日本BLドラマ「ポルノグラファー」第4話を本気で見た

いつも好き勝手ベラベラ書き散らかしてるだけで、誰かのために書くとか大層な名目を掲げて書いている感じではありませんが、今回は以前私に「すみません!!!ポルノグラファーについてのブログを書いてくださいませんか???!!!!」とメッセージを送ってくださった方に多大なる感謝をしながら書いています。

この世には優れた作品がたくさんありますけども、私なんておそらくその1割も知らずに通り過ぎて生きてんなと思うので、こんな感じで教えてもらえるのは大変にありがたいです。
往々にしてピンと来ない時もあると思いますが、その時は私の教養の無さを罵ってください……ちなみに歴史系が大の苦手です……。

第4話、副題は愛情から起因する闇。

冒頭、3話最後のフルスロットルキスシーンからスタートします。
まず3話の放送分でもありましたけど、翌朝にカーテン開けた時の眼鏡のない先生の顔が普通にかわいい問題。
あと、久住くんの「先生は、あんまり飲まないほうがいいと思いますよ」からの「だよねえ」っていう時の眉毛と目元の動きが個人的に大好きです。大きな動きではないのに感情が伝わるっていう。私の中の顔面文化財に指定。

そして、先生は「久住くんにこんな醜態晒すつもりじゃなかったんだけどなあ」と言いながら眼鏡を手に取り、久住くんに振り返って「忘れてよ、全部」と言って部屋を出ていくのです。
この時の久住くんは、先生という人は酒を飲むと毎回ああやってでろでろに甘えて、俺としたみたいにキスとかそういうこともいっぱいするんじゃないか?と思っちゃったりしてそう……どうか強く生きて……。

朝9時、台所に立って洗い物を一通り済ませてくれる久住くん。コーヒーを淹れて先生に差し出す。なんかこの……お互いにうっすらと気まずい感じがなんとも……うっすら……。
すると、先生は久住くんに「今日、授業ないの」と聞きます。
もう精神的にもぐったりな久住くんは、一限間に合わないからサボると言うと、あの全日本無駄にエロくて悪い大人選手権代表の先生が「ダメだよ。間に合う時間のやつからちゃんと行きなよ。ね?」とか言うわけ。でも「ね?」が超甘くて優しい先生。
先生に言われたとおり二限から出席することにした久住くんは「じゃあ、また今晩」と言うと、二日酔い気味だから今日は来なくてもいいと断られてしまいます。

ここまでで言えるのは、先生はキスをしてから明らかに久住くんと距離をとろうとしているということ。先生の心情を考えてみると、これ以上久住くんが自分に踏み込ませないようにしたいからだと思うんですよね。
なぜなら、ちょっとした出来心ではじめた”悪い大人が正直で素直な子供を弄んで楽しむ”という行為が、久住くんだけでなく先生の中でもだんだんシャレにならなくなっている説。

久住くんは先生の家を出て歩きながらぼんやりと「(先生と、キスしてしまった……でも、これからどうすればいいんだろう……)」と、悩んでるっぽいけど彼はわりと前向きです。先に進もうとしてるし。
家に残された先生は自分の唇にそっと指を這わせて「何をやってるのかなあ、僕は」と悩ましい表情を浮かべる。
自分はいたいけな大学生の心をかき乱しているものだとばかり思っていたのに、実際は久住くんによって自分の心もかき乱されているっていうことに気が付いてしまった。だから、色んな意味で怖くなって久住くんと自分の本当の気持ちから逃げた的な。これが今回の副題、愛情に起因する闇が生まれた瞬間……えっ、ちょっと……早々につらい……。

別の日。
相変わらずエロ小説を淡々と読み上げる先生、なんだかいつもよりやや感情が入ってしまっているような気がしないでもないぞ……先生大丈夫ですか……と思っていたら、久住くんがまーたレベルの高い妄想の世界へとトリップしてしまう。
同じベッドに寝て、先生にキスをしたあの夜のことを思い出す。読み上げられる先生の声によってどんどん加速していく妄想。小説のセリフはいつの間にか先生自身の言葉に変わっていきます。

