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高橋とサウナに行く2(4月14日)

これの続編で、書き残す理由は前回と全く同じです


昼の12時ころ友人の高橋が迎えにきた。
子供が寝落ちする寸前の一番機嫌悪いタイミングで185cmの大男が家に入ってきたら当然大泣きするのだが、高橋は「どうした?悩みあるなら聞くからな~」と最初からずっとふざけていた。妻は仕事でいなかったので高橋の車で実家に寄り、子供を預けたらくら寿司でお昼を食べてサウナに行くのがこの日の流れだった。


高橋と会うのは去年の5月ぶりだった。高橋は一時期90kg以上あり今はジムに通っているらしい。昔は70kg代でかなり瘦身だったから相当太ったんだろうけどそこまでの変化を感じなかった。友達といるときってあんまり友達の顔見てないのかも、そこにいるのわかるし見る必要ないと思う。脳内では痩せている高橋と会話をしているけど何も問題ない

車移動の間に結婚式の友人代表スピーチをお願いした。予想通り高橋は嫌がっていたがさすがに真面目なお願いとなれば断らなかった。ただ信号で止まるたび、俺は何分喋ればいいんだ、何人の前で喋ることになるんだとかなり気にしていた。



くら寿司は予約していたからすぐに入れた。俺がイワシとかサバとか光物ばっかり食べているとこの席に1人ジジイいます!と言われたり、高橋が玉子や蒸しエビなど火の通ったものばかり食べてそれに文句を言うなど、昔からこすり倒したやり取りで多少盛り上がった。

高橋が彼女と同棲してから会うのは初めてだったので話を聞くと、お互いの写真や2人だけで使う造語が入ったラインスタンプを作っただとか、USJで高橋が真顔をしている写真を見せられたりと全体的にやや痛めだったけど仲良くやっているようだった。
とりあえず1年は同棲してから結婚を考えるらしい。


高橋は隙あらばスピーチの話題を蒸し返していた。どうも不安らしく弱気になっている。リハーサルはあるのかと聞かれたからスピーチの人は呼ばないと教えた。結局は準備が忙しくなりそうだという話をすると「そうか、一番大変なのはお前だよな。俺なんて車が通りすぎるようなもんだよな」と言ってて全然意味が分からなかった。なんか通り過ぎるもので例えたかったらしい。語彙が弱すぎる

あと高橋は大人になったら左目だけ二重になったらしいんだけど全く気付かなかった


左右非対称すぎる


ここにきてサウナかカラオケか悩んで結局サウナへ。
スーパー銭湯の入口は桜が満開だった。
ついいつもの感じで髪洗ってたら「そういうのサウナ後にやるから。前回言ったよね?」と急に詰められてびっくりした。ペットボトルの水持ってきてないのもマウントとられた

サウナはほとんど満員だった。室内のテレビでドジャースの試合を生中継していて、大谷に打席が回るタイミングで高橋が限界になって外に出た(これ安直なネタみたいで嫌だけど本当にそうだった)


水風呂は2、3人しか入れないサイズだった。サウナの外で微妙に水風呂を待ってる間が世界一無駄な数秒だったと思う。前の人を急かしてる感じもするし、それはそれとしてこのジジイが入った直後の冷水に浸かるのかーとかろくでもないこと考えてた


1回目の外気浴でもう高橋は整っていた。高橋が整ってるときはまじで会話がつながらないというか話しかけても何も返ってこないことが結構ある。雲にいる感覚らしい。


外気浴は気持ちよかったけど相変わらず整う感覚はわからないままだった。少し眠くなってきたと言ったら、お、整ってきたなと洗脳しようとしてきた。ただ俺としても整いたかったから、だいぶ自分の方から寄せにいこうと意図的にぼーっとしてみたし、サウナ→水風呂→外気浴を計3回繰り返してみたけど結局ダメだった。風呂を出るとき、お前向いてないよと脳がボロボロの高橋に言われた。

まだ16時前だったけどあっさり解散した。俺に子供ができたのもあるが、高橋とは20年以上の付き合いなのにいまだに2人で酒を飲みに行ったことがない。お互いに真面目な相談を持ち掛けたりすることもほとんどない。変な関係だなーと思う

まあお互いいつでも会えると思っている節があるし、昔からの距離感に安心するんだけど今回だって1年近く会ってなかったんだし意図せずとも関係性は年月とともに少しずつ変わっていくんだなーと少し寂しく思ったりもする。
「寂寥」とかいう言葉自体をおそらく知らない奴の隣でそんなことをぼーっと考えていた。






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