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装幀写真とは何か?本を通して知っておきたい日本の写真家50名を紹介

こんにちは。青山ブックセンター本店 文庫・ビジネス書担当の神園です。

突然ですが、装幀写真とは何か、ご存知でしょうか?まず、「装幀」とは本の外側のデザインのことですが、装幀写真とはその外側の表紙や背表紙に使われる写真のことを指します。

装幀写真はその本の顔であり、デザイン上、非常に重要な役割を果たします。その本の印象を決め、写真を通して本の持つ雰囲気を読者に向けて伝えます。このように本にとって大切な装幀写真ですが、その本のことは知っていても、使われている装幀写真や写真家についてはあまり知らない方も多いかと思われます。

今回はそんな装幀写真が印象的な本を52冊選書しました。それらの本を通して、52名の日本の写真家を紹介したいと思います。(写真家さんの紹介文にホームページやInstagramのリンクを貼っています。)これを通じて、新たな写真家、新たな本との出会いにつながれば嬉しいです。

※本記事と連動して、当店の文庫コーナーにて「装幀写真フェア 本で知る写真家の仕事」というフェアを展開しています。コメントポップで装幀写真を撮った写真家のプロフィールを紹介しています。ご興味ある方はぜひ。

1.石内都 (千早茜『グリフィスの傷』)

1947年 群馬県桐生市生まれ。神奈川県横須賀市で育つ。1979年に「Apartment」で女性写真家として初めて第4 回木村伊兵衛写真賞を受賞。2005 年、「Mother’s」で第51回ヴェネチア・ビエンナーレ日本館代表作家に選出される。2007年より現在まで続けられる被爆者の遺品を撮影した「ひろしま」も国際的に評価され、2013年紫綬褒章受章。2014年にはハッセルブラッド国際写真賞を受賞。
https://imaonline.jp/imapedia/ishiuchi-miyako/

2.野村佐紀子 (金原ひとみ『パリの砂漠、東京の蜃気楼』)

1967年、山口県下関生まれ。1991年九州産業大学芸術学部写真学科を卒業し、1991年に荒木経惟に師事。1993年より国内外で写真展を多数開催している。主な写真集に、『裸ノ時間』、『夜間飛行』、『黒闇』、『TAMANO』、『another black darkness』、『雁』、『Ango/sakiko』、『愛について』、『GO WEST』、『春の運命』などがある。
https://www.instagram.com/sakiko.nomura/

3.新津保建秀 (窪美澄『晴天の迷いクジラ』)

1968年東京都生まれ。写真家。映像とフィールドレコーディング、ネットワーク上のデータによる制作を行う。自身の作品に加え、さまざまな企業、建築、電子音楽、非線形科学、情報デザインなど他領域との恊働のなかで多くのプロジェクトを手掛ける。
https://www.instagram.com/kenshu_shintsubo/

4.尾黒久美 (松井玲奈『累々』)

1972年宇都宮生まれ、ベルギー在住の写真作家。映画を学び、主に若い女性をモチーフに据え、静かな背景の中で様々な姿態を取らせ隠喩的、かつ物語性を包有する作品を制作する。不穏でエロティックな香りを漂わせる彼女達は、大人の女性でありながら少女の残酷さも秘め、どこか醒めた態度で観るものを惑わせる。
https://www.kumioguro.com/

5.横浪修  (松田青子『持続可能な魂の利用』)

こちらの単行本は店頭品切れ(書影の異なる文庫は在庫あります)

1967年、京都府生まれ。1987年、大阪ビジュアルアーツ卒。1989年、文化出版局写真部入社。中込一賀氏に師事。現在は独立し、「装苑」「GINZA」「SPUR」などのファッション誌や、「アクタス」「JR」「SEIBU」「カネボウ」などの広告多数、またアーティスト撮影など、数多くのファッション写真やCDジャケットなどを手がけている。
https://www.instagram.com/osamuyokonami