ついにキスでは我慢できなくなった久住くんは上に乗り、勢いよく先生のシャツを暴く。そして情動に突き動かされるようにして先生の胸元を貪るように食らいつきます。
先生はそんな久住くんを抵抗することなく受け入れて、挙句の果てには「ねえ、次、こっち……お願い、いかせて」とド直球の誘い文句。
そんなこと言われて分かりやすく焚きつけられた久住くんは「知りませんよ、もう……」と言うなり、画面の枠から消える。そして軽く体を仰け反らせながらベッドの上でやや控えめに喘ぐ先生……画面はすごく暗いけどこれで十分です……逆に明るくされると無理だわ……(画面の輝度は100%)……。

というか、あれ……これは……もしかして、今回の妄想って、微妙に妄想じゃないんじゃないか??先生が言った「久住くんに醜態を晒す」っていうのは、キスされた後の「ねえ、それだけ?」までの話なのか、それともその先も含めて……え???ちょっと待って??あの一夜でどこまで進んだ???おい、どこまで進んだんだ久住????え?キスだよね??キスをして終わってるんだよね???!!!!
と、私が勝手な混迷を極めはじめたところで、救急車のサイレンと先生が呼ぶ声によって現実に戻る久住くん。猪塚さんって、このトリップする時のピントがだんだん合わなくなる目と、現実に戻ってきて意識のピントが合いだすところの目の表現うまい。あなたも顔面文化財。

何やら先生がリハビリを頑張り過ぎたためか、手の痛みに苦しんでいる。痛み止めよりもマッサージしましょう、と提案する久住くん。お湯を用意して先生の手を優しく丁寧にマッサージをしてあげると、なんかちょいちょいいかがわしい声を出す先生に「(わざとやってるだろ、絶対……)」と疑心暗鬼に。そのお気持ち、なんとなくお察しします……強く生きよう……。
先生「久住くんって、本当にマッサージ上手だよね」そういえば先生、久住くんに肩も揉んでもらってました。
久住くん「俺、スポーツやってたんで。ケガも多かったんで研究したんですよ」
高校までラグビーをやっていたが故障が多く、選手を諦めてマネージャーをやろうと大学でもラグビー部に入ったものの選手に未練があったのか行かなくなっていた。「器用貧乏なんですよね、俺。ほかにやりたいこともないし、将来どうなっちゃうんだろうって」若者なりに悩む久住くん、ここでふと一つの名案をひらめきます。

「このまま先生のアシスタントやらせてもらえません?絶対名案ですよ!先生家事ぜんっぜんやらないじゃないですか。冷蔵庫も空っぽだし、洗濯物もすぐ溜めちゃうし……それに右手もまだ不自由ですよね。疲れたら今みたいに」
そこで先生は久住くんの言葉を遮り「必要ないよ」と言って席を立ちます。
「もう少し経てばペンも持てるし」「でも俺、もし先生の手に後遺症とか残ったら、一生……」「気にしなくていいよ、別に。仮に多少残ったとしても、僕はピアニストってわけじゃないんだし」「でも……」
このやりとりも切なかったな……。テンポよく投げ合っていたボールが急に帰ってこなくなるみたいな感じがして。
久住くんは純粋にケガした手を心配してるのもあるとは思うけど、そのケガを口実にしてでも先生の近くにできるだけ長くいたいと思っている。
そこを先生は分かったうえで「今やっているものが終われば、今回の示談の件は終了。もう来なくていいから」と突き放すんですよ。キスをした翌日の朝と同じように。

二人の出会いとなった事故から一か月半が経ち、先生の家で一緒に仕事をして、やっと近づけたと思ったら急に離れていってしまったり、”腐れ縁”にしか見せない特別な顔があったり、知れば知るほど分からなくなる先生にどんどんのめり込んでいった。酔っぱらった先生にベッドに誘われてキスをして、自分も先生ともっと深い関係になれるんじゃないかと心のどこかで期待をしていたはずです。
「(先生もちょっとくらい、寂しいって思ってよ……最後のページが来るのが嫌だって……もっと一緒に居たいって……)」
気付いたら後戻りできないくらい遠くまで走ってきてしまった久住くん。
一方、先生は久住くんの書いた原稿をひろげた机の上に突っ伏して、その原稿の一枚を握りつぶす。
虚無感漂う目をして「ばかだなぁ。こんなこと、何にもなりやしない……」と呟きます。「(内側をいつまでも回転しているレコードと同じだ……)針を上げないと」
先生は久住くんとの関係をここで断ち切ろうと決めたのでした。
あー!つらい!!!!だって!!!!!どっちも終わりを望んでないし!!!!

