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エッセイ 【カメラという名の病】

ニコンというカメラメーカーが一眼レフカメラから撤退するという話を2年ぐらい前に聞いた記憶がある。報道のなか会社は撤退しないと述べたことも言っていた。

スマホにカメラ機能がついて色々な写真が撮れるようになった反動でカメラ、特にコンパクトデジカメの売れ行きが悪くなったというのが事実としてあるようだけど、カメラは正直個人の腕というか技術がモロにでてしまう。

カメラもそうだけど、今はPhotoshopなどの高級な画像編集ソフトを使わなくても、画像の切り抜きやら背景を消したりすることまでできるので、カメラという存在がなくなっていくと想像するんだろうなと思う。ただカメラって本当に技術が必要で、どちらかといえば習字とかに近いものだということを知らない人も多い。

僕が使っているのは何十年も前のカメラでオリンパスのE410というフル一眼レフでもないフォーサーズという少し小さいサイズのレンズのカメラでもうとっくに生産されていない。マクロレンズに変えて撮っているけど、正直いまの普通のスマホのマクロ機能のほうが綺麗に撮れると思う。値段なんかカメラ本体で一万円どころか数千円な気がする……レンズは5000円くらいでメルカリで購入した。


松本クラフト展にて
松本クラフト展にて

見出しの画像がスマホのマクロ機能を使って撮影したので、下の2枚がクラフト展に行ったときに撮らせていただいたものになる。サイズの絡みがあるのでそこらへんを考慮したらもう少し雰囲気が出せるのだろうけど、20年近く前の1000万画素しかないカメラなのだけど、なんか味があって好きでたまにクラフト展やらお出かけした時に写真を撮ってはひとりで楽しんでいる。

実は昔にカメラのレンズを磨く仕事をしていた。友達にカメラ好きが多く、それでなのか10年ぐらい前まではカメラを持っていてたまに撮影会などに行っていた。今みたいに画像が溢れていて特に撮影をしなくてもいい時代にあえて写真を求める人って技術や芸術的な人がすごく多い。

素人の僕はたまげることが多かった。自分の世界観のある、ある意味「絵描き」に近い世界なんだ(簡単な表現ですいません)といつも思っていた。女性の撮り方も基本的に世界観(その撮影者の持ってるね)で構成されていく。その女性の魅力も大事なのだけど、その撮影者の「どう撮りたいか?」というとこが繁栄される。


「古いカメラ持ってさ、出歩く女性を見なくなったよね」
友達がそういっていた。カメラが好きでどこへ出かけるにもカメラを持っていく。ちょっと昔まで大きな公園に行くとコンデジや一眼を持って歩いている女性をみかけた。今はスマホでじゅうぶんだしなと思いながら少し寂しい感じもする。

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