貴女へ


煌めく貴女を初めて見てから、私は貴女と出会えたことを、運命と名付けました。

史上最高難易度のダンスナンバーでセンターを務めていた貴女が、私の心を攫うのにはそう時間は掛かりませんでした。いつの間にか私は貴女の事ばかり想うようになっていましたね。

貴女から毎日届くメールも、フォルダを作って全て保存しています。アイドルという手の届かない存在なのに、綴る文章や気持ちは一般人の私と一緒で、痛くて重くて暗い時もありましたね。貴女の素直な気持ちを教えてくれるところが私は好きです。アイドルだからって常に綺麗で可愛く居なければいけない訳では無い、人間味を見せてくれた方がよっぽど好きになるのです。

初めて貴女のパフォーマンスを見に行った時には、貴女のアイドル力に驚きました。かっこいいも、可愛いも自分のものにしている貴女は私がいつか目指していた理想そのものでした。貴女を好きになったのは、いつかの私の理想像だったからなのかもしれません。

アイドルは比べるものでは無いけれど、貴女はきっと世界一アイドルを全うしていたと思っています。どんな時でも、私たちファンを想って話してくれる、歌ってくれる。貴女の容姿だけではなく、人として、アイドルとして好きなのです。貴女がステージに立ってくれるだけで幸福なんです。

貴女は紆余曲折あってステージを降りる決断をしたけれど、私はそれでも貴女に感じた運命を、嫌いになることは出来ませんでした。貴女が好きな気持ちは変わりませんでした。世間一般ではアイドルとして完璧では無いかもしれないけれど、私の中の光であることは一切変わりません。ただ、貴女が最後まで煌めく姿を見届ける。それが私の人生なのです。

等身大の、貴女が好き。アイドルの貴女が好き。だから時間が許す限り私の運命を信じさせてください。心から、貴女の幸せを願っています。これからも宜しくね。

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