6.ホンマタカシ (江國香織『東京タワー』)

1962年、東京都生れ。写真家。東京造形大学大学院客員教授。1999年『東京郊外』(光琳社出版)で第24回木村伊兵衛写真賞受賞。2011年から2012年にかけて大規模個展「ニュー・ドキュメンタリー」が国内3ヵ所を巡回。『The Narcissistic City』(MACK)、『A Song for Windows』(LIBRARYMAN)ほか写真集多数。著書に『たのしい写真 よい子のための写真教室』、『たのしい写真3 ワークショップ篇』(平凡社)など。
https://www.instagram.com/seeing_itself/

7.古屋誠一 (小林紀晴『愛のかたち』)

1950年生まれ。東京写真短期大学を卒業後、1973年ヨーロッパに向かう。75年までウィーン在住、その後グラーツに移転、78年にクリスティーネと出会う。85年、一家の住む共同住宅の9階からクリスティーネが身を投げる。87年に通訳の仕事を終え、それ以来グラーツに在住。国内外で多くの展覧会を開催。写真集に『Mémoires 1978-1988』、『Mémoires 1995』、『Portrait』、『Mémoires 1983』、『Mémoires.1984-1987』など。写真誌『カメラ・オーストリア』の創刊・編集にも参加し、日本の写真家をヨーロッパに紹介するなど幅広い活動を展開している。
https://www.shashasha.co/jp/artist/seiichi-furuya

8.小林紀晴 (小林紀晴『写真はわからない』)

1968年長野県生まれ。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。新聞社カメラマンを経て、91年に独立。アジアを旅しながら作品を制作する。97年、『DAYS ASIA』で日本写真協会賞新人賞を受賞。2013年、写真展「遠くから来た舟」で第22回林忠彦賞を受賞。写真集に『孵化する夜の啼き声』など。著書に『ASIA ROAD』、『父の感触』、『愛のかたち』など。初監督映画作品に『トオイと正人』がある。東京工芸大学芸術学部写真学科教授。
https://www.kobayashi-kisei.com/

9.川内倫子 (レイチェル・カーソン 上遠恵子訳『センス・オブ・ワンダー』)

1972年、滋賀県生れ。写真家。2002年、『うたたね』『花火』(共にリトルモア)で第27回木村伊兵衛写真賞受賞。2009年には第25回ICPインフィニティ・アワード芸術部門を受賞するなど、国際的にも高い評価を受け、国内外で数多くの展覧会を行なう。写真絵本『はじまりのひ』(求龍堂)、『Halo』(HeHe)など作品集多数。
https://www.instagram.com/rinkokawauchi/

10.佐内正史 (杉田淳子『アンソロジー カレーライス! ! 大盛り』)

1997年、写真集『生きている』でデビュー。2003年、写真集『MAP』で木村伊兵衛写真賞を受賞。2008年に独自レーベル「対照」を立ち上げて写真集を発表しつづけている。2023年7月11日-8月27日、静岡市美術館にて写真展『静岡詩』を開催、同時に写真集『静岡詩』を刊行する。
https://www.instagram.com/sanaimasafumi/

11.都築響一 (都築響一『ラブホテル』)

1956年東京生まれ。1976年から1986年まで「POPEYE」「BRUTUS」誌で現代美術・デザイン・都市生活などの記事を担当する。1989年から1992年にかけて、1980年代の世界現代美術の動向を包括的に網羅した全102巻の現代美術全集『アートランダム』を刊行。以来、現代美術・建築・写真・デザインなどの分野で執筆活動、書籍編集を続けている。 1993年、『TOKYO STYLE』を刊行。1997年、『ROADSIDE JAPAN 珍日本紀行』で第23回木村伊兵衛写真賞を受賞。2012年より有料週刊メールマガジン『ROADSIDERS'weekly』を配信中。近著に『捨てられないTシャツ』、『Neverland Diner 二度と行けないあの店で』、『IDOL STYLE』など。
https://www.instagram.com/kyoichitsuzuki/

