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着せ恋がアツい

 今回は今大注目の神アニメこと、その着せ替え人形は恋をする【通称:着せ恋】について、語りたいと思います。
 本作はヤング・ガンガンで、好評連載中の本作。これまでの漫画と一線を画す存在と美しい作画、世界観、ストーリー含め、推せるポイントが沢山あるので語り尽くせないポイントをひたすらに語りたいと思います。
 それでは、どうぞ。

第一章 男女の関係性

 本作のあらすじは、雛人形の顔を作る職人「頭師(かしらし)」の家系で育った五条新菜(わかな)の趣味は雛人形に関わることばかり。両親を早くに亡くし、おじいちゃんと2人暮らしなことや、過去にその趣味を否定されたことをきっかけに引っ込み思案で自己主張も苦手
 そんな生い立ちが影響してか、友人がおらず、心の支えは、おじいちゃんが作ってくれた雛人形の顔だけが、支えの普通の高校生。

 そんな彼の人生を変えたのが、喜多川海夢(まりん)その人でした。 明るく、ハキハキとして、元気なギャルで、物凄いヲタクというハイブリッドな彼女。そんな彼女が、コスをしたいという夢を叶える為、協力したり、すれ違ったりと、キュンキュンしたりするコスプレラブコメディ。 それが着せ恋なんです。

 この作品の良い所と言えば、冴えない男子が女の子が出会い、世界が変わっていくという所までは、一緒なんですが、実は違います。
 この手の作品は女の子の方がヲタクで、アニメ大好き。一方の男の子の方が、アニメに疎いと言う設定が、何とも今らしいお話でございます。
 今のこの御時世、男はこうあるべき、女はこうあるべきと言う押しつけがましい観念よりも、多様性が尊ばれる時代。今はアニメ大好きな女の子もいるし、男の子でも、アニメに興味が無い人だって、居てもいいと思うんです。

 何より、ギャルの海夢ちゃんが、凄く良い人。ギャルだからと言って、性格悪かったり、態度がデカいというイメージが強いですよね
 人は見かけによらない。そんな、固定概念は誰の頭の中にも、必ずありますよね。だからこそ、そんな人を見た目で判断してはいけない。色んな人が居て、色んな考え方を持つ人のいる世界が、とっても素敵で、そんな彼女が大好きなんです。

 主人公の新菜君は、今時の主人公のトレンドこと、自己肯定感低め系の彼。色んな過去、経験を通して、自分に自信が無いというのがね。
 自身には、才能はあるけれど、それまでの経験から、自信が無くなり、どれだけ、褒められても、そんなことは無い、自分に才能は無いと否定し、自分の可能性を狭めてしまう系の主人公の実に多いことか。
 一昔前の主人公と言えば、自らに対する自己評価が高く、自信と勇気に満ち溢れ、俺についてこいという生き方のキャラが殆どでしたが、これも今時らしい価値観なのかもしれません。

 何より、僕も自己肯定感が低いので、才能も何もないといつも、自分を卑下してるタイプなので、余計に親近感が凄かったりします。

 他にも、これまでの男女が交わる作品としてのタブーだったこと、これまでの考え方とは、違う考え方を提供してくれるのが、この着せ恋という作品の良い所の一つ。本当に観ていて、心の支えになってしまう程、夢中になる本作。
 次はこの作品を構成するコスプレやストーリーについて、お話致します。

第二章 コスプレというジャンル


 そもそもの2人の出会いは、新菜君が、実家のミシンを使用出来ず、仕方なく通ってる高校の被服室で、服を作ろうとしていた時に、出会ったのが、きっかけとなり、今日に至ります。
 コスプレはしたいが、服を作ることが出来ない海夢。服は作れるが、友達の居ない新菜。そんな色んなことが真逆で、性別も性格も全然、違う2人が、悪戦苦闘していくのが、印象的な本作。

 コスチューム・プレイ (Costume play) は、演劇用語で時代劇歴史劇のこと。コスチュームとは衣装、プレイとは演劇のことであり、衣装劇ともいう。現代劇と違い、きらびやかな衣装をまとって行う劇を指す。同様の歴史映画なども指す

