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スペイン料理と美術館と粘土と

夫とは恋人時代も含めて7ヶ国旅行に行ったことがある。その中でも私のお気に入りはダントツでスペインだ。物価は安いし、街並みは美しく、料理は美味い。この条件は旅先を決める上で最も大切な3つだと思う。

スペイン料理はなかなか家では作って食べないので、外食にはうってつけ。今日は滅多に行かない六本木・乃木坂辺りでのデート。ランチは予め食べログで評価が高いところを探して予約した。

土曜日の12時半だというのにお客さんは我々以外いなかった。大丈夫なの?なんで?と不安な気持ちになる。豚肉と季節野菜の煮込みが食べたいなと決めていたのですぐにオーダーした。

やわらかく煮込んだ豚肉をカリッと香ばしく焼き上げ、季節の野菜と共にお召し上がりください。(本日のタパスとサラダ+豚肉と季節野菜の煮込み+自家製パン)¥1500

食べログの説明書

まずはタパスとサラダとコーンスープが運ばれてきた。自家製なのかドレッシングが美味しい。野菜がすりつぶされてドロっとしてる感じのドレッシングっていいよね。夫はキッシュを美味しい美味しいと食べていた。

コーンスープが絶妙に小さい

待ってる間に流れてくるスペイン語の音楽を聴きながら、夫が南米でバックパッカーをしていた時の話を聞く。(南米はスペイン語)

バックパッカーは宿を決めずに動くから、その日その時思いつくままに行動できるのが良いと言う。30分単位で旅の工程を決めてカッチリ動きたい私には、とてつもないストレス過多な旅だろうなと思った。夫は友人がMacを宿で盗まれた話を懐かしそうにしていた。

そんな話を聞きながら、10分くらいするとパンと一緒にメインが運ばれてきた。

すっごく美味しかった!

まず見た目が鮮やかでとても美しく食欲をそそられる。豚バラの表面はカリッと焼かれていて、中は想像の3倍トロットロに煮込まれて、凄く甘い。それと対照的にコンソメスープは塩胡椒が強く効いていて、凄くしょっぱい。甘さとしょっぱさの掛け合わせが、生ハムを連想させた。そういう料理が多いのかな。

バリ島旅行を控えているのだが、その次はギリシャとトルコに行きたい。やっぱり地中海周りは気候も良いしご飯も美味しいし最高だよね、と話してお店を出た。我々の後に2組お客さんが来たけど、結局ガラガラだったので、もっと皆に知られて欲しい。

今日の目的地の新国立美術館へ。意外と初めての訪問だった。

外観が美しい!

目的は「しあわせ招くネコのカタチ展」だったけれど、思ったより規模が小さくそのコーナーは5分で見終わってしまった。だが、今日は想定外に日本五美術大学(多摩美、武蔵美、日大芸術、女子美、東京造形)の卒業制作展覧会が行われていた。じっくり見て回ったら半日はかかるほどの規模感で、およそ数百展の作品が所狭しと並べられていた。圧巻だった。

絵を描く人間になってからは、パッと見た印象だけではなく、何の素材でどういう描き方で何時間くらいかけて作られたものなのか想像して見るようになった。ここはどうして直線なのか、この青色なのか、三角形なのか考えてみると、少しだけ作者に近づける気もするし、やっぱり全く意味がわからないのも面白い。

私がもし美大に入れたら、最初は凄く楽しそうだけど、徐々に色んな才能や作品に飲み込まれて、いずれ手が全く動かなくなりそうだと怖くなった。答えがない美術という世界の中で「これが私だ」と自分で自分を信じ、作品作りを最後まで完走した大学生達を尊敬するし眩しかった。

この才能あふれる人たちは社会でどんな風に活躍していくのだろうとワクワクしたし、パワーが行き場を失わなければ良いなと願った。何回も何回も見て、味わいたい作品ばかりだったのでどこかに常設してて欲しい。(会期は3/3までで10日間。短すぎる!)

凄く創作意欲が刺激されたので、帰宅する途中にセリアに寄り紙粘土を購入した。初めて粘土を使った作品を作った。うまく粘土をこねられなくて、ひび割れたり筋が入ったりしてしまったけど、どの子も表情豊かでお気に入りだ。練習したり、画材を工夫したらもう少しいいのが作れる気がした。

1番右の子はもものすけに似ている

とても楽しく充実した土曜日だった。21時からハモネプを見るのが楽しみ。

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