12.杉本博司 (鈴木健『なめらかな社会とその敵』)

1948年東京生まれ。立教大学経済学部を卒業後に渡米、アートセンター・カレッジ・オブ・デザインで写真を学ぶ。1974年よりニューヨーク在住。「海景」「劇場」「建築」シリーズなどの代表作が世界有数の美術館に収蔵されている。彫刻、建築、造園、料理、書と多方面に活躍、とりわけ伝統芸能に対する造詣が深い。2008年、新素材研究所を設立。2017年10月、文化施設「小田原文化財団 江之浦測候所」をオープン。同年、文化功労者に選出される。著書に『苔のむすまで』『現な像』『アートの起源』、『江之浦奇譚』、『空間感』、『歴史の歴史』など。
https://imaonline.jp/imapedia/hiroshi-sugimoto/

13.畠山直哉 (畠山直哉『話す写真』)

1958年、岩手県陸前高田市生まれ。写真家。筑波大学芸術専門学群にて大辻清司氏の薫陶を受ける。1984年筑波大学大学院芸術研究科修士課程修了。1997年、各地の石灰石鉱山を撮影した「LIME WORKS」などで、第二十二回木村伊兵衛写真賞受賞。2011年東日本大震災の津波の被害で母を亡くす。以降、故郷、陸前高田とその周辺にカメラを向けることが多くなる。
https://www.takaishiigallery.com/jp/archives/4374/

14.鈴木理策 (重松清『また次の春へ』)

1963年和歌山県新宮市生まれ。1987年東京綜合写真専門学校研究科修了後、写真による創作活動を始める。1998年 故郷の熊野をテーマに初の写真集『KUMANO』を出版し、2000年『PILES OF TIME』で第25回木村伊兵衛写真賞を受賞。2006年より東京藝術大学美術学部先端芸術表現科にて教鞭をとる。日本人写真家や批評家とともに「写真分離派」を立ち上げ、またニューヨーク、チューリッヒで個展を開催するなど、国際的に活動の場を広げている。
https://www.instagram.com/risakusuzuki/

15.小野啓 (町屋良平『しき』)

2002年より日本全国の高校生のポートレートを撮り続けている。写真集『青い光』(2006)を経て、10年間の集大成となる『NEW TEXT』(2013)で第26回「写真の会」賞受賞。『桐島、部活やめるってよ』(朝井リョウ)、『アンダスタンド・メイビー』(島本理生)など装丁写真も数多く手がけている。
https://www.instagram.com/kei_ono/

16.木村和平 (町屋良平『ショパンゾンビ・コンテスタント』)

1993年生まれ。福島県出身。18年に「第19回写真『1_WALL』審査員奨励賞」を受賞。ファッションや音楽、映画などの分野で撮影を行っている。著書に『あたらしい窓』など。
https://www.instagram.com/kazuheikimura

17.石田真澄 (朝井リョウ『ままならないから私とあなた』)

1998 年⽣まれ。2018 年、初作品集「light years -光年-」を TISSUE PAPERS より刊⾏。2019 年、2 冊⽬の作品集「everything will flow」を同社より刊⾏。雑誌や広告などで活動。⼤学在学中に初の個展を開催して以来、企画展への参加や、⾃⾝の写真展を多数⾏っている。主な仕事にカロリーメイト「部活メイト」、PARCO 2019 クリスマスキャンペーン「Nature Letters, Christmas」、ゼクシィ 2020 年ブランドビジュアル、フジファブリック「光あれ」ジャケット写真など。
https://www.instagram.com/8msmsm8/

18.山谷佑介 (川奈まり子『家怪』)

1985年、新潟県生まれ。立正大学文学部哲学科卒業。2013年に自費出版した「Tsugi no yoru e」で初めての個展を開催。それ以降、ライブハウスやクラブの床、自身の新婚旅行、深夜の住宅街、セルフポートレートなどさまざまなテーマの作品を展開し、新たな写真表現の可能性を探求している。写真集に『Into the Light』、『Doors』、『ONSEN Ⅰ』など。
https://www.instagram.com/yusuke_yamatani/