1990年頃から日本では、漫画アニメなどの登場人物に仮装することをコスプレと呼ぶようになる。これはコスチューム・プレイの略であるが、前述のコスチューム・プレイとは別のものである。言葉と実際の行為に齟齬が見られたために、造語としてコスプレという言葉が考え出されたとされる。愛好者の中にはコスプレとコスチューム・プレイとは違うものと認識している人がいる

 話はズレましたが、そんな海夢にとって、コスプレとは、推しになれる最高の愛情表現として、本人の代わりになれるという推し方の考えを持っています。
 しかし、彼女には新菜とは違い、沢山の友人に囲まれてはいますが、ミシンは扱える友人はおらず、困っていた所に現れたのが、新菜だったということになります。
 彼女は一応、モデルのバイトはしていますが、普通の女子高生。コスチューム1着買うのは、中々にハードルも高く、難しい。何より、どんな趣味に限らず、お金が凄く掛かってしまいます。
 
 そんな彼女が、本気で叶えたかった夢を叶える為に、現れた新菜との出会いが、どうしようもなく、悶々としていた彼女も、そんな新菜も変えていくことになっていきます。

 この作品の基本軸こと、コスプレ。数多くのアニメでは、何かしらのコスをしているキャラは珍しくはないんですけど、コスチュームに話の軸を移し、作るまでの経緯、それを着用までのお話を描いています。
 僕個人の主観なんですが、これまで、コスプレを題材にしていた作品を見たことはありませんでした。
 それだけに、とても、新鮮で、ヲタク文化の代名詞でもあるコスプレという近くて遠い世界をアニメという形で、疑似体験出来て、面白かったし、楽しいだけじゃない場面含め、これまで見たことの無い世界を教えてくれる素敵な作品だったと思いました。

 僕自身はコスプレに対する興味はありません。幾ら、ヲタクと言えど、コスプレしたい推しが居るわけでも、推しになりたいという願望も、欲望も無く、推しが尊いという感覚だけはあれど、海夢の気持ちは凄く分かります。
 もう止められない、止まらない。止まらないからこその感情、最高の愛情表現。最高の好きを表現する為に、その推しになると言う気持ちで動きだした彼女のことを観ていると僕自身も、コスって、面白そう。やってみたら、楽しそうかもと本気で思う程、この作品に魅了されてしまい、この作品を追いかけて、もしかしたら、コスしてしまうかもしれません。
 自分のルックスに自信が無いので、多分やりません。
 
 しかし、作品内には、男性でも女装している方とかも、いるので、自分の可能性を捨てず、この気持ちを温めて行きたいなとは、思いました。

 続いては、そんな作品を支える登場人物、その中に登場する劇中内の作品についても、触れて行こうと思います。

第三章 魅力の宝庫


 この作品の登場人物は現状では少ない部類です。今後、増えるのかもですが、現状は少ないです。

 ここ最近の回に出て来た新キャラこと、乾姉妹。この二人が凄く良いアクセントになってるんですよね。
 これまでの視点にない新たな目線をくれるのが、凄く良いですよね。

 乾姉妹は姉の紗寿叶は小さく、妹の心寿は大きいという鋼錬のエルリック兄弟みたいなルックスの二人なんですけど、性格が全然、違います。

 姉の紗寿叶はSNSで活躍するジュジュ様と呼ばれるコスプレイヤー。しかし、コスイベには出て来ない幻の存在でした
 どう見ても、小学生みたいな容姿ではありますが、実際は高校二年生というギャップですが、性格はしっかりしていて、堂々としている性格なんですが、若干押しに弱くて、中々のチョロインみが凄く良い。何より、数少ないツッコミ要員。それなのに、怖い所が苦手だったり、赤ちゃん言葉になったりと色んな表情を持っているのが良い。

