読書日記233【ふがいない僕は空を見た】
窪 美澄さんの作品。5つの短編がオムニバス形式で書かれている。出版された当時はエロさが前に出ていたのと映画化されて田畑智子さんのヌードなどは話題になったのもあって読みにくかったなと思いながら、歯切れのよい文章が印象的だった。
高校生の斎藤はあるイベントで同じ年ぐらいの女性に声をかけられる。あんずというニックネームの女性は実は12歳も年上の女性では川を隔てて向かいのマンションに住んでいた。あんずと肉体関係をもった斎藤はその行為に溺れていく……。
あんずというニックネームの女性は岡本里美といい結婚もしていた。斎藤は不倫をしていることになる。肉体関係は何か月か続きそして終わりをむかえる。あんずが不妊治療のためにアメリカにいくことになったからだった。あんずは学生時代にかかった性感染症を放置していたせいで妊娠しにくい身体になっていた。
あんずの夫であった慶一郎があんずの行動に不信をもちそして部屋の中に隠しカメラを設置したところから斎藤とあんずのセックス動画が拡散されることになって、斎藤の学校生活が一変する。
登校拒否になる齊藤。その斎藤に恋をしセックスをしたいと思う同級生の松永や友人の福田などの視点から書かれた短編が連なる。重いようで軽いようでこの何十年かの日本の閉そく感を存分に書いた作品になっている。
先日解散をしたBiSHのモモコグミカンパニーさんがYouTubeで窪 美澄さんが好きだといっていたのを見て読みたくなって読んでみた。短編が繋がって書かれているので、隙間時間で読めるのがよかった。
普通にしていて可愛くて知的な感じのする女性って得だなって思う時がある。モデル・女優の杏さんなんかもそうだけど、普通に本の感想をいう『BOOK BAR』ラジオをずっとやっていた。本が好き歴女なのだけど外見可愛いというとなんか無敵だなと思ってラジオを聴いていた。
モモコグミカンパニーさんも自分で本を書いて出版していたり、こういった出版社のインタビューに答えていたりするのがいいなと思いながら動画を観ていた。
杏さんのエッセイの中で堺雅人さんを教授とよんでいるエッセイを思い出した。ドラマで共演したときに「坂本龍馬」がどこで暗殺されたのか?という話で盛り上がっていたらしい。二人とも歴史大好きでエッセイも連載中だったらしくパソコンをひろげながら原稿のゲラを読んでパソコンをしてたと書かれていたのを思い出した。
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