19.馬込将充 (島口大樹『鳥がぼくらは祈り、』)

1993年千葉県生まれ。武蔵野美術大学映像学科卒業。受賞歴に第13回写真1_WALL審査員奨励賞、第14回写真1_WALLファイナリスト。2022年、赤々舎より初の写真集『月の裏側へ』を刊行。
https://www.instagram.com/magome_0108/

20.国分真央 (畑野智美『神様を待っている』)

1990年 東京都生まれ。映像制作会社や写真事務所を経て独立。2020年に東京都から山梨県に移住する。書籍の表紙や広告写真、CDジャケットなど幅広いジャンルで活躍中。独特な色合いと自然が溶け込むような写真が特徴で、独自の世界観を作り上げる。近年はフィルム写真での撮影にも力を入れ、執筆活動も行っている。
https://www.instagram.com/mao_kokubu/

21.濵本奏 (高山羽根子『暗闇にレンズ』)

2000年生まれ。人やものや土地が持つ「記憶」を主なテーマに、壊れたカメラを用いた撮影方法や、ミクストメディア的な手法を導入して制作・発表をおこなう。2019年、渋谷にて個展「reminiscence bump」を、2020年にOMOTESANDO ROCKET、STUDIO STAFF ONLYにて個展「midday ghost」を2会場同時開催。2020年にはhito pressより初写真集『midday ghost』を出版。2020年より、写真を即興的に屋外展示するプロジェクト、"VANISHING POINT exhibition in liminal zone"を開始。
https://kanadehamamoto.com/

22.松岡一哲 (高山羽根子『カム・ギャザー・ラウンド・ピープル』)

日本大学芸術学部写真学科卒業後、スタジオ勤務を経て独立。写真家として雑誌、広告を中心に活動し写真展での作品発表も積極的に行う。2018年には写真集『マリイ』(mm books)を発表。2020年10月にはTaka Ishii Photography/Filmにて個展『やさしいだけ』を開催した。
https://www.instagram.com/ittetsumatsuoka/

23.奥山由之 (山田詠美『珠玉の短編』)

1991年東京生まれ。写真家、映像監督。 2011年に第34回写真新世紀優秀賞を受賞してデビュー。以降、具象と抽象といった相反する要素の混在や矛盾などを主なテーマに作品制作を続けている。第34回写真新世紀優秀賞受賞。第47回講談社出版文化賞写真賞受賞。写真集に、『flowers』、『As the Call, So the Echo』、『POCARI SWEAT』、『BACON ICE CREAM』、『Girl』、『君の住む街』など多数。
https://www.instagram.com/yoshiyukiokuyama/

24.植本一子 (ECD 植本一子『ホームシック』)

写真家。1984年、広島県生まれ。2003年、キヤノン写真新世紀で優秀賞受賞。2013年、下北沢に自然光を使った写真館「天然スタジオ」を立ち上げ。著書に『家族最初の日』(ちくま文庫)、『かなわない』(タバブックス)、『家族最後の日』(太田出版)、『降伏の記録』『台風一過』『うれしい生活』(河出書房新社)など。
https://www.instagram.com/ichikouemoto/

25.インベカヲリ★ (伊藤朱里『きみはだれかのどうでもいい人』)

1980年、東京都生まれ。写真家として第43回伊奈信男賞、19年度日本写真協会賞新人賞受賞。写真集に『やっぱ月帰るわ、私。』『理想の猫じゃない』『ふあふあの隙間』。また著書には『家族不適応殺新幹線無差別殺傷犯、小島一朗の実像』(宅壮一ノンフィクション賞、講談社本田靖春ノンフィクション賞にノミネート)、『「死刑になりたくて、他人を殺しました」無差別殺傷犯の論理』『私の顔は誰も知らない』などがある。
https://www.instagram.com/kaworiinbe/

