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友人(140字小説)

「あらあ、随分久しぶりね。あなた古希を迎えたんですってね。おめでとう。だけど、こう言っちゃあ何だけど、化粧くらいしなきゃダメ。
あ、私、来月、還暦なの」

久々に会った友人の弁。私の事、少しは覚えていてくれたんだ。

彼女は、女性に手を引かれて施設に帰って行った。

彼女は中学のクラスメイト。


🔷フィクションです。


学校のクラスメイトだった人は、まあまあ近くに一人いるだけ。
多くは生まれ育った福岡在住。
駅などでバッタリ学生時代の友人に出会うことは無い。時々そんな光景を見かけると、とても羨ましくなる。
今はラインで交流はしているけれど、歳を取っていく過程を知らないので、置いてきぼりをくっている気もするが、お互い様かな。


#140字小説
#友人