Official髭男dismへの愛を語りたいんだ!!

普段はなるべくわかりやすくて、伝わるような文章を書こう・・・・と素人ながら心掛けている私なのですが、完全に完璧に趣味の話、そしてオタク的話なので文章上でも感情が乱れがちなことをお許しください。(先に謝っておくスタイル)

題名の通り、ヒゲダンの沼にどっぷりとはまっているという話です。もうね、人生27年目ですが「同じ世界線に生まれてきてくれてありがとう、音楽を続けてくれてありがとう」と心から思ったのは初めてです。毎日絶対にヒゲダンを再生しているし、よく考えるともはやヒゲダン以外を再生していないかもしれません。

出会い編(読み飛ばし推奨)

僭越ながら私の生い立ち(?)を少しお話させてもらいたいのですが、2歳からピアノを習い、絶対音感がありました。小学校は吹奏楽部、中高はめちゃくちゃ厳しい合唱部(全国大会の常連、国際コンクールにも出たりしました)、高校生の時には声楽の先生に付いて個人レッスンも受け、大学受験も声楽で受けたんです。まあ多くの人よりは歌がうまいだろう、というのが当時の私の(良くも悪くも)アイデンティティでした。

その間にはポリープができて声がでなくなったりだとか、自分よりもうまいバケモノ級の人たちがわんさかいるという絶望を味わったり、大学受験も東日本大震災の次の日で間に合わなかったりで(間に合っても多分落ちてました)失敗。客観的に見ればたかが学生の部活、たかが受験ですが、自分のアイデンティティだった音楽を通して経験した挫折や苦労は当時のひよっこだった私にとって相当なものだったのだろうと今振り返ると思います。

その時の挫折感とか、音楽って難しい、厳しい世界だみたいな刷り込みがすごくて、表現することへの恐怖、不安が脳にこびりついているので、のびのび自分たちの音楽をやっているひと、音楽を大人になってるづけている人たちをみるとリスペクトの念を抱くようになりました。

ただ、普段全くテレビを見ないし、新しいアーティストとかを積極的に聞くわけでもない相当保守派です。新しいアーティストを開拓するのは、誰かがカラオケで歌ってた曲か、彼氏や友達におすすめされた時だけという人生なので、初めてヒゲダンの存在を認知したのも居酒屋の有線で流れてたのを友達と聞いた時かなんかだったと記憶しているので、結構新参者なんですよね。

友「~♪あ、なんか最近流行ってる人たちの曲や」

私「そうなんだ、なんていう人達?」

友「Official髭男dism笑」私「なんやその名前は」

(なんやその名前と一瞬でも思ってごめんなさい…)

で、また別の日に当時の彼氏とカラオケに行ったんですよね。私の方から別れを切り出そうか、どうしようか、と思っていたタイミングだったのですが彼が歌ったのがまた「pretender」だったんですよ。「あ、この前〇〇ちゃんの言ってた流行ってる人たちね」と思って自分の歌う曲なんかを検索しながら聞いてたら、当時の私にはめちゃくちゃ歌詞がぐさぐさと来たわけです。

月並みですけど、サビの部分の

それじゃ、僕にとって君は何?答えはわからない わかりたくもないのさ

というところで危うく泣きそうになってしまいました。おそらく音楽の流行に敏感な人だったので深い意味もなく歌ったんでしょうけど、まるで私に向かって伝えているように感じたんです。

居酒屋で聞いただけだったらおそらく自分のiPhoneにダウンロードはしなかったとおもうのですが、秀逸な歌詞とメロディに惹かれてpretenderを聞き始めたのがヒゲダン沼生活の始まりでした。

表現の振り幅を支える圧倒的な歌唱力

こんなことを書くことすら恐れ多いですが、ヒゲダンのボーカルの藤原さん、歌唱力凄すぎませんか…???

