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Designship2019 day2

2019/11/24参加@国際フォーラム

日本について

日本デザインセンター代表取締役社長
原 研哉

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今年は、日本の津々浦々を訪ねて、自分の目で見て素晴らしいと思える場所を紹介していく「低空飛行」というプロジェクトを始めました。海外で仕事をすればするほど、国際的な価値というのは自分の足元に埋もれているということがわかります。グローバルとローカルというのは対義語ではなく、一対の概念だとわかってきました。同じ意味でイノベーションとオーセンティシティも対義語ではなく一対で理解するべきでしょう。その延長に、遠くない未来の日本に、世界中の人たちが泊まりたくてたまらなくなるホテルを、次々と作ってみたい。そういうことを考え始めています。そういう思いに至ったストーリーをお話ししようと思います。

1.空っぽ emptyness
日本の考え方…どこにでも神様がいる
四方に柱を立てて紐でつなぐと空白ができる。そこに神様が宿る、いる(かもしれない)
空っぽというのは単に何もないことではなく、その空っぽを通して交流ができる
“creative Receptacle”

空っぽ(日本)とsimplicity(西洋のモダニズム)の違い
大いなる力、権力を表象する必要があった。世界は稠密模様から始まっている
中国、インドなどなど

近代になると、王ではなく、民の一人ひとりが生を輝かせる時代になった
素材と形を合理性をもって形作る
バウハウスでのsimplicityのはじまり
※日本はそれよりも300年ほど前に、違うなりたちでミニマリズムが起きていた
応仁の乱で10年ほど京都で戦争をして、日本は一度リセットされた
豪華絢爛→書院造りに代表されるようなミニマリズム。なにもないということが想像をかきたてる
生花も、庭も、建築も。梨園、茶の湯もそう、

2.無印良品 MUJI
多くを語らず、究極の合理性を突き詰めている。
広告もシンプルにロゴを入れただけのものがある。
そうすると受け手が勝手に色々なことを考えてくれて、それに対してアイコンタクトをして頷くぐらい笑
西洋のブランドが私を愛してほしい!というのではなく、MUJIでよかったらどうですか?というスタンス
簡素でありながら豪華さに引け目を感じない、がMUJIのコンセプト
ゴージャスとは違う水準のリッチさ

3.ジャパンハウス japan house
最初の驚きと、わかったときの驚き
ギャラリー・物販・食
サンパウロでのジャパンハウスは東信がオープニングやってくれたらしい!
三宅さんと坂本龍一がオープニングライブを
イノベーティブとオーセンティックな部分が一体化

4.低空飛行 HIGH RESOLUTION TOUR
定住→遊動(nomad)
世界を移動する人が2030年には人口の1/4に達すると考えられている
ものづくりから価値を作っていく産業になる
高解像度の旅
・GANTSU(尾道から)
・水庭(140の池が木の周りを巡っている、根腐れ起こさないように作ってある)
・小田原の観測所(古材と光学グラスを組み合わせて日本に資源の未来的活用を体現している)
・釧路湿原


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