26.川島小鳥 (小川紗良『海辺の金魚』)

早稲田大学第一文学部仏文科卒業後、2007年に『BABY BABY』を発表、11年に『未来ちゃん』で第42回講談社出版文化賞写真賞を受賞。15年、『明星』で第40回木村伊兵衛写真賞を受賞。その他の作品に『道』、画家・小橋陽介氏との共著『飛びます』、詩人・谷川俊太郎氏との共著『おやすみ神たち』など。
https://www.instagram.com/kotori_kawashima/

27.前康輔 (三浦しをん『まほろ駅前狂騒曲』)

写真家 1979年広島市出身。高校時代から写真を撮り始める。ビジュアルアーツ専門学校大阪卒業。雑誌、広告などでポートレイトや旅の撮影などを中心に行うほか、個展も定期的に開催。2000年 キャノン写真新世紀佳作入選。2003年 清里ヤングポートフォリオ入選。2007年 富士フォトサロン新人賞を受賞。2015年 写真集「倶会一処」出版。他個展多数。
https://www.instagram.com/kosukemae/

28.幡野広志 (幡野広志『なんで僕に聞くんだろう』)

1983年、東京生まれ。写真家。2004年、日本写真芸術専門学校をあっさり中退。2010年から広告写真家に師事。2011年、独立し結婚する。2016年に長男が誕生。2017年、多発性骨髄腫を発病し、現在に至る。著書に『ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。』、『写真集』、『ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。』『息子が生まれた日から、雨の日が好きになった。』、『だいたい人間関係で悩まされる』、『ラブレター』など。
https://twitter.com/hatanohiroshi

29.濱田英明 (朝井リョウ『死にがいを求めて生きているの』)

写真家。1977年、兵庫県淡路島生まれ。2012年、35歳でデザイナーからフォトグラファーに転身。同年12月、写真集『Haru and Mina』を台湾で出版。2019年、写真集『DISTANT DRUMS』(私家版)を出版。
https://www.instagram.com/hamadahideaki

30.花代 (朝吹真理子・著 花代・写真『だいちょうことばめぐり』)

1970年生まれ。東京、ベルリン、ロンドンを拠点に、写真家、芸妓、ミュージシャン、モデルとして多方面で活動を展開。自身の日常を幻想的な色彩で切り取る写真作品やインスタレーションを国内外で発表している。
https://www.instagram.com/hanapooo

31.大林直行 (松浦晋也『母さん、ごめん。』)

山口県出身。大学卒業後、アパレル、広告業を経て、2015年にデザイン制作会社専属フォトグラファーとして活動。2018年にフリーランスとして独立し、上京。2020年に写真集『おひか』を出版、2022年には企画展「私が撮りたかった女優展 vol.4」に参加。そのほか、広告・雑誌・WEBなど、さまざまな分野の撮影で活躍する。
https://www.instagram.com/naoyuki_obayashi/

32.石野郁和 (松田青子『男の子になりたかった女の子になりたかった女の子』)

兵庫県生まれ。2012年ロチェスター工科大BFA。2014年イェール大学MFA。2014年Toby Devan Lewis Fellowship受賞。拠点となるアメリカにて展覧会を多数開催。2016年パナソニック株式会社 / LUMIX特別協賛のもと、IMAプロジェクトが開催している「LUMIX MEETS BEYOND2020 BY JAPANESE PHOTOGRAPHERS #4」に出展。2017年にMACKより初写真集『Rowing a Tetrapod』を刊行。
http://fumiishino.com

33.新井卓 (赤坂憲雄 藤原辰史『言葉をもみほぐす』)

