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文系プログラマーと言う言葉に違和感

 ここ数年、「文系プログラマー」というキーワードをよく目にします。
 私は、かなり違和感を得てます。

1.できない事を棚に上げていないか?

 「文系プログラマー」というキーワードを使う事で、マーケティング的な優位性を得ているのだと感じます。
 そして、それだけ知りたがる方が多いのでしょう。

 そこには、ITエンジニアを希望する文系卒者や未経験転職者が多く、この職種に対しての適応不安があるからこそ目に付く事でもあるのでしょう。
 また、実際にIT職に就いたはいいが、適正がないと感じ辞めた方も多いのでしょう。

 物事には、確かに適正があると感じてます。
 話下手なのに、会話主体の仕事に就いてしまえば、相応のストレスにもなり、自信喪失に確実につながると思います。
 ですが、克服するためにあえて、そういう環境に飛び込んで成功している方もおられます。

 元々の素質、仕事の過程で作り上げられていく経験や知識で、人間どう花咲くかわかりません。
 何年経っても目が出ない事もあります。
 努力でどうにかなることもあれば、運や機会でガラッと変わる事もあります。
 今は昔と違って、自宅でスマフォ上でもプログラミングはできますし、ローコード、ノーコードというように、ほぼプログラミング無しでも作れるアプリと呼ばれるものもあります。
 昔は、アプリなんて言葉は、インフラ、ネットワーク、ハード、OSと言った分野分けでの言葉であり、通常プログラム開発となれば「システム」「ソフトウエア」と言う言葉でしたから、相応の規模やパソコンに何がしかインストールをしての前準備がいりましたが、今それオンリーではないですしね。

2.IT職って理系職なんですか?

 どうにも、IT職を理系職と捉えられている不自然さがあるようです。

 本当の理系卒者は、IT企業にはあまりいかないです(ベンチャーは別でしょうけど)。
 その為、プログラマーと言う職種も、思ったほどいないです(私のこれまでの周りからかもしれませんが)。

 そもそも理系出身者は、大手メーカ系や銀行など社歴が長い有名企業に進むでしょう。
 Sier以前にプログラマーと言う職種は、底辺職種です。
 今になってプログラマーの地位が向上してきてますが、10数年くらいまで、ワーカー職でした。
 ITドカタなんて言葉既に出てますよねw。

 底辺職種である以上、文系卒以前に、専卒高卒は幾らでもいます。
 そういう商売なのです。

 ベンチャーのように、自身のこれまで学んでいたことをサービスとして、新進気鋭の技術で事業をされている会社なら、有名理系卒出身者で固められているでしょう。
 しかし、IT業界自体、下請け業界であり、大小無数の企業が存在します。何度も過去申してますが、門戸が広く、離職率や流動率が高い職種です。就職に失敗した学生や、異職種からに転職者も、企業ランクが低くなるほど率が高い業界です。
 地方に行けば、地元就職と言う事で、大学行かずに地元のソフト企業や、地方事業所に就職する人も多いです。

 そういう業界なのですから、そもそも非大卒者が多い業界でもあるのです。
 この事から「文系プログラマー」と言っている事自体、不自然さを感じてもいるわけです。

3.事務職でもプログラミングをしている人がいる現状

 昔は大型機や大規模なシステム開発が主流でしたが、Windows95がでてからは、PC間のシステム開発、また携帯電話が各社サービスを始めようとした当時は、組み込み系の募集がひじょうに増えました。

 そして、ブログサービスを始める企業が増えだした頃になると、Web系求人が加速的に増えました。
 今では、Web系が主流でしょうし、用意されている環境で即プログラミングどころか、画面上でちょいちょいと設定して使えるサービスも存在してます。

 日頃の業務効率化を図って、非エンジニアである事務職ですら作っている時代です。
 OFFICEがなくてもスプレッドシートで事足りるようにもなってますが、OFFICE製品がインストールされている職場であれば、VBAで簡単なものは作れますし、書籍も業務に即したものも売っており、即始める事ができます。

 誰でもできる世の中なのです。
 要はやるかやらないかです。 

 私はもう、散々プログラミングさせられてきて、最初に取り掛かったのがC言語だったからか、やりたくなくなってきてますけどねw。

4.書籍選び

 都心部書店に行かないと、本選びは失敗すると感じてます。
 ネット上でも検討できますが、実際に見てみないとわからないです。

 初心者の書籍選びとして、ありきたりの文法だらけの書籍を選ぶのはやめましょう。
 見るだけでうんざりしますし、途中で放棄したくなります。
 それよりも実務として事例のようなものが載っている書籍選びがベストと思われます。
 文法は後からついてきます(やらざるをえなくなるので)。

 泳ぎも泳ぎ方を陸の上で習うより、実際にプールで歩いたり、顔を水に浸ける事からしないと、実感わかないと思います。

 そこで、初心者の書籍選びとしては2通りあるかと感じてます。

 1つは、経理業務を元にした書籍。
 これは、VBAでもWebでも構いません。

 2つ目は、日頃のめんどくささを簡単にしてくれるようなテク集の書籍。
 最近だとPythonやらscript系で出ているようですね。

 まずは、これらで始めて見る事を私はお勧めします。
 文法もの見ても、実際何がどう動くのか進めるまで、時間かかってそれまでに飽きてしまいます。

5.最後に

 冒頭で理系職はプログラマーを選ばないと書きましたが、プログラマーは今でこそ高給取りにもなってきましたが、10数年前くらいまでは底辺職種。
 あがるには、SEやPMといった職種にクラスアップするか、管理職になるか、営業になって成約率で稼ぐか、独立して下請け派遣として、社員を売ってそのマージンで食べていくかwしかありませんでした。

 そんな商売で生きていくより、高給が目指せるなら、文系職でも理系卒は選択するわけです。
 その為か、下請けIT企業は、非大卒者が結構多いのです。わざわざそういう企業や業界に行く人はいないと思います。
 ゼミに普通に入るわけでもあるでしょうから、教授推薦で高給な企業に行くのが普通とも言えるでしょうし。

 プログラマーは昔から稼げると言われ続けてますが、稼げる人は一握りです。まして、そういう人は、毎日新しい事を学んでもいます。
 そういった先の事まで考えて、無理そうだなと思ったら、IT職にはならない事をお勧めもします。
 まあ、そもそもが底辺職であるならば、プログラマーの方が年収は高いかもしれません。そこで力をつけて、更に転職でアップし、いずれはCTOにという夢も描けるでしょうが、今の現場で長く働いて、いずれは工場長や現場の長としての道があるならば、無理してIT職に転職する事はお勧めしません。
 そこまでプログラマーやIT業界にあこがれるならば、今いる自社でプログラム組んで実績上げた方が良いと思います。
 IT業界によっても、プログラマーの扱いは千差万別です。
 悪い所に入ってしまうと、プログラマーはいつまでもプログラマー扱いで、サラリーマンキャリアとして構築できず、ある年齢で打ち止めになる可能性もあります。
 営業力や業態知識を知る事もある意味必要ですしね。
 最近だと、Webエンジニアでもマーケティング知識を求められるようでもあるようですし。

情報提供や考え方、そしてこれまでの苦々しい経験での対価として、ありがたく頂戴致します。