いや、デビューされている方々って、みんな歌うまいんですよね。当たり前なんですけど。「なぜそんな音域が出る…?」とか、「肺活量人間じゃない・・・」とか「機械並みの音程…」って方ばっかりじゃないですか。

私がヒゲダンを愛してやまないのは、あくまで声は表現の手段のひとつ、というスタンスに感じるからなんです。音程とか、上手い、とか音域が広いとか声が素敵とか本当に魅力はいっぱいいっぱいあるんですけど、そんなレベルの話を藤原さんはさせてくれないんですよ。ある意味当たり前に、常人がひっかかるハードルはスイスイ越えていく。

こんなに高い声出るんですよ!とか、ここの音程難しいでしょ?僕なら歌えるんですよ。とか、上手いでしょ!カッコつけたい!みたいな歌い手側のエゴを微塵も感じないんです。伝えたいメッセージがあるから歌で表現している。そんな風に感じます。

月並みですが(2回目)、あれを本当の表現力っていうんでしょうね。表現力の化身。声色だけからも感情が伝わってくるような。

なんだか偉そうになってしまいましたが、シンプルに声と歌い方も大好きです。そもそも歌詞が素敵すぎるんですけど、その歌詞をあますことなく表現できる歌い方も、低音の少しかすれた声も高音ののびやかな声も、大好きです。この世で一番好きです(絶賛)

たっぷりの愛と切なさとちょっぴり毒の混じった歌詞

ヒゲダンの歌詞ってどうしてこんなにグッとくるんでしょうね。愛に溢れた歌詞を聞くと、何回聞いても落涙します。

以下、胸キュン必至の歌詞リストです。ご確認下さい。

独りじゃ何ひとつ気づけなかっただろう こんなに鮮やかな色彩に 普通の事だと とぼける君に言いかけた I Love その続きを贈らせて

I Love…のサビの歌詞です。あなたがいるからこの世界がこんなに素敵なことに気づけたんだよ、って言われているようで心がじんわりあったかくなる歌詞です。

ちなみにこの楽曲のMVが本当に素敵なのです。3日に1回くらい見てるのですが、毎回泣いてしまいます。まだの方は是非ご覧ください。

次は「ビンテージ」から。

キレイとは傷跡がないことじゃない 傷さえ愛しいというキセキだ

曲名がビンテージというのも粋。傷ついたこととか悲しいことってなるべく隠したいし、新鮮で若い方が良しとされている世の中ですけど、傷すらも受け止めて美しさに気づくことができたら、なんて素敵なんでしょうね。

ずっとこのままでいようよ ときめかされ続けて早三年

「犬かキャットかで死ぬまで喧嘩しよう!」の冒頭。これは言わずもがな胸キュンです。ときめかされ続けて早三年だと…?どっちも幸せすぎんか・・・?

キスしてるみたいに手紙を書こう 素直に君 想う気持ちを

「日曜日のラブレター」という曲です。初めて聞いた時の衝撃が忘れられない歌詞ランキングを作るとしたら、間違いなくランクインさせます。手紙を書くことを「キスしてるみたいに」って表現できるって、素敵さのレベルが私の語彙では書ききれません。

この後、明日の朝も君が笑ってられるように、枕の下に入れるんですけど、それってあれなのかな、夢に出てきて幸せな夢が見れるようにってことなのかな。そこまで含めて愛に溢れてて、もう・・・

好きな曲が多すぎて、話がとても長いですね。切なさでこころがぎゅってなってしまう曲と、いい意味で毒を感じる曲はほどほどにしておきます。

もう、「Pretender」に関してはほとんどすべての歌詞を載せたいくらい要所要所に切なさが散りばめられてるんですけど、抜粋するならやはりここ。

それじゃ僕にとって君は何?

自分は運命を感じてたのに相手にとってはそうではないのかもしれないって気持ちを経験したことある人で、ここで泣かない人います?

