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読解能力を育てる~相手の意見を受け入れる~

いよいよ梅雨入りしましたね。昨日も夜には大降りの雨となり連日雨となっていますが、雨がなければ水不足になると思えば、恵みの雨と考えるようにしています。
さて、前回に続いて読解能力をどのように育てていくのか、について考えていきたいと思います。

前回の表のように、読解能力を育てるためには自分の意見と相手の意見をしっかりと分けて考えることが重要です。

流れで言うと
1. それぞれの意見があることを理解する(意見や主張の分別)
2. それぞれの意見を受け入れる、思う
3. 相手の意見をまとめる
4. 相手の意見と自分の意見を分けて整理しうる

普段の会話の中でもさりげない形で「それは○○さんの考えだね。」「○○さんの考えと△△さんとの考え方は少し違いがあるね。」など、複数の意見があることを伝えてあげると良いです。

その際は主語をしっかりしてあげましょう。そして意見を分別する段階では否定しないことです。
ただ、否定はしないけれど意見の別があることは伝えていかないといけません。これが結構難しくて時間がかかります。
一例を挙げると「あなたの考えは○○なんだね。そして相手の主張は○○なんだね(きっと)。」というようにまずは子どもの意見を受け入れるワンクッションをはさむようにしてくだばさい。
このワンクッションはその子どもの考えを整理してあげるためにも役立つので、様々な場面で活用できます。

続いて相手の意見を受け入れる、ですが、これは普段の会話の中でも育てることができます。
私たち教育者は子どもたちを育てる立場にあるので、ときにはその働きかけが子どもにとっておっくうに感じられたり面倒に感じられたりすることがあります。すると子どもを納得させるための働きかけをしなければなりませんが、その際は丁寧な説明が求められます。こうした丁寧な説明を繰り返して受け入れる体験を増やしてあげられると良いですね。

相手の意見をまとめる、というのは要約するといったレベルの高いことではありません。まとめようとする、という姿勢と考えると良いかもしれません。
 短い文章でも読んだ後に「どういう内容だった?」と聞いてみてください。初めのうちは「分からない。」とかその文中にあった単語を羅列するだけのまとめになると思います。
 しかしそうしてアウトプットの機会を設けることに意義があります。ただし、このときには自分の主張を交えない形でまとめられていること、アウトプットされていることが重要です。空の話をしていたのに突然「アイスが食べたい。」などのような脱線が起こった場合には、その話題が本当にまとめるときに必要かどうかを確認しましょう。

さて、最後に相手の意見と自分の意見を分けて整理することになりますが、これはあくまで同じ話題に対してであり、かつ脱線しない形である必要があります。これはコミュニケーションとも関連があることになるので、また次回詳しくまとめていきたいと思います。

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