時とは無情なものでありまして、ついに明日で脱稿というところまで来てしまいました。つらい。
先生は「そうだ、示談終了ってことで、明日は乾杯でもする?」とあえて明るい声で久住くんに言う。複雑な心境の久住くんは「これからも、飯食いに行ったりとかしましょうよ。全部終わりとかじゃなくて。ね、先生」と縋りつく。
そんな必死な久住くんに「そうだね……でもね、君にはもっと自分の時間を大切にしてほしい。部活や勉強を頑張ったり、恋人を作ったりさ。今、君にできることをしっかりやってほしいんだ」と大変にもっともらしいことをのたまう。
私的に、この先生の言葉はすっごい嫌でした。だって久住くんは、先生との時間をとても大切にしてたんですよ。それは先生も分かっているはず。
先生の仕事を手伝うことは、久住くんからすれば部活や勉強をするよりもずっと充実していて、普通の恋愛をするよりも甘ったるいような時間を先生と過ごしてたわけじゃないですか。それを急に先生自身が全て否定するような言い方をするんだから、一気に裏切られたような気分になる。

久住くんは当然ながら口調を強めて「なんで、なんで急にまともな大人みたいな言い方するんですか?先生らしくない」と噛みつく。
先生「それは君が若者だからだよ。僕のようなイロモノの底辺作家から学ぶことなんて何もないだろ」
久住くん「そんな言い方しないでくださいよ!俺は先生のこと尊敬してますよ。先生の作品好きだし、自分の才能をちゃんと生かしてて、素晴らしい作家じゃないですか」
先生「分かったようなこと言わないでくれるかな」
久住くん「……先生は俺と一緒にいて、楽しくなかったですか」
先生「俺は、君に失望されたくない。それだけだ」

ここ、先生の主語が僕から俺に変わったのは、心の奥底の本音が出てしまったからじゃないかなと思います。先生の中で、もうこれ以上久住くんを騙しつづけるのが限界だった。
気付けばすっかり久住くんのことが大切な存在になっていて、将来がある若者の久住くんが自分なんかと一緒にいたら、本来叶えられるはずだった将来を潰してしまうかもしれないと怖くなった。だから、自分の手元に置くなんて持ってのほか、久住くんを自分と出会う前の大学生に戻してあげなくてはならないって思っている。
……っていうのは、まあ本音であり、建前でもあって、先生は本当の自分を知られることで久住くんに失望されたくない。このまま久住くんが作り上げた素晴らしい作家としての自分でいたいって思っちゃったのかなぁ。どうなんでしょうね。

この気持ちを決定付けたものとして、久住くんの前でべろべろに酔っ払ったこと。自分でも「久住くんにあんな醜態晒すつもりじゃなかった」って言ってたけど、醜態を晒したことによってすごく恥ずかしくなっちゃったのかもしれない……。久住くんへの気持ちが思ったよりずっと深いものだったと気付くきっかけになったのは間違いないと思う。
もしくは、本当の本当のところで、久住くんに取り繕った小説家じゃない素の自分のことも受け入れてほしくなってしまったのか。それで「何をやってるのかなあ、僕は」って、すっかり自分の気持ちを制御できなくなってる……とか、勝手にどんどん自分で切なさを増幅させて瀕死です。
いやーーーーマジでダメだよね、これは。こんなもん正気でいようって方が無理じゃない?余裕で悲しくて死にそう。愛情のすれ違いってこんな死にそうになるんですね。

 先生から突き放されてすっかりうちひしがれている久住くん、雨の中傘もささずに自分の部屋に帰宅……すごくかわいそう……。
「借りてきた本、返さなきゃ」と言いながら先生の本を手に取る。相変わらずのえげつない表紙。「(なんであんなに拒否られてんだ、俺)」って落ち込んで、また本読んじゃうって言う。
そこで久住くんはとある異変に気付く。
先生は、今までの久住くんが書いた分の原稿をビリビリに破き雨の中全部袋にまとめて捨てて「ごめんね」とつぶやく……。

っていう4話でした。
完全に私の心の文化財になりました。ありがとうございます。ただ、今のところ全部がしんどいしつらい。あととても顔がかわいい。常に感情が迷子。

今回もわざわざここまでお読みいただきましてありがとうございました!
第5話に続きます。

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