 彼女の初登場も、ネットで物凄い話題になりましたよね。詳しくは突っ込みませんが・・・・。

 彼女もまた、アツいハートを持っており、コスプレイヤーとしての矜持を持っており、プライドも高いのですが、彼女も色んな葛藤を抱えながらも、コスに臨む姿が、凄くグッとくるんだよなぁ。

 一方の心寿は中学生とは思えない程の高身長、そして、とんでもない巨乳というヤバい大迫力のルックスなのですが、控えめで恥ずかしがり屋の彼女。
 紗寿叶のコス画像をSNSに投降し、ジュジュ様のコスネームを考えた張本人で、運営やカメラ撮影をしているアシスタント担当しています。
 しかし、人見知りが災いして、DМとリプに何て返せばいいか、分からなかった為、幻の存在になってしまった原因なんですけどね。

 紗寿叶はコスプレは自己満足の為に行っていたのですが、そんな心寿は皆に観て欲しいと言う思いから、始めたそうなんです。
 しかし、心寿はあんまりにも、似合い過ぎるコスプレを行う姉を持つが故に、自分には似合わないと決めつけてしまいます。
 
 それはまるで、1話の五条君と同じで、好きなものを好きと言う怖さに、怖気づいてしまった彼女を彼の言葉で、変わっていき、コスプレをやろうと決意します。
 この回も、本当に心がギュッと掴まれてしまい、頑張る彼女を応援したくなるような感情に襲われてしまいました

 そんな姉妹と海夢が、コスプレをやろうとしたきっかけとなった作品。
 フラワープリンセス烈!!この作品が凄く濃いんだよなぁに尽きた。
 内容は2000年代の魔法少女もので、プリキュアやら、カードキャプターさくらとか、おジャ魔女どれみと言った作風の愛らしいデザインの全126話で構成されていた作品です。
 本当にこのアニメ見る手段はありませんか?と思う程のクオリティで、いろんな恋愛模様が入り乱れている本作。その上、声優さんも豪華で、2000年代に、活躍していた方々という本気の入れ具合には、流石の僕も参ったねぇに尽きました。
 魔法少女と言ってますが、基本は肉弾戦しかしないらしい。魔法少女とは・・・・・。
 そんな海夢達のコスすることとなったキャラであるブラックロベリア、ブラックリリィ、颯馬お兄ちゃんのコスがまた素敵なので、是非とも御確認下さいませ。

 その他にも、現在放送された回では、ゲームのキャラのコスを演じていたのですが、始まりの回で、コスプレすることになった作品のクセが凄く強い。
 その名も聖♡ヌルヌル女学園 〜お嬢様は恥辱倶楽部ハレンチミラクルライフ2〜(セイント♡ヌルヌルじょがくえん 〜おじょうさまはちじょくくらぶハレンチミラクルライフ2〜)

 所謂、美少女ゲームと呼ばれるアレで、神ゲーらしい作品。学園長の孫が、色々あって、女子高に入学する話らしいのですが、そこで繰り広げられる本作で、この作品のキャラの一人・黒江雫になりたいと言う夢を叶える所から、本作は動き始めます。
 詳しいことは不明ですが、とんでもないギャルゲーの予感で、相当、ハードな匂いしかしないのに、泣ける場面があったりするそうで、アニメ化も決定したそうな。興味があるような、ないような・・・・。

 しかし、そんな海夢がコスする黒江雫のコスがマジで可愛いというか、凄く素敵で、このコスを作るまでの話は次にします。


 
 他にも、ごじょー君のおじいちゃんこと、薫さんと言う頭師のおじいちゃん。早くに亡くした両親代わりに、彼を育てた良いおじいちゃん。
 コスのことを誤解して、腰を強打したり、孫が女の子連れ込んだり、孫の友達と言って、勝手に上がって来たりとコスを通して、成長する孫に振り回されたりしますが、優しく彼を見守る素敵なおじいちゃんなんですよね。


 そんな魅力の詰まった本作。そんな僕が、この作品についての粗方の説明はしたのですが、此処からは何度も何度も、繰り返し視聴してしまう本作のおススメ回を深堀して行こうと思います

