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私の好きな哲学の言葉:J.S.ミル「満足した豚よりも 不満足な人間のほうがよい」


今回はイギリスの哲学者、J.S.ミル の言葉です。

「豚」って…、ちょっと戸惑いますね。でも、これは、ミルの高尚な思いからくる言葉のようですよ。

ミルは産業が発達していく時代にイギリスで育ち、功利主義を学び大成させました。この『満足した…』の言葉だけ聞けば、功利主義に反対する言葉に聞こえますが、実は…功利主義って、じぶんの利得ばかり考えるのではなく、社会全体の利益を考えていく思想だそうです。

ミルは「どうせなら、もっと質の良い快楽を!」と、高尚な精神で世の発展を求めていけば、結果的に己だけでなく、社会全体のプラス要因になるのではないか、と説いたそうです。全員が社会全体のことを考えて動いたら、世を動かすうねりも大きくなりそうですね。

私には経済論的な事はわかりません。

ただミルの思い描く世界は、経済論だけではなく哲学的・倫理的にまで及び、己が楽に生きる為ではなく、この人間社会において人間にとって良いものを、人間自身もどう生きたら良いのかをもっと謙虚に貪欲に考えようよ、そういう理論だと思います。

現代社会の私たちはどうでしょう?

私は謙虚に、貪欲に生きているでしょうか?

自己満足な豚の姿をさらしてないでしょうか?

私は人格を高める欲求を、安易なモノにすり替えてはいないでしょうか?

驕り高ぶらず、実直に生きていきたいなと考えさせられる言葉です。


花音


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