1978年神奈川県生まれ。神奈川県を拠点に活動。写真の原点を探るうち最初期の写真術・ダゲレオタイプ(銀板写真)を知り、試行錯誤ののち同技法を習得。対象に出会ったときの感覚を、時間と空間を超え見るものに生々しく伝えることのできる<小さなモニュメント>として、自身のメディアとしてきた。近年は映画制作、執筆、共同研究ほか内外の多拠点で学際的活動を展開。
https://www.instagram.com/takashiarai_studio/

34.キッチンミノル (オオヤミノル『喫茶店のディスクール』)

写真家、しゃしん絵本作家。アメリカ合衆国テキサス州フォートワース生まれ。18 歳の時に噺家を目指すも挫折。その後、法政大学へ進学。卒業後は不動産販売会社に就職。宅地建物取引主任者資格取得。写真家・杵島隆に写真を褒められ、その気になって脱サラし、写真家になった。書籍、雑誌、web 、広告で人物や料理を中心に幅広く仕事をし、最近は精力的に写真絵本の企画・取材をしている。写真集に『多摩川な人々』(ミルブックス)など、写真絵本に、マグロの流通を追った『マグロリレー』(月刊かがくのとも・福音館書店)や牛乳ができるまでの物語『たいせつなぎゅうにゅう』(白泉社)などがある。他にも落語家の春風亭一之輔との共著『師いわく』など著書多数。
https://www.instagram.com/kitchenminoru/

35.伊丹豪 (上田岳弘『旅のない』)

1976年 徳島県生まれ。代表的な写真集に『study』『this year’s model』『photocopy』など。エディトリアルや広告でも活躍するほか、ブランドとのコミッションワークも多数手がける。2013年、パナソニック株式会社 / LUMIX特別協賛のもと、IMAプロジェクトが開催した「LUMIX MEETS JAPANESE PHOTOGRAPHERS 9」に出展。https://www.instagram.com/goitami/

36.石川直樹 (石川直樹『地上に星座をつくる』)

1977年、東京生れ。写真家。東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。人類学、民俗学などの領域に関心を持ち、辺境から都市まであらゆる場所を旅しながら、作品を発表し続けている。2008年『NEW DIMENSION』、『POLAR』で日本写真協会賞新人賞、講談社出版文化賞写真賞を受賞、2011年『CORONA』で土門拳賞、2020年『EVEREST』、『まれびと』で日本写真協会賞作家賞を受賞。2008年に開高健ノンフィクション賞を受賞した『最後の冒険家』ほか著書多数。
https://www.instagram.com/straightree8848/

37.大竹英洋 (大竹英洋『そして、ぼくは旅に出た。』)

1975年京都府舞鶴市生まれ、東京都世田谷区育ち。一橋大学社会学部卒業。1999年より北米の湖水地方「ノースウッズ」をフィールドに野生動物、旅、人々の暮らしを撮影。人間と自然とのつながりを問う作品を制作し、国内外の新聞、雑誌、写真絵本で発表している。主な写真絵本に『ノースウッズの森で』、『春をさがして カヌーの旅』、『もりはみている』など。2011年、NHKBS「ワイルドライフ」に案内人として出演。写真家を目指した経緯とノースウッズへの初めての旅を綴ったノンフィクション『そして、ぼくは旅に出た。 はじまりの森 ノースウッズ』で「第七回 梅棹忠夫・山と探検文学賞」受賞。2018年「日経ナショナルジオグラフィック写真賞 ネイチャー部門最優秀賞」受賞。
https://www.instagram.com/hidehirootake/

38.秋本翼 (燃え殻『ボクたちはみんな大人になれなかった』)

熊本県在住。会社員として働く傍ら、個展を開くなど写真家としても活動中。特別なものばかりでなく、日常を切り取るような作風が特徴的。
https://www.instagram.com/tsuba_sa/

39.Ai Horikawa (賀十つばさ『バニラな毎日』)

フードデザイナー兼料理研究家。 美大でグラフィックデザインを学ぶかたわら、スイーツの写真をメインにSNSで発信を始める。 ライフスタイルメディアでクリエイティブディレクターを務めたのち、2021年に独立。 レシピ開発&スタイリング、商品開発、撮影などを主軸に活動中。https://www.instagram.com/ai_mogmog/

