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giftee のマーケティングトレース

こんにちは、たいまです。前回の投稿から少し時間が空いてしまいました....。反省です。
前回の投稿はこちら!!

今回は#マーケティングトレースのAdvent Calendarの12日目を担当ということでeギフトサービス「giftee」をトレースします。

【eギフトとは】

そもそもeギフトとは飲食・小売店舗等で、商品やサービスと交換することができる電子チケットです。購入からプレゼントまでオンラインで完結できます。

【市場分析】

年々、世間に普及しつつあるようで、企業がキャンペーンや福利厚生に活用するケースも増えてきています。矢野経済研究所の調査では2023年度にはおよそ9,687億円まで市場が拡大すると予想されるほどホットな業界です。
参照:https://amp.review/2019/07/18/e-gift/

ギフティを軸に5フォース分析をすると以下のようになります。

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実物として存在していたギフトをオンラインサービスに転換することであらたな市場を生み出したのがgifteeです。今後のプラットフォーマーがeギフト市場とどのような付き合い方をするか注目です。今はLINEがLINEギフトを提供していますが、今後Twtterやインスタグラムが参入する可能性はゼロではありません。

【3C分析】

では早速、ギフティについてフレームワークを使って分析していきます。
Company、Competiter、Comsumerの順に見ていきます。

Company
・近況と来歴、サービス概要
ギフティはメッセージつきeギフトを送れるWebサービスを展開しています。
2019年9月20日(金)東証マザーズ上場へ上場し、会員数は132万人、eギフト導入企業は533社に達するなど乗りに乗っている企業です。

会社名
株式会社ギフティ
所在地
〒141-0022 東京都品川区東五反田5-10-25 齊征池田山ビル2階 (Google Map)
従業員数
87名(2019年7月31日現在)
資本金
1,518,269千円
設立日
2010年8月10日

余談ですが、僕は分析する際に必ず企業のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を見に行きます。その企業のカラーがもっとも出る部分で、マーケティング戦略にも深く関わってくるからです。ギフティには「Misson」と「ステイトメント」が掲載されていました。
※ステイトメントは一部抜粋です。

Misson
ギフトで、「人と人」「人と企業」「人とまち」をつないでいく。
ステイトメント
「しかし私たちは、ギフトの可能性をまだまだ信じています。ギフトを通じて、うれしい驚きや笑顔を増やすこと。人と人のあたたかいつながりを増やすこと。そしてギフトをきっかけに、新しい土地に行ってみたり、新しいサービスを体験したり。そんな小さなワクワクに出会えるチャンスを創ること。そう、私たちには、もっとできることがあるはずだから。ギフトで、「人と人」「人と企業」「人とまち」をつないでいく。私たちは、ギフティです。」

プレゼントというポジティブな心のつながりを通じて、笑顔をふやすという、人間の感情に寄り添って事業を行っていると感じとれます。人の幸せにフォーカスしていて、非常に素敵ですね。

ビジネスモデル
ギフティは主要事業は4つに分かれます。

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To C モデル
giftee…ギフトを添えたメッセージカードをLINEやメールで気軽に贈れるサービス

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To Bモデル①
giftee for Business…eGiftを活用した法人向けソリューション。キャンペーンの景品やお客様への謝礼として、コンビニの商品やコーヒー等のギフトをLINEメールで簡単に贈れる

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To Bモデル②
eGift System…店頭での引換えが可能なeGiftの生成、および生成したeGiftを自社サイト上で販売するためTo Bのシステム

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※Welcomestamp 
従来、紙もしくはカードで発行されていた各種地域通貨(プレミアム商品券等)を、電子化し流通させる国内で初となる地域通貨のソリューション
長崎県しま市や東京の11の離島でサービスを展開中

財務諸表分析

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画像引用:株式会社giftee 成長可能性に関する説明資料

売上高も順調に伸びています。

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画像引用:株式会社giftee 成長可能性に関する説明資料

売上高の構成比率を見てみると、To B向けサービスが主力事業であるとわかります。僕たち、消費者には見えないシステムの提供やeギフトの発行手数料がキャッシュポイントになっています。
続いて、SWOT分析を行います。

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gifteeの弱みはTo C向けサービスの認知度です。僕たち消費者にとって、最も身近なeギフトサービスはLINE ギフトでしょう。ラインユーザーのMAU8200万人人はすべて潜在顧客です。今やインフラとなるLINEのサービスに純粋想起では負けています。
逆に強みはTo B向けサービスで、各プラットフォームと連携しながら、法人向け企業がキャンペーンを実施しやすい一気通貫したサービスを提供しています。

