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読書日記78 【ハック思考 最短最速で世界が変わる方法論】


須藤憲司さんの作品。世界を取り巻くルールは単純で

お金×時間→成果

となるらしい。同じインプット(時間×お金)から大きな成果を得られるように転換効率を劇的に高めることをハックと呼ぶと言っている。

そのプロセスは簡単らしく下の引用だけらしい。

人と違う規則性や法則を見付けて、その規則性や法則を構成するシステムの隙間に介入する。

 その物語としてエレベーターの話がでている。大きなオフィスビルで設置されたエレベーターの待ち時間が長いとクレーム。担当者はシステム設計の専門家を読んで解決策を考えた。

1)エレベーターの増設
2)高速なエレベーターへの変更
3)エレベーターの制御システムの変更

の3つで大幅なコストがかかるということで、デッドロック(不可能)と思われた。その時に一人の社員が「各階のエレベーターの前に、大きな鏡をおきませんか?」という提案をする。なんで?と思うけどそれが採用されクレームはなくなったらしい。

 「エレベーターの前に鏡があるので自分の身だしなみを整えたり、後ろの人を確認したりしていると待ち時間がなくなる。」

そんな単純なことで?となるがそれがハックとなるらしい。

 確かに今の経済をけん引するのは新しいテクノロジーなんかじゃない。電気自動車やネットでの買い物などはもう20年以上経っているし、動画配信やSNSとかもここ数年で始まったことじゃない。ロケットなんかはもう50年も前のテクノロジーなのに民間とつくと凄く盛り上がる。

 「プレバト」というテレビ番組で俳句が取りざたされていて、俳句が流行っている。俳句って短歌を短くしたという感じで短歌より下にみられたり、季語の入らない川柳とかに比べて制約が入る分、そこまでという感じしてたけど才能のある人に変わると面白くなってみんなが見るゴールデンの時間帯で放送している。この頃では難しい用語なんか出ている「季節が動く」とか、違う季語が入っても同じ意味になるとかそういう意味で使われる評価の用語らしい。

 観ている人がなんの違和感も感じずにそれを見ていることに驚く。それぐらい俳句に世間が馴染んでいるということにもなる。

 

 洗濯機の振動問題というのも書かれている。洗濯機の振動が少なくなるにはどうしたらいいか?を考えていくと結局こうなるらしい。

 振動が問題になったのを解消するのは技術の向上しかないというので、電流・電圧を効率よく回転数に転換できれば振動がなくなり、そして電力も少なくなり(省エネ)騒音も軽減されるというので元の部分を効率よくすることでハック(劇的変化)を遂げれるらしい。

 クーラーとか冷蔵庫とか白物家電が売れる。重くて効率の悪いというので海外での生産が始まったといわれるのがもう80年代と言われている。それから日本ではあまり生産されなくなって技術の進化は海外で培われている。そういう技術の向上に対する予算は削られてく一方になる。その部分の強化みたいなものが必要なのはすごくわかる。

 著者が経済書として最初に読んだのが歴史の教科書だったと書かれている。世界史には沢山の経済に関する事項がでてくる。オランダのチューリップバブルとかロンドンのコーヒーハウスで通信社と保険が誕生するとか、そういう部分から「宗教」「賭博」「資源」「国家」の4つが最強のビジネスモデルとも考えたらしい。この4つは歴史上で経済学が始まるまえからあるからな~これを考えるために作られた学問なのでね、後出しじゃんけんな感じはするw

 映像が先行されて情報とのスキマがなくなっている時代にあえて論理哲学論考をあげるのって意外だった。「僕の言語の限界は、僕の世界の限界を意味する」というけど、グローバルになってインターネットが普及して言語の限界がなくなっていく、翻訳機能が増えたり、kindleで洋書を買うとward wiseといって難しい言語の上に言葉を載せてくれる。翻訳機能を使えば英語で発信もできる。多少の勉強で世界の情報はすぐに手に入れられるようになる。フェイクも増えるだろうからその意味も深い感じはする。

 担当の編集者である箕輪 厚介さんのサンダル(ミノサン)が売れないのでというアドバイスに「黄色のサンダルにプレミアムを付けて13万円で、他は100円で」というのは笑った。理由はきっと僕らでも考えてしまうと思ったからで、プレミアムを付ければファンはいくらでも買うというのは正直ファンにすごく負担をかけさせるので固定ファンを飽きさせる原因にもなる。箕輪さんは女性問題を起こしやすいので飽きる前に前に売ってしまえばということなら納得するなと思ったw

 

 

 

 


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