失敗のケア~共感が生み出す勇気~
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さて、今回は失敗のケアの第3回です。人が何かに失敗したとき、励ますより共感がもたらす効果が大きい、というお話です。
多くの人は誰かが落ち込んでいたり傷ついていたりすると、まず初めに励ましてあげたいと考えるものです。それは自ら進んでチャレンジしたために起きた失敗のケアにおいても同様です。
しかし励ましの言葉というと「がんばれ!」とか「ここまでできたんだから大丈夫だよ!」という言葉が思い浮かびますが、その前に特に重要になるのは励まさずに共感する姿勢です。
この共感とは言い換えると待つ姿勢なのでときにじれったいときもあります。
そして何より、共感する姿勢は誠実に示すけれども決して感情的になってはいけないので実はとても難しい。このあたりのトレーニングを受けて鍛錬されておられるのが臨床心理士であり精神科医ですね。
そう考えると共感とは、他者への関心であると同時に、1つの技術であるといえます。
共感を示すためのポイントとしてはいくつかありますが、1つ特にこれだけは! というポイントをご紹介します。
それは
「そうなんだ。(そうなの)」
「それは困ったね。」
「そう、うまくいかなかったね。」
といった言葉を始めに使用すること。立て続けに言葉を浴びせかけるのではなく、間を大事に利用することです。
目の前の子どもにうまくいかないことがあったとき、その傍にいた人は「がんばれ!」とか「どうしてうまくいかなかったんだろうね。」といった言葉を思いつきます。それは少なくともその瞬間に「どこかに教育的指導をしなければならない。」という考えがあるからです。柔らかく言い換えて「育てなければならない。」という意識でしょうか。相手が子どもだからですね。
しかし子どもだって共感されて初めて前進することができます。そしてこの共感姿勢を相手が子どもだからという理由で示すことができないのだとしたら、それはもったいないことではありませんか?
つまり励ます代わりに共感を示す方法が優先してほしいのです。
例えば失敗してしまったとき、「もうやだ!」と途中で放棄してしまう場面があったとしましょう。
これが事前に「最後まで取り組む」という目標を持っていたら別の話ですが、しかし放棄してしまったことを最後までやらなければならない理由は何でしょうか。
最後までやり抜くことはとても重要です。しかし最後までやり抜くためには方法を変えたり、長いこと試行錯誤を繰り返したり解決策を調べたりと時間がかかることです。よって基本的には短時間で結果が分かる、もしくは結果として現れることの方が少ないのです。
励ましの言葉によって元気になるためには本人がやる気になっていなくてはなりません。
特に発達に遅れを抱えている場合は(本人の脳体力もありますが)多くは失敗経験の繰り返しによって挫折しやすい傾向にあります。そのため挫折感を味わいそうな場面では励ましはかえって挫折感に拍車をかけてしまうことになります。
失敗のあと、一歩踏み出すためには励ましよりも共感の方が、勇気を与えてくれるかもしれません。
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