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その成長の「何が」「どのように」変化したのか

*先週の「褒める」について、補足的な内容です。

私はとにかく抽象的な言葉で済まされることが苦手なので、「○○君は成長したよね。」とか「○○さんは良くなった。」と言われても納得しません。
すかさず「何が?」「どこが?」「いつから?」のように質問を浴びせられるので支援するスタッフはたまったものではないと思います。

しかしこうした質問を行うのにはしっかりと理由があります。
それは、「変化を具体的に伝えられなければ見ていないのと同じ」という考え方があるからです。

成長したこと、大きくなったこと、これらはあって当然のことです。なぜなら時間が経てば誰しもが身体的にも思考的にも変化するから。
つまり成長した、良くなったというのは経年の変化を認めたにすぎず、何か能力が身についたりとか考え方が身についたとか、そうした具体的な変化を表すは不十分なのです。

それではなぜ変化を具体的に伝えられなければならないのでしょうか。

それは子どもたちに「あなたは○○が前に比べて変わったよね。」ということを伝えてあげなければ、彼ら自身成長している実感を得にくい場合があるからです。

技能的な習得や暗記量が増えるといった知識の量は自分で自分の変化をとらえられるようになるのがベストです。
そして学習がうまくできる人とというのはこうした変化を、スモールステップを作りながら自分で認められる人であり、うまくいかないときにも諦めずに方法を変えるなど前向きな姿勢があります。

もちろん、かこれらのモチベーションを維持するためにはチャレンジし甲斐のある内容であればよいのですが、基本的にはそうしたモチベーションを持つことができることの方が少ないですよね。

特に発達特性がある子どもたちの中には変化に弱く、なかなか表立って変化がみられるないこともあります。

しかし全く変化がないわけではありません。ただ、その変化が他の子に比べると微細で分かりにくいことはよくあります。そのためこの微細な変化に対していかに言葉を与え、成長している、変化しているかを伝えられるかが重要なのです。

これらの変化を発見するためには記録をつけておくことも役に立ちますが、何より関わっている最中にたくさんその子の様子を、前と比べながら関わる練習が必要です。

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