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ogawaasa
ポトフ好きだって言ったら変な空気になった話
小学生のとき、数人の友達で「好きな食べ物は何だ」という話になった。何という平和な会話なのだろう。
みんなが色々な料理を答える中、僕はポトフと言った。
何だかすごく変な空気になった(すごく変な空気になったから20年前の話を今でも覚えている)。
ポトフを知らない人もいただろうし、知っていても食べたことがない人もいたと思う。
「なにお前はオシャレなもん食べてんだ上流階級気取りか田舎モンが」という空気をひしひしと感じた。
大人になれば1回くらいポトフを食べる機会に出くわすだろうが、小学生の狭い世界の中では上流階級のみが召し上がる異国のごちそうだった。
あの空間にいた全員が、僕がポトフを好きなことに関して若干の冷やかしの気持ちがあったと思う。たぶん。僕は何とか釈明したい気持ちになった。
別にしょっちゅう食べてるわけじゃないし。
名前がカタカナなだけでそんな高級なもん入ってないし。
自分のことを育ちが良いと言いたいわけではないが、
誰かの育ちの良さがナチュラルに垣間見えたとき、集団の中でその人を冷やかす空気が生まれることは多々あると思う。
あの空気は何なんだろう。何とか言い訳をしたい気持ちになる。僕はみんなと同じだよと主張したくなる。
育ちの良い悪いは自覚することができないから、それを不意にからかわれると全く受け身が取れない。足元をすくわれて畳に思いっきり背中を打ち付けることになる。
叶姉妹くらい圧倒的な上流階級感があればからかわれること自体ないだろうけど、叶姉妹になりたいかと言われればそうでもないな、、
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