第四章 中毒性と感動

 最近のルーティーンは、着せ恋を一回視聴することで、精神の均衡を保つことと言っても、過言じゃないので、そんな無限ループの詳細はこのように、なっています。

 1.深夜に本放送リアタイ。SNSを観ながらなので、ながら観視聴。何と無くは観ているが、基本は勢い。
 ⇩
 2.ちゃんと視聴。内容をちゃんと観て、吟味。観察し、気持ちを上げていく。
 ⇩
 3.あの場面良かったなと思ったら、別の回を視聴。色んな目線で、内容を確認出来るので、新たな目線や感覚を得る。
 ⇩
 4.リアタイしたヤツを観て、もうすぐ放送される本編のおさらいも兼ねて、視聴する。
 ⇩
 5.アレ観たいなと思ったら、また別の回を観る。
 ⇩
 6.本放送開始。1に戻る。

 の繰り返しで、何度も何度も見返してしまう程、着せ恋の虜になってしまう程の中毒性、雰囲気の良いBGM、何度聴いても聴き飽きないOPENING、ENDING、そして、名言の数々といった本作によって、何度も何度も体感し、来るべき、本放送に備える為の準備をしています。

 どの回も、とっても楽しくて、仕方ない本作の話数を本来なら、全て余す所なく、説明するべきでしょうが、今回は自重し、個人的神回と思った話数ベスト3を発表したいと思います。

第3位「第6話 マッ!?」

 この回は紗寿叶初登場回ですが、その前に完全にごじょー君に恋に落ちた海夢ちゃんが、滅茶苦茶可愛すぎて辛い回です。
 いつものように、ごじょー君の家で過ごす彼女。少し前の回にて、腰を打ってしまい、家を離れてたおじいちゃんが帰って来て、女を連れ込んだと驚く場面が愛らしい。
 この回の隠れ良い場面は海夢ちゃんの礼儀ですよね。彼女の色んな人と打ち解け、ちゃんと会話して、礼儀や気遣いが出来る場面が大好きで仕方ないです。
 そんなごじょー君大好き過ぎて、心の声が滅茶苦茶うるさかったり、お腹の音を鳴らして、恥ずかしさを表現したり、美味しい物を美味しそうに食べたりする彼女の飾り気のない姿の百面相が観ていて、超楽しい。
 そんな彼女も母親を早くに病気で亡くし、父親は単身赴任で家を留守にしているらしく、いつも一人暮らし。そんな彼女のご飯は一言でいうと若いから、許されるような脂っこさ。
 からのおじいちゃんから、公認(そんなご飯ばっか食べてたら、体壊しそうだから)。そんな海夢ちゃんがやったーという場面が地味に好き。

 この前半に共通することは、海夢ちゃんのごじょー君、しゅきしゅき具合ですよね。これまでの彼女のキャラが、狂ってはいたけれど、徹底的に狂う瞬間とも言える回だったので、終始、ハイテンションで展開する流れが好きですね。
 そんな思いをごじょー君は知りません。頭の中で、妄想に妄想する海夢ちゃんというこの構図もまた新しい。
 これも、これまでのラブコメは男子が、好きな女の子についての思いを巡る展開が描かれていましたが、この切り口は新鮮だし、女子の本音みたいな一面を見ることが出来て、凄く好きなんですよね。

 そんな後半は紗寿叶こと、ジュジュ様が登場する回なんですが、先ほども出たけれど、凄い初登場でしたね。アレのインパクトは凄かった。詳しくはキミの目で体感して欲しい。

 そんなごじょー君に服の依頼をすることになります。しかし、その過程が好き。良い感じでアンジャッシュなやり取り、そして、明らかになる正体と言う一連の流れが気持ち良すぎて、仕方ない
 実は海夢ちゃんが、アカウントを開設した後、流れて来た投稿を確認して、その服が気になり、彼等が参加しているコスイベを尾行。そして、ごじょー君の家を見つけ出すストーカー行為に及びます。
 この怒涛で色んな情報が渋滞しているのに、スカッと入って来る所が凄く好き。このテンポの良さが本作の魅力の一つなんです。

