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ライフご利用ですか

2週間ほど前、1年ぶりに誕生日を迎えた。

ある友だちがLINEGIFTでスターバックスのドリンクとフードのチケットをくれたので、有り難くきょうスターバックスに訪れている。

スターバックスに来たらとりあえず新作!

という若さはもう持ち合わせておらず
最近はもっぱらアイスコーヒーかカフェオレを頼むようになってしまった。

とはいえ、そんなに頻繁に来ることもないのだが。

だが、友人にもらったのが700円分のチケットだったので、普段頼んでいるメニューでは少し安すぎる。
とはいえ、新作のピーチなんとかを飲みたい心持ちでもない。

そのため以前から気になっていた、アールグレイのフラペチーノと抹茶のスコーンを頼む事にした。

会計をして受け取りの台(きっとかっこいい名前がついているのだろうけど)の前で待つ。

その間茶髪センター分けで毛先を遊ばせたお兄さんが手際よくわたしの頼んだフラペチーノを作ってくれているのをじっと見ていた。

するとお兄さんがパッとこちらを振り返りこう言った。

「ライフご利用ですか?」

…‥…え。

ライフ?

LIFE?

わたしはほとんどゲームをしない。
唯一やるのはPUBGくらいではあるが、最近ほとんどやっていない。
だがそんなわたしでもわかる。

ライフとは命である。

ライフ(life)は、コンピュータゲームにおいてプレイヤーキャラクターおよび自機が持つ体力、耐久力、生命力を表したものである。(Wikipediaより)

なぜいまここでそんなものをすすめられるのか。

もし

「はい、ご利用です。」

っていったら、わたしの寿命あと10年くらい延びるのかな。

そんなことをぐるぐる考えていると、なかなか返事をしないわたしを見ておしゃお兄さんが訝しげな顔をしていた。

まずい、早く返事しないと。

そう思ったとき、お兄さんの手元に注文したスコーンが準備されているのに気が付いた。

あ、なるほど

「すいません、お願いします」

そう言うとお兄さんはにこっとして、ドリンクとスコーンのお皿とフォークとナイフをお盆に乗せて渡してくれた。

そりゃ天下のスターバックスでも寿命はくれないよなぁ

そう思いながら、ナイフでスコーンを刻みフォークでほおばりながら、冷たいドリンクをすこすこ飲む、なんの変哲もないきょうこの頃なのであった。

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