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「もっと頑張れ」はお互い辛くなる。

よく 「頑張っている人に もっとがんばれって言わないで」という文章を見かけます。
頑張っているけど、なかなか報われない人や苦労している人に対して、「もっと」を要求しないでね、という事です。
まず、本人が頑張っていることを認めてあげて欲しい…確かにそうです。
人は皆、頑張って生きています。

応援する側としては…

この「もっと頑張れ」と言う人は、別に今頑張っている人を理解していない訳ではないのです。頑張っているのは十分知っているのです。
おそらく純粋に、口から心の声が漏れ出てしまう程、サポートしたいという状況かもしれません。あなたならできる!とか、絶対成功して欲しいとか。歯がゆい思いなんでしょう。
その気持ちも理解できます。

ただ、応援される側としては…

苦しくて、辛くて、涙ながらに頑張っている自分なのに、まだ足らないのか…というとらえ方になってしまうのかもしれません。これでもダメなのか…そう感じた時の絶望は、はかり知れません。

こういう気持ちのすれ違いって、本当にもったいないと私は思うんです。

辛い境遇にいる時…他の人が羨ましく見えたり、何気ない言葉もマイナスに聞こえたり、全員が敵に見えたりします。
どんなに心を許した親友でさえ、裏切り者に見えたりします。
そんなはずない、と見つめなおす心の余裕がなくなってしまうんですね。

こういう時は、辛くなる前にお互いにちょっと距離を取りましょう。
一番傍にいてあげたいけど、また、一番傍にいて欲しくても、黙って見守ることや、信じてくれるだけでも、力強い応援になり得ます。
いつか辛い雨は過ぎ去り、その人の心が落ち着きを取り戻したらまた、以前の二人として話し合える…そういう関係っていいですね。

頑張っている人がいて、応援している人がいて。
人間はお互いを思いやる心があるのですから、
きっと大丈夫。



花音:中平 和寿子


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