 そんな流れを逆走するように、突っ込んでくるのが、海夢ちゃん。
 他人との距離感が近いからこその止め処ない言葉攻め、本心から来る愛の連打が爽快のコンボ攻撃で、ジュジュ様も中々の行動力ですが、それを超える彼女の行動力が最高にハマる回なんですよね。
 それでいて、ツッコミをしてくれるジュジュ様が最高。

 そんな彼女のコスしたいフラワープリンセス烈についての愛を語る場面の海夢ちゃんとジュジュ様もまた可愛いんですよね。
 その話しの時の早口は正にオタクの鑑。世界観の濃さが上手く反映されてましたね。口が無い喋り方が凄く好きな私としては、この場面が鬼ヤバな場面だったりしますね。
 その愛にようやく気付いたジュジュ様の幼児退行がマジでヤバかった。それまでの強気な彼女が一転して、可愛い女の子になって、泣いちゃうのが、ヤバヤバのヤバでしたね。

 そして、そんな仲の良い海夢ちゃんとごじょー君の二人を観て、付き合ってると勘違いするジュジュ様。
 そんな勘違いに動揺するごじょー君、その勘違いをまんざらでもない海夢ちゃん、何がおかしいのか、分からないジュジュ様の三者三様の姿が面白い。
 ラストの海夢ちゃんとジュジュ様の烈!!!合わせするやり取りがこの話の良いオチになって、終始楽しくて楽しくて仕方なかったです。

 この回は怒涛の流れで、情報量の波でも尚、全てを理解できてしまうこの作品の良い所を詰め込んだ素敵な回となってます。
 このテンポの良さと面白さが、詰まった回が印象的で、何度も何度も再生して観てしまう面白さが最高にマジヤバいでした。

 これが3位と思うとマジでつらたん。書きたいことが、まだまだあると思うとマジでヤバいんですけど。
 次はそんな2位は第8話こと、「逆光、オススメです。」

第2位「第8話 逆光、オススメです。」

 この回は心寿ちゃん本格参戦回。この回もテンポが速いのですが、それ以上に作画がいつもと少しおかしい感じがより一層、良くなっていた素敵な回でした

 この回はカメラについて、語る心寿ちゃん。お姉ちゃん大好き過ぎて、ベタ褒めされ過ぎて、ガチデレするジュジュ様の表情含め、この作品の表情変化が、何とも著しく、観ていて、全然飽きないんですよね。
 この回の海夢ちゃんのコミュ力の高さが凄いのは、初対面なのに、こんなに距離感をいきなり詰めていく姿が、愛おしいんですよね。
 正に行動力の鑑と言いますか。
 本当はやりたいのだけど、やることが出来ない気持ちを抱える心寿ちゃんが、凄く切ないんですけれど。

 その流れで、写真撮影会の下見に行くことになる一行なんですが、どうしても、ジュジュ様は廃墟が滅茶苦茶怖い模様
 一方の海夢ちゃんと心寿ちゃんは、行動するのですが、この2人の仲良さげにトークするのが、エモエモのエモなんですよね。ここで、タイトルを回収するのが、凄く良い。これが、凄い伏線になってるのがね。

 ジュジュ様とごじょー君の2人はお互いの夢を語ります。
 ジュジュ様がコスを始めたきっかけから、好きな魔法少女、コス初体験と言った話を語り始めます。そんな好きなことだからこそ、妥協したくない。怖くても、頑張る。
 そんなジュジュ様の姿を観て、ごじょー君は、どうして頼んだかを問います。
 実はあの衣装を見た彼女は、そんな凄い衣装を作るごじょー君に嫉妬していました。嫉妬してしまったからこそ、産まれた思い。理屈じゃないからこそ、作って貰いたかった。
 その衝動に駆られたからこその出会いだった。
 
