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この夏、ぜひ行ってほしい!! ~雨竜沼湿原~ (前編)

先日行ったところが大変に良かったので、紹介も兼ねて。

この日訪れたのは、雨竜(うりゅう)町にある雨竜沼湿原。「北海道の尾瀬」とも称されるこの湿原は、ラムサール条約にも登録される自然豊かな場所である。僕が、最近訪れたなかでも、特にオススメの場所だ。

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ラムサール条約湿地は全国に53か所あるが、そのうち実に13個が北海道に位置する。道内の主な登録地は、釧路湿原や阿寒湖、風蓮湖、野付半島、厚岸湖、霧多布湿原…である。

今回は、買ったばかりのカメラを引っ提げての試し撮りも兼ねている。ちなみに、カメラはCanonのミラーレス一眼(EOS kissM2)。でかけ先で写真を、と思って奮発してしまった。笑

というわけで、湿原への道のスタート地点である雨竜沼ゲートパークへ。
軽く書いているが、ここまで札幌から車で2時間半かかった。しかも、雨竜の市街地を抜けてからの最後の数キロは未舗装の砂利道を進まなくてはならない辺境っぷりである。

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↑ この日は最高に天気が良く、林の木々と空の青さは夏そのもの

まずは管理事務所で登山届を提出する。500円の協力金を支払うと、町内の温泉施設やパークゴルフ場で使える割引券とポストカードがもらえる。

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自販機やトイレもこの先にはないとのことで、準備を整えていざ出発!
今回目指すのは、ここゲートパークから4キロほど先にある湿原、そしてさらにその奥にある南暑寒別岳(みなみしょかんべつだけ)の山頂である。
地図によれば、片道9キロ、往復8時間の行程だ。

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↑ トイレに貼ってあった。このマップが一番わかりやすい!

まず目指すのは、登山口から30分ほどのところにある白竜の滝。どうやら湿原の入り口までは、道中に2つある吊橋が距離の目安らしい。

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歩き始めてすぐに1つ目の吊橋が。けっこう揺れる…。
ここを過ぎると、本格的な山道へと入っていく。


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湿原から流れでる川に沿って進んでいく。
そのせいか、道中には小さな沢がたくさんあり、時にはおもっきし道を横切っている。写真のところも石を飛んでなんとか渡る。もやは一種のアスレチックである。

破天荒な山道に戸惑いながらも、白竜の滝に到着!

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想像以上の落差と迫力。ロケーションも良い。滝壺からの水しぶきが、暑さで火照ったからだに心地よい。(虹みれた!)

その後も、ひたすらに山道を歩きつづける。
7月〜8月は、一段と多くの植物が花をつける時期とのこと。
この日も道沿いに多くの花を見つけることができた。練習を兼ねて、写真を撮ったのでいくつか紹介する。(訪れたのは7月1日。)

ーー※以下、植物については誤りがあるかもです。あしからず。ーー

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↑ タニウツギ。(登山口近くに生えてた。日本海側気候の山地にふつうに生えている低木らしい。)

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↑ 行者にんにくの花。(国定公園に指定されているので、採取は禁止。)

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↑ シナノキンバイ。(ちょうど時期だったのか、沢のまわりにたくさん咲いてた。)

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↑ ハクサンチドリ。(湿り気のある高山帯生える高山植物。紫色がみどりの草地に映える。)

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↑ シラネアオイ。(時期は終わりかけだったけど、少しだけ咲いてた。大きくてきれいな花。)

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↑ ミツバグサの仲間?(植物の同定、むずかしい…。)


2つ目の吊橋も越えて、険竜坂という急峻なのぼり坂を登ると、ようやく目的の湿原に到着。

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標高850メートルの山の中に突如としてすがたをみせる湿原の存在は、なかなかに興味深く、そこには「天界の箱庭」とでも形容すべき別世界が広がる。ここは、日本でも有数の山岳湿原とのこと。たしかに、吹き抜ける風はどこか秋めいているようにすら感じられた。
そして奥に見えるのが、このあとの目的地である南暑寒別岳。7月だというのに、山肌には残雪がくっきりと見える。

湿原内には白木の散策路があり、手つかずの自然を間近で感じられる。
なかでも見どころなのは、池塘(ちとう)と呼ばれる沼であり、これが湿原の美しい景観のアクセントになっている。

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流れのない池塘は、空を映す大きな鏡のよう。8月にかけては水面に咲く花もみられるそう。
湿原にもおおくの花が咲いていた。時期が時期なら、一面に咲き乱れるようなので、再訪も検討中。

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↑ イワイチョウ。(小さな白い花をつける。銀杏と同じく、葉が黄色に色づくらしい。)

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↑ ヒメウギアヤメ。

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↑ エゾカンゾウ。(鮮やかな黄色の花。7月中旬〜が見頃らしいが、おおく咲いていた。)

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↑ コバイケイソウ。

この他にも、ワタスゲや高山植物の代表例として教科書にも取り上げられるコケモモなどが、みられて満足であった。

散策路は、湿原をぐるっと1周している。
平日だったこともあってか、人はまばらで景色をひとり占めできた。(まあ、二人で行ったからひとり占めではないけど。)

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このあとで、ここから再び南暑寒別岳をめざして登山をするわけだが、長くなったので、続きは後編で。

ここまでの所要時間は、およそ2時間半といったところ。
7:00 札幌を出発
9:30 ゲートパークから登山開始
10:00 白竜の滝に到着
11:00 湿原入口に到着
12:00 展望台にて休憩〜
参考までに。

今回は花の写真でごまかしているが、湿原までの山道はまあまあ険しくて、ふつうにそれだけでも満足できそうなボリューム感がある。手軽には行くことのできない場所ゆえに好奇心をくすぐられる。まだ見ぬ湿原という異世界に胸を踊らせながらの道中ほどわくわくするものはないだろう…。

もしこれを読んで心惹かれるのなら、貴方はきっと楽しめるはずです。笑


(前編 完)

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