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寝言

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書くコトがあったら書く日記
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2022年12月の記事一覧

「話す」は重労働。

ボーナスを貰った。 個人実績がズバ抜けている訳ではないが、凡事徹底の規範的な仕事態度と担当商材に係る取組を評価して下さり、ベース金額に+αがついた。 次の日、枕は仕事を休んだ。 ボーナスを貰う月には「賞与面談」があり、店長とサシで話す。 評価を聴く機会であり、考えている事を店長に伝える機会である。 枕は「書く」が好きで「話す」が苦手。 その場で話す事を考えると、首を絞められていると錯覚する事がある程度に言葉が出てこない。 話さなければならない事が分かっている場合、枕は前も

取り戻した前髪。

前も今も接客業、セットに時間も整髪料も余計にかかるオールバック、手間暇かけていた理由は2つ。 1つはもちろん清潔感。 客観的事実として、お客様に身なりで苦言を頂いたことは無い。 もう1つは上司ウケ。 身なりで言われる小言は職場のコミュニケーションで最も無駄な時間。 不要なやり取りはしないに尽きる。 貫いてきたオールバック、何故辞めたのか? 肩ひじ張るのに飽きた。 不器用で無駄な真面目さを持ち合わせた明らかに社会では生きにくい枕。 社会人の最低限の常識には当てはまれるよう

〇ber Eatsです。

枕は〇クドナルドを自宅のドアノブに掛けて職場へと向かった。 時は30分前まで遡る。 乗り換えをする駅で一度改札を出て銀行に寄った。 ボーナスの日、推し×4(推しを推せる時に推せるだけ推す)枕は散財防止の為、貰ったばかりのボーナスを貯金用の銀行に移した。 リマインダーまでして行動する用意周到ぶりである。 連勤最終日前日の夜、思考停止でモバイルオーダーした商品を受けとり、自宅へ戻る。 パンツの左ポケットに手を入れた刹那、枕の頭は執筆中にもそうそうない勢いで冴え渡る。 鍵がな

私服でいいよ。

「私服でいいよ。」 この一言に枕はほとほと困った。 本日で他部署での支業務支援が終わった。 事前連絡に「オフィスカジュアル」とあったが、初日は様子見でスーツを選択した。 古巣とはいえ、初めましての方もいらっしゃったので適切な選択だったと思う。 他の方が私服である事も想定の範疇だった。 しかし… 「私服でいいよ。」 「パーカーで来る子もいるし。」 とまで言われてしまうと、流石に翌日もスーツで行くのは憚られた。 枕は仕事を進めながら自宅のクローゼットを思い浮かべ、早々に結論に辿

大きいノートが似合うね。

「大きいノートが似合うね。」 と言われて枕は缶コーヒーを啜った、にやつく顔を隠す為だった。 ここ数日、他部署の業務支援をしている。 普段はフロアやカウンターでの接客が仕事だが、支援先はデスクワークだ。 枕の仕事は店内を歩き回る事も多い為、ポーチに収まるメモ帳を使っているが、支援先に持って行くのを忘れてしまった。 代替案で常に持ち歩いているA4のアイデア帳をデスクに持って行った。 シンプルな紺のノートカバーを付けてあり、体裁は辛うじて整っていたが、内側は種々雑多なステッカー