 この場面で、ごじょー君は過去のおじいさんからの言葉を思い出し、彼女にアツい握手をします。しかし、男性への耐性が無かったこと、気をずっと張っていた所為か?気絶してしまいます。
 この場面のジュジュ様の思考のナレーションが、最高に面白かった

 そんなエモエモな時間の描き方、絵が今までにないぬるぬるした感じで、マジやばぁぁぁな感じで、楽しかったです。


 
 BPARTは期末テストが、終わり、海に行こうと誘う海夢ちゃん。それに付き合うごじょー君。
 そして、海に辿り着き、エモエモのエモな青春を過ごす2人。


 海にやってきた理由。テストが終わったからという理由で、夏だからという理由でやってくる海夢ちゃん、半端ないんだよなぁ。

 ここ最近の回は2人っきりでいることが、少なかったわけじゃあないけれど、青春を謳歌する2人が何て愛おしいんだか。
 いつもは、ハイテンションで、賑やかな感じなのに、この回は何処か、心落ち着く時間というギャップが凄くしゅきしゅきなんですけど。

 個人的に人生初、海に入るごじょー君の純粋さと彼の語る過去が、何とも切ない。人と人との出会いが、彼を変えていくアニメの良い所を余すことなく表現している感じが良きぃでした。
 音楽が無く、波の音で見つめ合う2人の姿が、また切ないのなんの。
 そんな何も知らなかったごじょー君に、海夢ちゃんは伝えます。

 「じゃあ、アタシと色んなとこ、行こうよ。」

 「だから、あたしと2人で。」

 こんなの完全に愛の告白やないかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。

 そんな中でも、ほぼ告白に近い言葉を発しながら、ごじょー君にでれっでれの海夢ちゃん。彼女が、どんどん、恋に落ちていく姿が、可愛すぎて辛い。
 何より、ごじょー君はその言葉を愛の告白ではなく、友達が夏休みに誘ってくれることと勘違いしているのが、可愛いんだよなぁ。
 そして、海を見つめる彼を撮影する時に、まさかの逆光を回収するこの回の神回を象徴する物語に良いオチになったので、こんな青春を過ごしたかったに尽きる。
 
 作画も美しいからこそのこの世界観に、寄り添った最高の神回でした。
 こんなに優しい世界観で描かれる本作の良さをより一層感じることが出来て、何度観ても、エモエモのエモに尽きる神回でした。
 色んな思いを強く深く感じることが出来る回でヤバヤバのヤバでした。語彙も完全に喪失してますが、そんな中での第一位はこちらとなります。

第1位「第4話 これ、彼女のとか?」

 この回は本当に泣けた回でした。この作品は誠にふり幅の広さが、凄いと言いますか。この作品は本当にジェットコースターのような躍動感と臨場感、大興奮が凄いのに、この回はこれまでのうるささから、しんどさとの温度差が著しい感覚になりました。

 その前の3話は観て貰うとして、それまでの話で2人の仲はこれまでの話程、いい感じではありません。まだ、コミュニケーションの壁が、上手く出来てない感じが否めないと申しましょうか。
 その理由は、ようやく、ヌル女のコスの道具が、揃い、いよいよ、製作という段階へと来たのですが、イベントまで、あと2週間でに作って欲しいと言われ、困惑を隠せないごじょー君。
 実際はいつ出来ても、待つからと言うワードがあれば、良かったのですが、海夢ちゃんのこの言葉で、楽しいと思い始めた衣装作りが、地獄になってしまいます。

 帰宅後、おじいちゃんが腰を強打、まさかの中間テスト、急遽来客のお知らせと言う怒涛の2週間以内に、製作しないといけない展開に。
 衣装の製作は、初めての上、ヌル女の雫たんは初心者には、とても、上級者向けの製作というハードルの高さに、心が折れるごじょー君
 そんな姿を観ていた海夢ちゃんは心配しますが、全てを察しきれないまま、すれ違ってしまいます。この場面が、切ない。
 ただ、海夢ちゃんを喜ばせたい一心で、頑張りますが、もし、出来なかったら、嫌われるのではという過去の経験から、より一層、自分自身を追い込みます。
 泣きながら、向いてないんじゃと自分自身を追い込みますが、そんな時に頭に過るのは、おじいちゃんの言葉でした。
 どんなに好きなことがあっても、辛いことばかりだけれど、それを作った後に、その雛人形を受け取って笑顔になってくれる人のことが、何よりも嬉しいという話に、ごじょー君は気持ちを固めます。