40.コハラタケル (山本文緒『自転しながら公転する』)

フォトグラファー。1984年生まれ、長崎県出身。大学卒業後、建築業の職人を経てフリーのライターに。その後フォトグラファーに転身。セクシー女優たちのデジタル写真集”とられち”シリーズ撮影担当。#なんでもないただの道が好き発案者。愛用機材はFUJIFILM X-Pro3。好きな撮影ジャンルはスナップ。
https://www.instagram.com/takerukohara_sono1/

41.田川基成 (石牟礼道子『十六夜橋 新版』)

長崎の離島出身である自身のルーツと、これまでに暮らしてきた土地と旅の経験を通し、移民と文化、土地と記憶、信仰などに関心を持ち作品を制作している。長崎の海や土着の信仰文化、北海道、九州と朝鮮半島などをテーマに撮影。千葉県に暮らすムスリムのバングラデシュ移民家族の5年間の生活を写した「ジャシム一家」で第20回三木淳賞。故郷・長崎の海への約4年に渡る旅を記録した写真集『見果てぬ海』(赤々舎)で2022年日本写真協会新人賞を受賞した。現在は北海道をテーマとした次作を制作中。
https://www.motonaritagawa.com/

42.澄毅 (李琴峰『ポラリスが降り注ぐ夜』)

1981年京都生まれ。明治大学文学部•多摩美術大学情報デザイン学科卒。「網膜の先の世界を見出す」ことをテーマに主に写真を用い、身体的な感覚を重視した制作過程で作品を発表している。agnès b. コレクションに加えられたことをきっかけに2013年から2020年までパリに在住。現地で個展などの作品発表を行い、日本帰国後は京都を拠点に制作と発表を続けている。本に「空に泳ぐ」「指と星」(いずれもリブロアルテ刊)。
https://www.instagram.com/i.takeshi.sumi/

43.岩倉しおり (金原ひとみ『軽薄』)

香川県在住の写真家。うつろう季節、光を大切に、おもにフィルムカメラにて撮影している。地元、香川県で撮影した写真を中心にSNSで作品を発表する他、写真展の開催。CDジャケットや書籍のカバー、広告写真などを手掛ける。2019年3月、初の写真集『さよならは青色』(KADOKAWA)を出版。
https://www.instagram.com/iwakurashiori/

44.間中宇 (川上未映子『おめかしの引力』)

1974年生まれ、神奈川県出身。学生時代はグラフィックデザインを学び、その一環で受けた写真の授業を機に写真家を志す。その後フォトスタジオ勤務を経て写真家の伊島薫氏に6年間師事。2004年に独立後は広告、CDジャケット、カタログ、エデイトリアルなど活動は多岐にわたる。
https://www.instagram.com/hiroshi_manaka/

45.青山裕企 (佐々木愛『プルースト効果の実験と結果』)

写真家。ペンギン・ショートヘア・飼い猫が大好きな“究極の晴れ男”。1978年名古屋市生まれ。筑波大学人間学類心理学専攻卒業後、2005年に独立。2007年キヤノン写真新世紀優秀賞受賞。「スクールガール・コンプレックス」「ソラリーマン」「少女礼讃」など“日本社会における記号的な存在”をモチーフにしながら、自分自身の思春期観や父親・少女像などを反映させた作品を制作している。
https://yukiao.jp/

46.蜷川実花 (吉行淳之介『原色の街/驟雨 改版』)

写真家。東京都出身。父は演出家・蜷川幸雄。『第9回コニカ写真奨励賞』、『第26回木村伊兵衛写真賞』など受賞歴多数。国内のみならず、海外においても個展を開催。多くの著名人の写真集を手がける他、2007年公開の映画『さくらん』では監督を務めるなど、多方面で活躍している。
https://www.instagram.com/ninagawamika/