Competiter
ここであらためて競合企業について整理します。

LINE ギフト
トークアプリLINEが提供するサービス。
ちょっとしたお礼に便利なプチギフトから、結婚祝いや内祝いにも贈れるギフトまで幅広いラインナップがある。
LINEのトークから直接送りやすい。
LINEプラットファーム上で友達の誕生日をリマインドし、プレゼントの送付を促すなどLINEギフトを利用しやすい仕組み作りがされてる。

cotoco
SKプラネットジャパンが提供するサービス
ギフティとの違いはサービス内で利用できるポイントシステムがある

Comsumer

ここではTo CサービスとTo Bサービス分けて4P分析・STP分析・ポジショニングマップで分析します。

まずはTo Cサービスの分析です。

STP (To C)
Segmentation
プレゼント市場
Targeting
女性・学生
Positioning
カジュアルにやりとりしたい

ポジショニングマップは以下の通り

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消費者のインサイトを見事についたサービスです。SNSで人とつながるのことが当たり前になり、カジュアルに交友関係を広めやすい世の中になっています。「形に残るプレゼントを送るほどではないけど、それなりに仲が良い友人」が多くできる社会です。遠からず、近からず、でも友達。そんなつながりの人にちょっとだけ送り物をしたい。というニーズに見事に当てはまっています。

4P(To C)

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ギフティに限らずですがe-ギフトはサービスが利用されれば、されるほど認知度が高まります。LINEやメールなど、ダークソーシャル上で間接的にサービスの名前が広がっていきます。一度、サービスを利用してもらうきっかけさえできればユーザー間で自然と認知されていきます。

続いてTo Bサービスの分析

STP( To B)
Segmentation
プロモーション市場
Targeting
エンゲージ高く、多くの人に自社(サービス)を広めたい企業
※自分で買うには少し高いけど、食べたい・使ってみたいと消費者に思われている商品
Positioning
安価に広くリーチできるプロモーションができるサービス
ポジショニングマップは以下の通り。

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多くの人に認知を広げようと思うと、TVCMやメディアでの広告などが一般的です。しかし、認知は取れても、エンゲージが低かったり、そもそも費用が高額だったりとデメリットも大きいです。e-ギフトを使ったキャンペーンはSNS上でエンゲージメント高く、予算内で効率よくリーチできるため、プロモーションのあらたな選択肢として企業のニーズがあります。
4P(To B)

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そもそも、e-ギフト自体がキャンペーンを行う企業にとってメリットが大きいサービスです。これまでは商品のプレゼントキャンペーンを行う際は景品管理や郵送などにコストがかかっていました。e-ギフトの登場によって大幅にコストを削減し、より多くの人へ企業がアプローチできるようになりました。さらに実店舗への来店を促すプロモーション施策としての効果も高いです。
その中でもギフティは一気通貫でキャンペーンができるプロダクトの便利さが法人・小売店で導入される理由でしょう。
また、メールだけでなく、LINE、Twitter、Instagramなど主要プラットフォームでのキャンペーンが行える点が圧倒的強みです。

【ギフティの魅力】

ここであらためて、ギフティの魅力を整理します。主に3点です。
・時代の流れによるインサイトをしっかりと掴んだ点
・SNSサービス拡大と企業のプロモーション強化のニーズにあったプロダクトの開発
・各SNSでサービスを提供できる

To C、To B向けどちらのサービスも的確に利用者のニーズを掴んだサービスです。ここが順調に事業成長している秘訣です。

【もしCMOだったら】

ギフティの弱みは(あえてあげるとすれば)To C事業です。
To C事業をどう拡大するかが今後の鍵となるでしょう。To C向けe-ギフトはLINEギフトが第一想起になっており、ギフティ自体の認知度は高いとは言えません。(実際、友人たちに聞いてもギフティを知っている人は少なかったです。)

しかし、あらためてターゲット層や世の中の流れを考えてみると勝機はあります。

今回提案する施策はInstagramの強化です。
ストーリーズ広告の強化とインスタアカウントの運用を行います。

10代・20代の若者の連絡先を交換するツールはInstagramがメインになっており、LINEはより親密な関係になってから利用するツールだそうです。

つまり、カジュアルなつながりはInstagramからとなっています。ゆえに、Instagram上で広告を出稿し、「認知」→「インスタ上で検索」→「アカウント」という流れを作ります。広告では「インスタでプレゼントが送れる」という価値を前面に押し出します。

【まとめ

以上でgifteeのマーケティングトレースは終了です。
今回もお読みいただきありがとうございました!
拙い内容ですが、ご感想などいただけますと幸いです「スキ」や「SNSでシェア」してもらえますとさらにうれしいです。

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