【エッセイ】初めて買ったCD
自分の時代はCDとレコードがちょうど交わるときで中学の終わり頃にCDができて、その前はレコードを聞いていた。だからなのか最初に買ったレコードというのははっきり覚えているのに、CDは曖昧で覚えていない。ただ、きっとだけど、サザンか松任谷由実のアルバムだというのはわかる。その頃にCDが聴けるラジカセを買った記憶があるからだった。
サザンの「稲村ジェーン」か松任谷由実の「Delight Slight Light KISS」のどちらかということになる。もちろん中古のCDで同級生から安く買った。その頃に200万枚を売り上げた作品だった。「真夏の果実」や「リフレインが叫んでる」とかをよく聴いていた。
僕がお金を貯めて買ったレコードははっきりと覚えていた。安田成美の「風の谷のナウシカ」だった。中学生の時にナウシカにやられていた僕が新聞配達をして貯めたお金で安田成美さんの風の谷のナウシカを買ったときにたまたま小銭にしかなくそれを渡して買ったときに町の唯一のレコード屋さんは笑ったからだった。(今はとっくにありません)
お金をだす仕草が子供っぽかったのかもしれない。そこらへんもよくわからないのだけど、恥ずかしかったのを覚えていて、貧乏でレコード盤がなかったので同級生にテープに録音をしてもらってそれをラジカセで何回も聞いていたのを覚えている。田舎のデパートにそれも唯一あったアニメキャラの文房具を売るお店で下敷きを買ったりしていた。
それも使うことなく大きくなり2002年頃にヤフオクで売った時はすごくいいお金になった。欲しがる人もすごく増えていて「風の谷のナウシカ」のSP版(シングルレコード)は確か4000円ぐらいの値がついた気がする。
録音するために1回使っただけでそのまましまっておいたのもだったので保存状態が良かったのと、あとは両親がそんなに価値があるとも思っていなかったのもあり、あとは『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』が映画になってジブリ作品が日本の興行収入をぬりかえていた時期でもあった。
インターネットは最初は通信費がかかるため普及していなかった。プロバイダー契約をして電話回線を利用していたために、個人で回線をというとお金がかかった。僕も個人で回線といったらADSLが普及してからだから2001年以降となる。
ISDNなんかは高いというか深夜にしか使えなったし、会社の回線を利用してというのが多かった。(ISDNは今年で終了すると報道あった)ホームページを自分が作ってそこに掲示板というかコメントを書き込めるようにしてあってみたいな感じで、チャットとか掲示板とかは初期からあったけど、そこに書き込むのもホームページを作るのもお金がかかった。
考えてみればCDで新曲をというとそれだけど1000円近いお金がかかった。今ならサブスクで1000円払えば何万曲も聞けるし、お金など払わなくてもCM付なら無料で聞けるサブスクさえある。その分お金が入らないから音楽がお金のツールとならなくなっているし社会に及ぼすものも減っている。
中々難しい世界だなと両方知る人間はつくづく実感する。
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