 真夜中に、ハサミが見当たらず、糸を食いちぎる場面が、凄くしんどくて、しんどくて、仕方無くて、本当にキツくて、苦しかったです。
 なんで、此処まで頑張るか。それは海夢ちゃんに喜んで欲しくて、自分を信じてくれる彼女の為に、奮闘する姿が印象的なんですけれどね。
 これはもう、好きなんじゃと思うような献身的な姿に、心が本当に苦しくて、こんな愛を感じる場面にはもう、言葉に出来ない思いを感じました

 色んな思いの詰まったヌル女の雫たんのコスプレはようやく完成し、そのことを連絡して、APARTは終ります。
 これまでの楽しかった青春ライフから、一転して、少し暗い印象が強いんですけれど、これがこの作品のふり幅の広さと言いましょうか。
 本当にどの回を観ても、同じではなく、感情ジェットコースターと言っても、過言じゃない位、色んな思いが交錯した中での、そんな流れで、やってきたBPARTからが、この作品の良い所と思う場面なんですけれどね

 ごじょー君の実家に訪れ、完成に驚く海夢ちゃん。その隣で、眼にくまが出来た彼に動揺が、隠せません。
 コスイベは探せば、色んな日に開催しており、その日じゃないといけない訳ではなく、コスがいつ位に出来るかも、分からなかった海夢ちゃん。その為、いつまでも、待っているつもりでしたが、言葉足らずとその誤解が、彼を苦しめていたことに涙してしまいます。
 一方のごじょー君は、それが勘違いで、良かったと安堵の表情を浮かべますが、彼女を諭す彼の姿に書いてる今も、涙が出ちゃいます。
 本当なら、怒っても、仕方ないことなのに、それを許してあげるごじょー君の懐の広さと優しさが物凄く心に来てしまいました。
 そんな誤解を与えてしまった海夢ちゃんも、心配していたけれど、何も出来なかったことへの罪悪感から来る涙と優しさが、何も悪いことは無いけれど、彼女の本心が伝わって、凄く心に来ました。

 互いに謝罪する2人。そんな彼女を気遣って、ごじょー君は、雫ちゃんコ
スを着ることを薦めます。
 本当に着たいというという気持ちがあるなら、着るべきという言葉に、海夢ちゃんは、何としてでも、着替えたいという気持ちを胸に、念願のコスに袖を通すことを決めます
 この時の海夢ちゃんが泣きながらも、思いを吐き出す場面が、とても、愛くるしくて仕方ないんですよね。

 鼻を噛み、早速、メイクを始める海夢ちゃん。しかし、つけまつげを付けようとしますが、不器用な彼女はつけることが出来ません。
 その代わりに、ごじょー君は何故か、つけまつげを所持していました。
 「これ、彼女のとか?」と聞く海夢ちゃん。ごじょー君は動揺しながらも、雛人形製作の為に必要らしく、購入した経緯を語ります。
 今の雛人形は、オシャレで色んな見た目の人形が、製作されているんだとか。そんな雛人形は上手い人になると顔を見ただけで、誰か分かるらしいのです。それが、ごじょー君の理想の雛人形。彼の夢と語ります。
 
 その姿に海夢ちゃんは一言。
 「なれるよ。なれるよ、ごじょー君なら、絶対なれるよ。」
 「ありがとうございます。」

 そんな彼は笑いながら、初めて笑顔を見せる海夢ちゃん。
 ほほえま~に尽きるんですけれど。
 この場面が現状、一番好きな名場面なんですよね。本当に海夢ちゃんの本心から、出てくる言葉とそうなるんだと思う芯のある言葉が、凄く好きなんです。泣いてしまいそうな位に。

