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雨の日々を歩く

雨の日をたのしく、雨という言葉が出てくる歌ってなんだろう、と考えた。

優しい言葉の雨に濡れて
傷は洗ったって傷のまま

BUMP OF CHICKENのHAPPY

HAPPYというタイトルなのに、あまり幸せそうではないこの歌。

少年はまだ生きていて 命の値段を測っている
色々どうにか受け止めて 落書きのような夢をみる
少女はまだ生きていて 本当の事だけ探している
笑う事よりも大切な 誰かの手を強く握って

私がこの歌と出会ったのは14歳の頃。部内の人にネットで散々な誹謗中傷をされ、学校休んでYouTubeサーフィンをしていた日。

そんな私にとって傷すぐ言葉や、悲しい出来事が雨であり、BUMP OF CHICKENというバンドが傘だった。

しかしながら藤原基央は、優しい言葉の雨、と唄うのだ。

通り雨のように、突然の言葉かもしれない、細雨のようにささやかな言葉かもしれない。

避けてしまわないように、逃げてしまわないように、ちゃんと人と向き合っていこうと思える。

優しい言葉の雨は乾く
他人事のような虹が架かる
なんか食おうぜ そんで行こうぜ
これほど容易く日は昇る

優しい言葉の雨は乾くのだ。長くは続かない。それでも虹が架り、日が昇る。

少女とは言えない歳になった私は今でも、生きてしまっている。昔よりも一人で生きていけると勘違いしながら。無駄なプライドや、諦めきれない夢を守りながら、正しいかもわからない道をゆっくりゆっくり歩いている。

そして、一番最後の歌詞。

消えない悲しみがあるなら 
生き続ける意味だってあるだろう
どうせいつか終わる旅を
僕と一緒に歌おう

悲しみはいつか消えると言われることが多い。しかしながら中学生の頃の出来事を10年近く引きずりながら生きている。だからこそ、人の優しさに、当たり前の有り難さに、そしてBUMP OF CHICKENの良さに、気付けるのだと思う。

BUMP OF CHICKENと歌うことがこれからも、消えない悲しみを抱いて生きる理由であって欲しい。

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