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アメリカ合衆国の政治のしくみと3権分立。

皆さん、こんにちは。 留学コンサルタントのマサです。

まず、アメリカの現在の大統領は45代ドナルド・トランプ大統領です。過激な発言や行動で世界中で有名なアメリカ大統領です。今年は大統領選の年です。今はコロナウイルスで少し遅れが出ていますが、11月には来年から4年間の大統領が決まります

前回はヒラリー候補とトランプ大統領でアメリカを二分する選挙戦になりました。今回の選挙がどうなるのか、アメリカ国民そして世界中から注目されています。

アメリカ留学するとわかりますが、国民の政治への関心はすごく高いです。特に大統領選は国の舵取りを決める大きな選挙です。私たち移民に大きく関わります。

トランプ大統領はアメリカファーストと公約していたように、移民に対しては強辯な態度をとっています。例えばメキシコとの国境警備や壁の建築などへ沢山の予算を使いました。

三権分立のアメリカ社会。

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独裁政治を避けるため、アメリカ合衆国憲法によって三権は設立されました。それぞれの府の役割が他の2つの府を監視をするという目的です。

三権分立は、
立法府-Legislative (上院と下院によって連邦議会)
行政府-Exective(大統領府)
司法府-Judicial(最高裁判所、他の連邦裁判所など)

立法府-Legislative

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上院(Senate)と下院(House of Representatives)により構成された二院制を採用しています。

アメリカ建国の時は上院がビルの2階そして下院が1階を使用していたことで上下で表しますがどちらの権力が上ということはありません。

上院は定数100人を各州から2人、50州全てから選びます。任期は6年です。

下院は435人を各州から選びます。各州の人口によって定員が違います。人口が一番多いカリフォルニア州は53名、人口の少ないデラウェア州などは1名です。任期は2年です。

上院と下院が協力して法案を作り大統領の署名を求めます。両院はほぼ同じ力を持っており、上院が優先的に行うことと、下院が優先的行うものがあります。法律を作るために日々行政府と協力して政治を行っています。

上院-大統領が締結した条約の承認、大統領が指名した各省の長官、連邦裁判所の判事などの承認を行います。

下院-予算案を先に法案審議を上院より先に行う。国に対して罪を犯した官僚(大統領も含め)上院に対し裁判にかけるか決定ができる。

民主党(Democratic Party)-バイデン候補、オバマ元大統領、クリントン元大統領などリベラル的な(政府が介入しても国民の平等、自由を守る)党です。西海岸ロサンゼルス、東海岸ニューヨークなど大都会は民主党支持者が多く、人種的には白人の他に少数派の黒人、ヒスパニック、アジア系の人々。移民からも支持されてます。

共和党(Republican Party)-トランプ大統領、ブッシュ元大統領、ニクソン元大統領など保守的な(個人の自由を優先、資本主義を促進)党です。
白人富裕層から労働階級まで幅広く支持されています。一部の労働組合支持者など保守的な人たちに支持されています。移民に対してはアメリカの文化を変えてしまうという理由で反対。小さな政府、建国時のアメリカを守りたいと考える人たちです。

行政府-Exective

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大統領、副大統領、各省庁の長官などから構成されています。大統領はアメリカ合衆国の首長そして軍の最高司令官です。

任期は4年で再選が1回、最長8年まで務めることが可能です。毎年1年の始め1月頃に連邦議会で一般教書演説(State of the Union Address)を行います。この中で1年の大統領の考えなどを議会に伝えて法律をスムーズに作ってもらえるようにします。

大統領は国内の内政に関しては立法と協力をしないと法律を作ることができない仕組みです。この1回の演説以外では基本的には連邦会議で発言をすることはありません。

過去には2001年のテロの際にブッシュ大統領は緊急の議会を招集しました。

教書は一般教書の他に予算教書と大統領経済報告書を併せて3大教書を議会へ勧告することで大統領の意志を伝え議会で法律案や予算案を製作して貰うという流れです。

外政(外国に対して)に関しては大統領には内政よりは比較的自由に決断をすることができます。

副大統領は大統領の相棒そして補佐役です。そして上院の議長を兼任する役目です。

連邦会議の議論には参加できませんが、法律を承認する際の投票権を持っています。大統領が職務不能になった場合は大統領になることもあります。

現在のトランプ大統領の相棒、副大統領は政治家経験のあるペンス副大統領です。各省の長官は大統領が選び立法府の上院からの承認を得た人が就任。長官は民間人、与党、野党など幅広く選出できます。15の省が存在します。

大統領補佐官もまた大統領へ助言や情報収集など重要なポジションです。このように行政府は大統領をトップに副大統領を初め補佐官が行政の職務をする府です。

司法府-Judicial

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連邦裁判所は連邦法に基ずいて事件を裁く裁判所です。連邦最高裁判所は1名の長官と8名の裁判官、大統領から任命&上院からの承認で構成されています。

立法府と行政府から独立した司法府は憲法に従い国民に公平と平等な正義を保証するための府です。

連邦裁判所の判例(ウィキペディアから抜粋)です。
マスターピース・ケーキショップ対コロラド州公民権委員会事件コロラド州レイクウッドのケーキ店の店主が、訪れた同性愛者の客が希望したウェディングケーキの制作を、自身の信仰を理由に断ったことから始まった裁判です。
コロラド州公民権委員会はケーキの拒否が差別にあたると判断し、コロラド州控訴裁判所も公民権委員会の判断を支持した。店主はキリスト教系団体アライアンス・ディフェンディング・フリーダムに支援され、合衆国連邦最高裁判所に上訴。アメリカ合衆国連邦最高裁判所では「信教上の理由による同性婚への反対は保護される」として、店側の主張を支持し、拒否を「差別」としていた州控訴審判決を破棄した。
この判決を受け、同性愛者などの性的少数者への差別を助長するという批判が出ましたが、トランプ政権はこの裁判に店主側を支持する立場で関与しており、判決を歓迎しました。

このように憲法に従って判決を下し、全国民の平等と正義を保証しています。以上が3権分立の説明になります。

アメリカ合衆国は一つの府が大きな力を持たないようにチェックそしてバランスを保ち憲法の基に成り立っています

日本とアメリカの3権分立の違い。

日本も3権分立された国家ですが大きく違うのが立法と行政の役割です。日本は議員内閣制という立法(議会)と行政(内閣)が共同で政治を行います。そして議会から内閣総理大臣が選ばれます

国会議員は国民が選挙で選び、その選ばれた議員が総理大臣を選ぶシステムです。日本の総理大臣とアメリカの大統領の選ばれ方が一番の違いです。

そして日本の立法、衆議院は総理大臣を支持している人が過半数いるため法律を作ることが容易なわけです。

簡単に言うと、立法と行政のトップに内閣総理大臣がいるので政治は進めやすくなります

アメリカは大統領は国民により選ばれます。立法府と行政府は独立した機関なのでお互い協力はしても尊重した立場でバランスを保つようにしています。

この国民が直接選ぶ大統領選挙なので、アメリカ人は特に政治に興味があると思います。

以上になります。有難うございました。

今日のオススメは、先日発売の「堀江貴文VS.外食の革命的経営者」です。飲食、外食店の人たちはみんな読んだほうが良いと思います。そしてこの中に出てくるアイデアは他の業種にも使える考え方です。アフターコロナの為に知っていて良い情報ばかりです。

本日の名言は、

Honesty is always the best policy by George Washington

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正直は常に最上の政策です。

アメリカ合衆国初代大統領 ジョージ・ワシントン氏の名言です。

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