 そして、眉毛を全剃りする行動力を見せる海夢ちゃんに、ビビるごじょー君は、メイクを進めて行きます。この場面のいちいち動作が、美しいと言いましょうか。丁寧で繊細な絵が実に良いんですよね。

 そして、お着換えをする場面もまたエロい。本当に美しい。
 いよいよ、完成した黒江雫に変身した海夢ちゃん。大興奮な彼女に、ごじょー君も、感慨も一入のようです。ここも可愛すぎて、しんどいし、何より、本当に海夢ちゃん?と勘違いしてしまいそうな出来に、コスプレって、マジでヤバいなに尽きました。

 この回は書いていると本気で泣きそうになる位、思い入れも強い回でした。見れば見る程、辛くなる気持ちになりながらも、色んな思いが込み上げてくる神回だったと思います。
 この回を観て、ハマりだった僕は、完全に依存してしまう位、ドハマりしてしまいました
 その昔、衝動買いで、漫画を買ってしまい、大損してしまった過去がありまして、本当に推したい作品にのみ、購入しようと誓った過去がありました。
 しかし、そんな僕を突き動かす程、現在5巻程、購入してしまい、全巻買おうか、迷ってます。その時、誓ったことなんですが、例え、面白くなくなったとしても、最後の最期まで、責任を取って、全巻購入するという気持ちなので、絶対、全巻揃えます。




 それ位、この4話は僕にとってのターニングポイントだったと思います。これは僕個人の傾向なんですが、作品の本番の舞台より、その練習風景が好きという傾向があります。
 勿論、本番も好きですが、その前段階で、どうなるか分からない不安を抱えたまま、色んな思いを込めて、舞台に望む姿や頑張る人が好きだし、僕自身も、色んな苦い経験あってこその覚悟を決める場面が大好きなんですよね。



 とにかく、この作品が如何に色んな要素を詰め込んだ名作かは、分かって貰えたかと思います。僕の語りたいことは、他にもありますが、これ位にしないと永遠に書いてしまうので、この辺りにしておきます。

最終章 好きという気持ち

 どうして、こうなった?まさか、ここまでの大作になってしまうなんて。
 本当は先週には、完成していたはずなのに、本当にすいませんでした。

 そんな前置きはこれ位にしておいて。この作品の根幹にあるのは、好きを言葉にしなきゃ、誰にも伝わらないし、分からないということ。
 そんな彼等の青春模様と甘酸っぱいコスキュンストーリー、それが着せ恋なんですよね。

 色んな好きをくれる海夢ちゃんとの出会いを通して、成長するごじょー君。誰しもが、器用に生きているように見えて、不器用でどうしようもないような感情に、左右される若者の何気ない日常を描いた本作。
 色んな気持ちで、何度も何度も見返してしまう程に愛すべき世界が広がっています。本当に多くの人々に観て欲しい作品です。

 美しい作画は勿論、ちょっとえっちな展開なのに、嫌じゃないえろさが、凄く物語をまろやかにしてくれます。
 それでいて、優しい世界観で、悪い人が居ない空気感含め、誰しもが、好きだと簡単に言える世界であるといいなと思えるような気持ちになれるので、どうか、着せ恋を宜しくお願いします。
 
 そんな気持ちで、書いていたら、もう最終回なんですよね。これはもう、本当にしんどいわ。マジでキツイ。
 こんなにアニメ、終わらないでくれと思った作品と言えば、四月は君の嘘位なもんですよ。アレとは、対極の方向性ではありますが。
 今季のあるいは今年の覇権になりうる面白さを秘めた本作以上の作品が出てくる2022年でありますように。
 
 そんな11話はちゃんと観てません。深夜に見ると興奮がヤバくて、罪悪感と背徳感が異常なまでに凄くて、中々観ようという心構えになりませんでした。
 そういうことで、ラスト12話「その着せ替え人形は恋をする」お楽しみに。

 

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