読書感想文⑯(任侠シネマ)

こんばんは、本気(マジ)です。

今回は、今野敏さん著作、任侠シリーズ第5弾「任侠シネマ」です。このシリーズの第1弾は「任侠書房」でありますが、改題前の「とせい」という題名で出版されている頃からのファンです。



義理人情に厚い阿岐本組長は、小所帯の昔気質のヤクザ稼業のかたわら、経営が悪く整理されそうな会社や学校、病院を立て直す活動にも積極的です。いつも弟分から話を持ちかけられますが、今回は映画館の立て直しに乗り出しました。マル暴の厳しい監視、世間のヤクザに対する冷たい対応、映画館の存続に反対する勢力の嫌がらせなど多くの困難な状況にさらされながらも、主人公である代貸の日村誠二以下、個性ある組員の三橋健一、二之宮稔、市村徹、志村真吉が阿岐本組長の下、本業と両立させて映画館を守っていく物語です。

あくまでも物語の話、反社会的勢力を賛美するものではないことを前置きしておきますが、阿岐本組の面々は阿岐本組長の躾のもと、一般人より行儀が良いのではと思わせるくらい真面目です。

義理人情だけでなく公衆道徳のあり方や仕事に対する姿勢など最近おろそかにされがちで意見することを憚られそうな事柄についても、阿岐本組長が丁寧に諭してくれるシーンがあります。

どのシリーズも阿岐本組長が言う台詞がかっこいいです。

そして、そんな阿岐本組長を支える代貸の日村は組長からのプレッシャー、子分の管理、マル暴の対応など苦労が絶えず、本業に専念したいところでしょうが、親分の言いつけが絶対、何があっても我慢が大事という世界で生きてきた持ち前の忍耐力で様々な問題を切り盛りしていきます。

子分達もフットワークが軽くチームワークの良さも清々しいです。

バイオレンス的な描写はきわめて少なくテンポも良いので読みやすいです。ぜひ、読んで頂けたらとおもいます。

それでは、痛快なストーリーの本を読んでストレス解消できたので本日は失礼します。

最後までお付き合い頂きましてありがとうございます。

明日もみなさんにとって良い日でありますように。

では、ごきげんよう。



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