47.田原桂一 (林真理子『奇跡』)

1951 – 2017年。京都府生まれ。1971年に渡仏、そこで出会った日本の柔らかい光とは違う、ヨーロッパの刺すような鋭い光に衝撃を受け、写真家として活動を始める。以降2006年までパリを拠点とし、光をテーマに写真、彫刻、インスタレーション、建築と幅広く活躍。ブランディングコンサルタントとしても数多くの広告、企画を手掛ける。
http://www.keiichi-tahara.com/html/

48.荒木経惟 (荒木陽子『愛情生活』)

1940年東京都生まれ。千葉大学工学部写真印刷工学科を卒業後、電通にカメラマンとして入社。1964年「さっちん」で「第1回太陽賞」を受賞。1971年に妻・陽子との新婚旅行を收めた『センチメンタルな旅』を自費出版。翌年よりフリーとなる。被写体との個人的な関係性を写した「私写真」、強烈なエロス(生、性)とタナトスが(死)が漂う写真世界を確立。1990年代以降、世界各地で多数の展覧会を開催、日本を代表する写真家として国内外で高い評価を得ている。数々の雑誌で写真連載を持ち、女性誌『VOCE』では約20年にわたりインタビュー連載「愛ノ説明」を続けた。https://imaonline.jp/imapedia/nobuyoshi-araki/

49.森山大道 (森山大道『犬の記憶』)

1938年大阪府池田市生まれ。デザイナーから転身し、岩宮武二、細江英公の助手を経て、1964年にフリーの写真家として活動を始める。1967年『カメラ毎日』に掲載した「にっぽん劇場」などのシリーズで日本写真批評家協会新人賞を受賞。近年では、国内外で大規模な展覧会が開催され、世界的に高い評価を受けている。写真集『新宿』、『モノクローム』、『カラー』、『犬と網タイツ』等多数。
https://www.instagram.com/daidomoriyamaphotofoundation/

50.中平卓馬 (中平卓馬『なぜ、植物図鑑か』)

1938年、東京生まれ。写真家。東京外国語大学スペイン科卒業。1968年、多木浩二らと写真同人誌『プロヴォーク』創刊。1977年、深刻な病に倒れるが再起し、記憶や言語に障害を残しつつ写真家としての活動を継続する。評論集に『決闘写真論』(篠山紀信との共著)、『見続ける涯に火が…批評集成1965−1977』等。写真集に『来たるべき言葉のために』、『新たなる凝視』、『ADIEU A` X』、『hysteric Six NAKAHIRA Takuma』、『原点復帰─横浜』など。2015年逝去。
https://www.shashasha.co/jp/artist/takuma-nakahira

51.土門拳 (土門拳『 腕白小僧がいた』)

1909~1990 昭和を代表する写真家。徹底したリアリズムにこだわった報道写真や、寺院仏像など日本の伝統文化を独特の視点で切り取った作品を発表。激動の昭和にあって、そのレンズは真実の底まで暴くように、時代の瞬間を、日本人の現実を、そこに流れる日本の心を捉えた。「絶対非演出の絶対スナップ」など独自のリアリズム論を提唱し、戦後写真界をリード。また、写真界屈指の名文家としても知られる。
http://www.domonken-kinenkan.jp/domonken/

52.木村伊兵衛 (木村伊兵衛『僕とライカ』)

1901年東京生まれ。写真家。小学3年生のときに初めてカメラを手にして以来、アマチュア写真家として活動、頭角をあらわす。1930年にライカを入手して撮影し、雑誌「光画」に発表した東京下町のスナップショットは、新鮮なリアリズムの表現を切り開く。戦前戦後を通じ、スナップ、ポートレート、ドキュメントと多彩な分野で第一人者として活躍した。1950年、日本写真家協会初代会長に就任。1974年、逝去。生前の代表作に『木村伊兵衛傑作写真集』『木村伊兵衛外遊写真集』など。
https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-4769.html

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