだとか。平均値でしょうから、低い人が大量にいれば、それに引きずられて低くなるかと。

1.年収考えるなら従来型業態の大手の方が良い

 私自身、その記事を見る限りでは、SEの年収は「低すぎ」。
 そして先日、こんな事を書きました。

 年収を考えれば、IT企業より、従来業態の企業に行った方が良いです。
 Yahooの記事でも書いてましたが、企業規模に左右もされますから、IT企業でも上位大手に行けば、相応の高年収は期待できます。

2.ん?SEって何歳を指している?

 このYahoo記事では、「SEと言う職」に焦点を当ててます。
 まず、考えてほしいのは、定年までSE稼業をしている人は少ないと言う事。プログラマーでも同じです。
 ある程度年齢が上がれば、管理職や経営層、あるいは営業職にシフトしていきます。
 となれば、この平均年収は、高く見てもアラフォーあたりまでの年齢層での平均な気がしてます。
 とはいうものの、管理職でも50代でも現場兼務で設計をしている方もおられます。

 しかしながら、既に10年前の転職サイトの紹介記事を見ていて、管理職をしたくなく現場一筋の方や、営業でも営業SE的な職種になって、IT稼業から離れるのを拒んで転職されたミドル層の方もお見受けしてきました。
 勿論、私のように、組織の中で出世できなかった人もいますw。
 私のこれまでの会社の同じ世代やもう定年となったであろう人でさえ、管理職を経験してない者は、多くおります。

3.管理職より現場の方が年収が良いケースがある

 管理職になると完全年俸制になるのが普通です。
 管理職になれば年収もうんと上がるかと思いきや、残業どころか深夜までの作業や土日出勤当たり前の職種ですから、非管理職の方が年収が良いケースがあります。
 最初の会社では、課長になるのを拒む係長が続出してましたw。

 また、この残業代ですが、このところかなりうるさく言われる社会となってきてもおり、また36協定を結ぶような動きも当然化してきてますが、IT業界は、フルで残業代が出る企業は「ほとんどない」と思ってください。
 だからこそのブラック業界でもあります。

4.会社ごとに給与は異なる

 当然、大手と中小では年収どころか企業年金の有無等で収入は異なってきます。
 また、残業代がフルで出る企業は、派遣型やSESと言った下層受注の企業と言えるでしょう。
 大手でも常駐のケースはありますが、自社持ち帰りでの開発をメインにしている企業は、自分たちのことをSESなどと言いません。ある意味、企業ランクを下に見たさげすんだ見方でもあります。
 そのような企業は、人を時間貸ししている為、確実に収益が得られ、時間労働分の月収が支払えます。勿論、会社ごとに給与テーブルが違いますので、自身の取り分の割合の差はありえます。
 ただ、この手の企業は賞与が無いか少ないかですので、結局残業がなければ収入は低くもあるのが多いです。
 対して、そうでない企業は、残業代は倍になる支出ですので、利益確保のため、残業代をださないか、月内上限を決められてのカットが横行もしています。

 そして、派遣型やSESの場合、よほどコアな技術でない限り、若年層が主体です。ある年齢になれば売り込めなくなります。
 技術による単価違いも当然あります。
 ですが、収入を決めるのは会社ですから、年収は会社ごとに異なってくるのです。

5.資格ありは有効ではない

 資格ありは、ほとんど年収には関係していないと言ってよいと思われます。
 バブル崩壊が90年前半。多くのIT企業が、それから10年経っても持ち返せず、倒産や大手に吸収、あるいは同列と合体と言う事が起こってきてます。
 その過程と結果から、支出を減らすべく、各種手当の廃止を行ってきてます。
 その1つが資格手当です。
 2000年以降、何度か転職しましたが、資格手当のある企業に入った事は1度もありませんし、面接でもあると話しを頂けた企業は、私は皆無でした。
 家族手当や住宅手当があった企業は、かろうじて1社のみでした。

 転職では有利に働くでしょう。
 それにより、最初から高テーブル開始となるケースはあり得ます。
 つまり資格取得をベースに年収もアップして迎えられると言う事で、資格手当が組み込まれていると思えばいいかもです。
 しかし、今いる企業に居続けた方が、給与が上がって行くかもしれません。
 そんな程度です。

6.年収を上げるなら

 考え方で幾通りもありえます。
 1)残業が多く残業代をフルでくれる会社に行く
 2)大手に行く
 3)流行りのイケイケベンチャーITビジネス企業に行く
 私はこんな風に感じてます。

 20代を過ごした最初の会社では、ほとんどプライベートタイムがありませんでした。
 夏休みが3日~1週間程ありましたが、丸々取れた年は、1つもありませんでしたし、GWは2回ほど、年末もほぼ30日まで出勤(1度だけ大晦日まで支社上げてほぼ出社)という有様で、金曜はほぼ徹夜で、これは30代半ばまでそうでした。
 残業代は、20時間までしか付けられず、翌月持越しは暗にOKでしたが、プロジェクトが終われば、翌月持越しはできませんでした。
 つまり、大損の20代。
 こんな生活なら、キーエンスにでもと思ったほどです。それだけ体力あったのでしょうね。

 でも面白い事に、この商売は派遣登録でも個人商売でもできる仕事です。
 他の業種で、そんな働き方ができるのは、親方稼業や士業くらいではないでしょうか?。
 個人の場合、早めに切り上げられれば仕事しなくても済むわけで、時間単価はかなり高くなるケースもあるでしょうし、他の仕事と掛け持ちする事も可能ですしね。


出展:


情報提供や考え方、そしてこれまでの苦々しい経験での対価として、ありがたく頂戴致します。