自分で自分の気持ちに答えを出すって、とても難しくて切ないですよね。

いたって純な心で 叶った恋を抱きしめて 「好きだ」とか無責任に言えたらいいな

2番のサビ前。言えないって一言も書いてないけど、言えないんだよね。

後は、「LADY」の冒頭。

僕らはマジックで 記憶を上書きし合った 「初めて」を独り占めしたくて 君は言ったよね 跡形もなく塗りつぶして 本当に「初めて」になれたらと

失恋した曲ではないのでしょうけど、2人の切実さが伝わってくるような歌詞だから胸がギュッとしてしまいます。

ヒゲダンの「毒」と見出しに書きましたが、きっと毒を書こうとして書いているわけではない。人って多分切実なときこそ、正直に向き合うからこそ泥臭い部分があったりするんですよね。うわべな関係や、口だけで語っているような大した夢じゃなければ別に綺麗な感情だけを歌っていれば表現できる。

そういうまっすぐだからこそ生まれる、ふつふつと心で煮えたぎるような熱い感情を、毒っけもありつつ表現しているのも、ヒゲダンの音楽の深みだと私は感じます。

薄っぺらい友情や 寂しさ予防の恋愛が溢れかえる街で 非難の声恐れて 無難な生き方貫いて 自分らしさにさえ 無関心になって
調子に乗って出しゃばった 火を付け回る異端なスター そんな汚名着せられてもいいから どうか叫んで 歌って

この二つは「異端なスター」の歌詞。

寂しさ予防の恋愛、しちゃうときありますね。無意識に。大人になってから超真剣に自分らしさについて考えたことないな。自分が自分に関心がなくなったら、いったい誰が関心持ってくれるんだよって感じですけど、日々に追われて考えることから逃避してる人、割と多いのではないでしょうか。私もです。

最後の「どうか 叫んで 歌って」に、切実さ、大切さ、情熱が詰め込まれてる気がして、いつもグッときます。そこまでの歌詞とのつながりも大事だと思うので、もし異端なスター聞いたことがない方がいらっしゃればぜひ歌詞を見ながら聞いてみて下さい。

この手を掴んでよ 生き抜くことが 反撃のビートだ 傷は消えないけど

「What's Going On?」の歌詞です。ミュージカルの一曲みたいなポップな印象の曲で大好きなんですけど、ハッピーになりたいときに聞くというよりは、追い詰められた時に聞きたい曲第一位です。すごく追いやられた気持ちになって、「もう無理・・・やめたい・・・」って自暴自棄気味に思ったとき、この一節を聞いて踏ん張れたことがどれだけあったか。生き抜くことが反撃のビートなんですよ。

結局長くなってしまった…今回の文章では次を最後にします。「発明家」の歌詞です。

文句ばっかりたれてる ハトの群れ 蹴散らしていけ 叩かれて脅かされて邪魔されても気にしないで
禁止や規則で縛り付けてるエセ平和に 誰もが愛想尽かしている 起死回生くわだてている 今この世界で生きている 誰もが明日の そして未来の発明家

発明家ってすごくリズミカル(?)で明るい曲調なんですよ。晴れた日に外を歩いてるときとかに聞きたくなるような感じの行進曲みたいな。

なのにこんな反骨精神バリバリの歌詞ってかっこよすぎる。何かに挑戦したい人の背中を直接的ではないけど優しく押してくれている気がします。

音を楽しむってこういうことか!

藤原さんの歌の表現力って話もしたんですけども、それはいい意味で魅力の一部分で、歌詞も、曲調も、コード進行も本当に多彩に「表現」されてるんですよね。彼らの音楽のどの部分、どのパーツを切り取ってもすべてが表現するパーツになっているというか。歌がうまい、ギターがうまいとかの次元を超えて、すべての音が組み合わさって音楽が編まれている。

そして何よりも、ヒゲダン全員が彼ら自身の音楽を心底楽しんでいるのが伝わってきて、それが一番私は心を揺さぶられます。自分たちが楽しめる音楽を死ぬほど追求して、全員が全力で妥協なく表現してる。

かつての私ができなかった、心から楽しんで表現をするということを魅せててくれて、改めて音楽の楽しさに出逢わせてくれた彼らに感謝です。

私はもはや音楽は趣味程度ですが、ヒゲダンの魅力を言語化することで自分の中の気持ちを「表現」していきたい。

なので懲りずにこれからも文章にして投稿していきたいと思います。

最後まで読んでくださってここまでたどり着いたという方、本当にありがとうございます‥‥!!趣味投稿の次回作(?)もどうぞご期待ください!!!