見出し画像

描くという体験 あなたが最後に絵を描いたのはいつですか?


あなたが最後に絵を描いたのはいつですか?

私は、2月19日に大人が描く体験ができる場に行ってきました。

そこで私が今まで気づかなかった「絵を描くこと」がもつ力を皆さんに伝えたいと思い、そこでの体験を記事にしようと思いました。

「未来について考えることに行き詰ってしまった。」

こう、書くととても悩んでいる人のように見えますね。そうです私は現在とても悩んでいます。なぜかというと私は就職活動中だからです。

私は、将来どうなりたいのか分からない。どうなりたいのか分からない。と悩んでいました。

2月の頭ごろ、私はいろいろと考えているうちに、自分の思考が整理できなくなり、パンクしそうになっていました。就職活動という時期を通して、自分の生き方、人生の歩み方について考えていたわけです。けれどそこで自分について何が大切なものなのか分からなくなっていました。

そんな時に友人からこんな話を聴きました。

感情を絵にするアートが体験できる。このワークショップはすごい。

そういえば、私が最後に絵を描いたのはいつだろう。

そんなことを思いながら、絵を描く、という行為に何かときめくものがありました。このワークショップに参加したら何か新しいことに気が付けるのではないか、そんな期待がありました。

学生の私にとっては少し高めの受講料を惜しみつつ払い、どんな体験ができるのであろうとワクワクしながらその日を待ち望んでいました。

数日たち、ワークショップ当日私は道に迷いながらその場所に向かい、扉を開きました。

そこは大きな立派な場所とは言えませんが、柔らかな光が部屋を照らしシンプルな壁にいくつかの作品が飾られている、居心地のよさそうな部屋でした。

ワークショップの始まりです。

会社の活動について、鑑賞の仕方について、そして、自分の感情を絵で表す、みんなでその描いた絵を鑑賞する、その絵にのせた想いの発表

というような流れでワークショップは始まりました。

私の隣に座っていた方は絵がとても苦手とおっしゃりつつ、繰り返しここに来ている方でした。また、会社の研修の一環としてきている方もいました。

参加者の年齢は20代から50代まで幅広く、みなが平等の場所に立って、「自分の感情」に向き合い「絵」という方法で表現に努めました。

毎回テーマが決められてあり、それに対する自分の想いを絵に表します。

今回の題は「歓び」でした。

私は一切のもやもやや悩みを取り払い、素直になって自分が歓ぶ時の感情を思い出しました。

私が歓ぶ時にとっさに思いついたことは家族や周りの友達、大切な人と一緒に居て、共に笑っている瞬間です。その思いをどう絵にしようか考え、思い思いに色をのせました。絵を描いているときは自分の心に素直になれて、とても楽しかったです。

型や枠は決まっておらず、どのように描いてもいいのです。私はひたすらにみんなを思い浮かべながら丸を書いて、それを線でつなぎました。この記事に載せてある写真がその作品です。

描いているうちに大切なものを思い出せたように感じました。私の喜びのもとは人であるんだということに気が付けました。

他の方の作品はどうでしょう。

各々が作品を完成させた後は、鑑賞タイムに入ります。同じ「歓び」というテーマであっても似たような作品は無く、みなそれぞれがそれぞれの想いを小さな紙に色で表現していました。その世界はとても平等で、うまいも下手もなく、それぞれが十分に想いが込められた最高の作品でした。

作品発表の時になり、みながどのような想いをこの絵にのせて描いたのか発語り始めました。皆は絵の説明にのせて、個人の考える「歓び」について熱を入れて語っていました。

自信に溢れている話し方をする方もいました。ぽつり、ぽつりと話す人もいました。みな共通しているのは、一生懸命に自分の考え、想いを伝えようとしていたことです。

そして私たちはその1人1人の感情に一生懸命に耳を傾けました。

1人1人の想いを受け入れようとしました。

なんて素敵な空間なんだろう。

私はその時幸せに溢れていました。皆が他者の心の声を聴こうとする時間は平等であり、焦りも、悩みも、競い合いもありません。

私の発表の番になり、私も絵に込めた自分の「歓び」の感情を家族、友達、大切な人を思い出しながら一生懸命に伝えました。

皆さんが発表に一生懸命に耳を傾けて下さり、共感して下さったり、納得して下さったりしました。

素晴らしいものだねと褒められた際には心が熱くなり、私は涙がこみ上げるほどでした。

描くという体験を通して、自分の心と向き合いました。

そして、その感情をお互いに認め合いました。

このような体験はなかなか普段できないものです。

最近は、常に多くの情報が飛びかい、情報で埋もれてしまっていた自分の心の声に耳を傾ける時間なんてありませんでした。

私以外にも、競い合いや時間の制限、そんなものに知らず知らずに焦らされ、大切にしていたものは何なのか忘れてしまいがちな日常を送っている人が多いのではないでしょうか。

私のように、自分が大切にしたいものが何か分からなくなってしまった。行き詰ってしまった。情報過多の日常に疲れてしまった。日々の競争世界から離れた時間を過ごしたい。

そんな風に思った人は描くという体験も1つの手段だと思って思い出してほしいです。

平等な世界もあるんです。あなたにとっても大切なものは何ですか?

この記事が参加している募集

一度は行きたいあの場所

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?