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『クローゼット』 千早 茜

性差関係なく好きなものを身に纏える時代がきっと来る。
時代によって男らしさ、女らしさというのは移ろうもので、誰にも咎められず、誰にも忌避されず、自分らしさを表現できる時代が来ると信じたい。

男性だけど女性服が好きで傷ついた過去をもつ芳。
幼少期に男性から傷つけられ、男性恐怖症を抱える纏子。
施設で育ち実親がいない昌。

三人が登場する主な場所はさまざまな服飾が眠る美術館。美術館を舞台に色々な人生を歩んできた登場人物たちが、服を主軸にストーリーを繰り広げていきます。

自分の好きなものを着るだけで、周囲の目は時に残酷になる。
誰かが決めた固定観念を覆すような行動をすれば、時に暴力で押さえつけられる。
そんな時代がなくなり、いつか誰もがありのままの自分で生きられるようになればいいと感じた。

そういえばこの前、化粧をして淡いピンクのマニキュアを塗った中高年程度の男性が無印で働いていて、すごく素敵だな〜と感じたことを思い出した。
男らしさ、女らしさに縛られず、自分も柔軟に生きていきたい。
調べてみると「クロスドレッサー」なる言葉があるとか。まだまだ知らないことばかり。少しずつ色々な世界を見ていきたい。

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