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「1本目のレンズは50㎜単焦点がおすすめ」は本当?

えー春爛漫のカメラ日和、どうお過ごしでしょうか。
カメラを購入してから早2ヶ月、撮りたくてウズウズしていた桜が開花していますね。
来週は仲良くしているファミリーとお花見の予定があるので、とても楽しみです。

さて、皆さんは1本目のレンズにどんなものを選びましたか?
いざカメラの購入を決意し、相棒として1本目のレンズにどれを選ぶか、非常に悩ましいですよね。
私は散々悩んだ末に、SONY純正の50㎜単焦点レンズを購入しました。
今回は、カメラ素人が1本目のレンズになぜ50㎜単焦点を選択したのか、その結果どうだったのか実体験をお話ししたいと思います。

なんで50㎜単焦点にしたの?

カメラの知識がない私は、当然レンズも何を買っていいやらわかりませんでした。
レンズを選択するうえで、情報収集のためにいろんな媒体の記事やレビューを読み漁りました。
そこでよく目にしたのが、「絶対ズームレンズがいい」という派閥と、タイトルにある「1本目のレンズは50㎜単焦点がおすすめ」という派閥の争い。
ズームレンズ派の意見は非常にわかりやすい(ズームができて便利だから)ので割愛しますが、単焦点派の意見をざっくり要約するとこんな感じでした。

・50㎜はカメラの基本となる標準画角
・単焦点は明るくてボケ感が出せる
・ズームできないからこそ構図の勉強になる

50㎜という焦点距離は古より標準画角とされ、人間の片目で見たときの焦点距離に近いため、撮った写真が自然に見える画角なんだとか。
そして、ズームレンズより小さくてボケ感も出し易い単焦点レンズは、初心者でも気軽に持ち運べて楽しめるというのがおすすめされる根拠になっています。
いや普通にズームできた方が良くない?という心の声は無視し、モチベーション最高潮の私は、向上心を持って50㎜単焦点を選択するのでした。

めちゃ小さい

ズームレンズと単焦点の比較

例えばの話で、具体的に特定の画角(今回は50㎜)にした時にスペックが同等のレンズを比較してみます。

ズームレンズ

単焦点レンズ

来る5月に発売予定のズームレンズと、私が購入した単焦点レンズを例に見てみましょう。
F値は2.8と2.5で若干違いますが、大きくは変わりません。
この場合、ズームレンズは単焦点レンズと同等の明るさ(ボケ感も)で24㎜-50㎜の間の好きな画角をいつでも選べるという点で優位です。
が、画像を見てもらってわかる通り、大きさと重さがだいぶ違ってきます。
ズームレンズは全長92.3㎜、重量440gに対して、単焦点レンズは全長45㎜、重量174gと圧倒的に小型軽量です。
また、値段(ソニーストア調べ)はズームレンズが約18万円に対し、単焦点レンズは約9万5千円と凡そ半額で購入可能なところも優位になります。
まあこれでもズームレンズにしてはかなり小型軽量な部類で、単焦点レンズ4本分(24㎜、35㎜、40㎜、50㎜)と捉えればお値打ちとも考えられるのですが…笑
実際には直径やレンズ構成等で写りにも少し違いが出てきますし、純正とサードパーティ製を比較する際にはボディとの相性の問題なども考慮しなくてはいけないので、単純比較はできませんが、ズームレンズと単焦点レンズはそれぞれに優位な特徴があることはわかります。
ますますどちらにするか悩ましいですよね。

シーン別の感想

それぞれの強み弱みを比較検討したところで、結局50㎜単焦点を購入した結果がどうだったのか、よく使ったシーン別に3段階評価で振り返ってみたいと思います。
※あくまでも素人の個人的な感想ですのでご容赦ください。

評価(○:優秀、△:良好、×:不適)

①ポートレート

【評価:◯】

50㎜で撮るポートレートは、開放ではボケ感もあり、適度な距離感から被写体を撮影できるのでとても使い易いです。
少し離れると、全身を入れて背景を活かした写真も撮れるので、かなりいい感じです。

f2.5 1/250s ISO2500
f2.5 1/80s ISO100
f4 1/250s ISO400

②風景

【評価:◯or△】

風景写真については少し評価が難しいのですが、広角レンズのようにダイナミックな写真を撮るのは難しいです。
しかし、主題を決め、強調して切り取ったような風景写真は得意です。できることとできないことがはっきりしている印象。

f8 1/30s ISO320
f14 1/40s ISO100
f2.5 1/640s ISO100

③スナップ

【評価:◯】

個人的には○です。最強のスナップシューターと謳われるGRⅢは28㎜、GRⅢxでも40㎜であることを考えると、もう少し広角が欲しいと思わないこともないですが、自分の写したいものにフォーカスを当ててシャッターを切ったときに、よりはっきりと主張してくれるような気がします。

f2.5 1/30s ISO2500
f2.5 1/30s ISO250
f2.5 1/30s ISO400

④テーブルフォト

【評価:×】

分かっていたことですが、普通に椅子に座ったままでは、テーブルに並んだ料理なんかを撮影するのは画角的に厳しいです。
また、狭いお店では、向こう側に座った家族や友達を撮影するのさえ難しい場合があります。ここは明確に不向きだと感じました。
(てか、シンプルに料理撮るのが下手くそで苦手です…。)

f2.5 1/80s ISO100
f4 1/30s ISO640
f2.5 1/50s ISO100

⑤動画

【評価:△or×】

焦点距離が長いほど手振れが目立つため、手持ちで歩いて撮影するとどうしても揺れが気になってしまいます。
また、強力な手振れ補正を使用する場合、画面がクロップ(トリミングされて少しアップに)されるため、さらに画角が狭くなってしまいます。
撮れなくはないですが、広角のレンズが欲しくなります。

結論

「1本目のレンズは50mm単焦点がおすすめ」は…

本当だった、ただし条件付き!!

おはなの経験による

自分が撮りたいものがはっきりしていて、このレンズで撮れないならすっぱり諦めるくらい割り切って使えるならという条件付きで、最初の1本に50㎜単焦点レンズすごくおすすめです。

シーン別に振り返ってみると、50㎜という画角は、自分の意思を持って切り取るのが得意で、全体をキャプチャーするのは苦手と、得手不得手がはっきりとした画角なんだと感じました。
なおかつ単焦点レンズは画角が変えられないため、不得手な面に目を瞑る必要がありますが、その代わりにズームレンズと比較して小さく明るく安価(であることが多い)という強みがあります。
私の場合は、撮りたいシーンと単焦点の強みがバチっとハマったので、とてもいい選択になりました。

逆に上記のメリットがハマらない人は、もっと広角か望遠の単焦点、あるいはどちらでも対応できるズームレンズを選択した方が幸せになれるのではないかと思います。

ここまで書いてなんですが、カメラを使う用途も違えば、何が撮りたいのかも人それぞれ。
一律に初心者だからどのレンズがおすすめと言うのは難しいですね。
何にせよ、安い買い物ではないので、購入する前に自分が使う用途とシーンをハッキリさせることが大事だということがわかりました。

でも、正直例に挙げた新しいGレンズが2ヶ月前に発売されていたら、そっちを選んでいたかも…?
いや、キリがない、考えないようにしよう。
読んでいただきありがとうございました。
またよろしくお願いします。

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